ドラマでポン

2004年4月に始めたブログ、いつの間にやら15年を超えびっくりです
相も変わらずドラマとインパルス板倉&西村まさ彦推しのじゃすみんをよろしく!

ドラマの☆は最高が5つ。
好き勝手な覚え書きですがお楽しみいただけたら幸いです(^^)

遠藤憲一

「エンジェルフライト」1〜3☆☆

 遺体を日本に!米倉涼子に任せろ!


 不慮の死は場所も人も選ばずに襲い来る。海外で銃に、暴力に、病に倒れたご遺体を無事に(出来るだけ五体満足に、死化粧=エンバーミングもして)日本に届けるエンジェルハース社は今日もご遺族に寄り添う。

 アシンメトリーな金髪ショートカットの伊沢社長(米倉涼子)は、スラムの破落戸に臆せず外務省と渡り合い台風欠航の臨時便にお棺移送をねじ込むバリやり手ママ。
 どうしたって毎回死亡状況が描かれます。それが、金より親の手書きメモを取り返したくて……だの、臨月の奥さんを日本に残してだの、夢を叶えた筈の娘が物言わぬ帰国だの、そりゃ泣くでしょのオンパレード。時には恨み言を言うご遺族がいても、腐敗や欠損からきちんと修復されたご遺体が届けばもう感謝しかなくて、これもまた涙涙ですよ……。

 と、かなりウエットなので淡々としたお仕事ドラマを期待すると少し違うかも。
なのに伊沢がガサツで、相棒の会長柏木(遠藤憲一)と罵詈雑言のやり取りが常なのも気になる…。あれが強い女描写なのか洒落てるつもりなのか。無礼にせずとも親しさは表せるのにね? モデルの社長に失礼では。

 そう、国際霊柩送還士を擁するエンジェルハース社は実在するんです。原作はノンフィクション作家佐々涼子氏による同名のノンフィクション小説。穢れ扱いをされても尚、必要とされる仕事への情熱に感激。実家が世界中飛び回ってる親だったので、もしもの時はここに依頼しようと思いながら読んだものです。その時もかなり泣かされた覚えはありますが、ドラマは更に泣かせ増量。元々はAmazon prime配信、世界でどう見られているのかは興味あるところです。
 ただし3話、食堂のおばちゃん(余貴美子)の客死はさ、子供にプレゼントされた旅行の韓流コンサートを、チケット落とした人に席譲って結局は行ってないのを美談にしたのは解せない。「お母さんらしい」じゃあないんだよー残念すぎるよー。そして並行して描かれていた大企業社長の腹上死、キモ。葬儀の大小は関係なくどちらも大事、が大筋なら酔って転んでだって良かったでしょうに当たり前のように接待売春絡めるの嫌すぎですよ。

 進行役は新入社員高木(松本穂香)で、疎遠な母(草刈民代)に事あるごとに心の中で手紙を書いています。 今は厳しい現場で狼狽えるばかりの高木が成長し、実母の死を受け止める展開になるのでしょうか。
そして社長も、どうやら帰らない人(向井理)を待ち続けているらしく…さて。
 エンバーミング士に城田優、その他社員に矢本悠馬野呂佳代徳井優と芸達者揃い。毎回のゲストも豪華です。

「ばらかもん」1☆☆

 わーい五島列島だ!
朝ドラ好きには「舞いあがれ」初期の舞台として馴染みのある土地。方言の相槌「およ」が懐かしいですよ!

 東京から引っ越してきた書道家清舟(杉野遥亮)
書道展向け作品を集中制作するはずが、空き家を勝手に基地にしていた小学生なる(宮崎莉里沙)他の島民に振り回されて大変。
でもそれが、行儀の良かった彼の書を変えていくのでした……。

 ってテンプレ笑
でも清舟のイライラや小学生の邪魔が大したことはないので不愉快にならずに見ていられます。勝手な引っ越し手伝いも実際助かってるし、過労気絶は都会なら見つけてもらえなかったよね。着衣水泳も自分から飛び込んだわけで。
「楽」
楽しかった〜と書いた字は、「つまらん」と重鎮(田中泯)言われてしまっていた以前の彼の字とはきっと違っているのでしょう。

 しかし皮肉にもドラマの出来もそんな感じです。
もんのすごく面白くはないけどつまらなくもなくて1時間がちょっと長い。30分ドラマで、あれ、もう終わったの?って思いたかったかな。

 清舟の父に遠藤憲一、世話係の島民にずん飯尾。

「ミステリと言う勿れ」1☆☆☆

 全く月9らしからぬ怒涛の会話劇、欠片も見当たらないラブ要素、最小限のBGM!
意欲作だと思います。ちなみに原作漫画は大好き。とても期待して観始めて、ドラマとしても再現度としても文句ないと満足なのですが、ただ……薮(遠藤憲一)刑事可哀想。部下の前であんな一方的な説教しなくても、と原作でより強く思ってしまうのもまた、実写化のパワーなのでしょう。

 久能整(ととのう)という名の主人公(菅田将暉)は、安アパートでひとり暮らしの大学生。突然の任意同行は殺害容疑、同級生が刺殺されたと聞いても動じない彼は「やってない」と主張する。
のみならず『何故、自分の否定より目撃者の証言を信じるのか』等とセオリーにない屁理屈を並べたてられ、苛立つ刑事たち。
犯人は奴だ、と繰り返す薮の目算通り凶器らしきナイフまでみつかるが…

 連日取調べに呼び出されるうち、刑事たちの私語や身なりからどんどんと私生活を推理し当てていく整。
妊娠中の奥さんと揉める池本刑事(尾上松也)は整に指南されるまま『お手伝いじゃないゴミ出し』で夫婦仲が修復、女刑事の重要性を説かれた風呂光刑事(伊藤沙莉)は退職を思い止まる始末。
「僕はバカですか?」
と煽られるまでもなく、そんな細かく気のつく整が、自分の指紋も被害者の血もついたナイフをただ捨てるとは思えない彼らは、犯人が家に侵入しナイフを持ち出したかと疑う整を支持する。実際鍵を落としたことがあり、それを拾って届けたのはなんと…。

 って事で、あっちの事件とこっちの事件が繋がるわ、不幸な勘違いはあるわで薮さんが可哀想なことに。
『家族より大事な仕事を、捨てられるんだ?』
『授業参観は行けないのに、復讐のための時間は割けるんだ?』
と、ツッコミ感想ならイイネが押せる案件でも、エンケンが眼の際赤くして震えてたらもう、いじめないであげてーってなりましたわ。まして、好きな花も知らないだろ?は流石に決めつけが過ぎるかとー。ここ、原作でもそうでしたっけ? 薮さんが自分で吐露するとかじゃなかったでしたっけ??
 そんなわけで、刑事ドラマの1話ゲストがサイコパスかーと、すっかり整が犯人だと思って観ていたらしい旦那は、なんで下っ端刑事たちは整の味方なん?真実はひとつだろ?若造が知ったように説教しやがってー!と、不愉快に視聴していたらしくw    菅田将暉ファン以外に誰が見るんだこのドラマ、と文句たらたら。イヤ、パズルのピースを嵌めていく楽しさが…。女子に寄り添うジェンダー感の心地よさが…。ともそもそ並べた私の解説で、さて2話は観てくれるのやら? 大学教員として、授業に行きたい整くんの態度は評価してほしいなあw

 来週はバスジャック!青砥刑事(筒井道隆)の冤罪報道は、原作最新刊でカタがついたところ。そこまでドラマでもやってくれそうでワクワクしています^_^


「タリオ 復讐代行の2人」1 ☆☆

 どうしちゃったのNHK
コメディにしてはダメな事件ってあるでしょうに。

 やり手にはほど遠い、若き弁護士白沢真実(浜辺美波)
ひょんなことから、成敗するはずの詐欺師黒岩(岡田将生)に言いくるめられ復讐代行業に手を染めて、相手の罠で事務所はクビ、弁護士資格まで失ってしまう??これは本腰をいれて代行業をするしかないのかー?
そして失踪した父(遠藤憲一)の居場所は。詐称で父を巻き込んだ詐欺師に復讐は出来るのか?

 この本筋は愉快になりそうなのになあ。何故そこに強姦を絡めてしまったのか。しかも思い切り実際の事件を思わせて不愉快です。更に、証拠映像を披露するのが結婚披露宴て。共犯者でもなかった相手の女性には、晴れ舞台を踏みにじられる謂われはないでしょうに。被害者と新婦でターゲット財津(三浦涼介)を挟んでビンタの応酬って、面白くもないしすっきりもしませんよ。クスリ呑まされて強姦されて、告発したら金で偽証を集めて嘘つき呼ばわりされた屈辱と恨みが、ビンタで済むわけあるかいな(あの男狙ってるのーと、事前に本当に言っていたとしたって、不同意なら強姦なんだってば)
ナレーションで『次々と被害者が名乗り出て、犯人は何年も実刑に』も取ってつけた様でしたよね……今までもみ消してきた親に見放されたのかな。

 更に、財津の協力者だった男(本田大輔)を寝返らせたのが、黒岩が授けた秘策。 財津を裏切ったら倒産→家族で文無し。でも本当に嫌われての離婚で慰謝料だったら妻子に贈与できる……。いやそりゃそうかもしれませんけども、後日奥様に黒沢が説明して仲直りさせるオプションは無し?本気か演技か他人からどう見分けるのか謎ですし。財津の言いなりだった理由もまた家族を想ってだったのに、やっぱりすっきりしませんよ……orz

 そして三浦涼介は、悪役御曹司なのに美しすぎて気が散りましたw 

「竜の道」~最終回 ☆☆☆

 3人で鍋を囲んで笑い合う、そんな暖かい時間が目の前だったのにね。

 そんなわけで心にちょっぴりトゲを残しつつ、それもまたスパイスかと思える納得で昭和な最終回でした。
 心配した双子対決はかなり前半で、顔の怪我は派手でも結局はただの兄弟げんかw その後別々にあれこれ画策するも、結局は霧島にねじ伏せられて力負け。霧島を法では裁けず……と思わせて。そもそも和田/竜一の会社がが得意としたネット世論操作でぶっ潰すのでした!

「エニウェイズが、しっかり運びますけぇ」

霧島のいつもの言い回しに似せて吸収合併を告げる竜二(高橋一生)ナイス!そして銃を渡す竜一(玉木宏) 後日それで自殺を図る霧島(遠藤憲一)だったのに……こっちもハラハラと見守ったのに……弾がなくて死ねないってさ、心折れるダメ押しで最高でした(竜二への発砲はミスリード狙いでも、以来ずっと弾倉は空だったと思うと趣深いですね。盗撮の時銃向けたのも演技じゃん!) 原作は未完だそうで、どこからがオリジナルだったのでしょう。
 そうそうヤクザ曽根村(西郷輝彦)の親子関係。
え、双子の実親が曽根村だった??確かに無謀な便宜図ってくれたよね、と思っていたら、逆でw 例の記者沖(落合モトキ)が曽根村の子でした。それ、殺しちゃってから聞かされて生かしておけんとか言われましても(^^::::::)

 砂川(今野浩喜)は最後までコミックリリーフで、和田/竜一のGPS追跡でも、会社を任される場面でも、秘書(奈緖)とセットで笑わせてくれました。 竜二は国交省を退職。まりあに別れを切り出すはずが、もう私は大丈夫と逆に決別を告げられます(松本まりかが美し過ぎる) 美佐は……学校はまだクビになっていないのかな。でもとにかく、やっと兄妹3人で顔を合わせて笑い合う筈が。
やっぱり来ちゃったのね、あの社長の息子orz 
刺されちゃうのかー。そして逃がしちゃうのかー。自分たちのように長い長い時間苦しませずに復讐を遂げさせてやりたい、それは分かるのですが。逆にあの少年はずっと、人を刺して償わなかった秘密を抱いて生きていくんですよ。それはそれでダメでしょう……。

少年には謝りに行って殴られて、別件でヤクザに殺られるのはどうでしょう。大物の曽根村は竜一の自首を放置でも、もっと小物に恨まれてるとか。そうだ、竜一が元の顔に整形し直したところで、竜二を恨む人に間違って刺されるとかどうよ。いやいやそれなら少年の方が。あれ、なんで死亡縛り。
 刺されたけど倒れたけど大量出血だけど、一命はとりとめた可能性だってなくはないと思っておきましょう……orz

 まだ名乗れない頃、美佐が竜一に。それに応えて竜一が美佐に。「ある兄妹を知っている」と例え話の様にしながら、互いの幸せを願って語り合う場面は泣かされました。幼い頃の様に頬をつまんで
「強うなれ。強うならにゃいけん」
そして美佐を巻き込まないために、沖を殺しに行くんですからね。常に変な行動力ありすぎるorz こんな鮮烈な人、忘れられやしない。美佐と竜二は結局、寄り添って生きるにしろ結ばれないんだろうなあ。華やかな挿入歌が今も耳に残ります。

「竜の道」~7 ☆☆☆

 最終回2時間スペシャル! は週末まで多分観られないので、とりあえずここまでを(だから長尺はやめてってば~)

 霧島(遠藤憲一)への復讐を止められない和田=竜一(玉木宏)と竜二(高橋一生)
跡継ぎ霧島長男(細田善彦)に近づき、株主総会での社長交代を仕組む竜一と、長女まゆみ(松本まりか)の婿として次期社長の座を狙う竜二の二段構えです。手堅い。さすがに霧島社長に素性がバレた竜二でしたが
『だからこそ、両親のような負け犬になりたくない』
と心にもないだろうことを口にしてまで、取り入りましたよorz

 心配の種だった砂川(今野浩喜)は単にコミックリリーフ。裏切るどころか、ブラジル時代からの秘書(奈緖)と張り合い頑張る忠犬です。それより、まゆみ嬢の方がかき回すよね。
妹だけど義理の仲、と知って妬いた美佐(松本穂香)に手下ホストをけしかける下衆っぷり。自分も一緒にレイプされかけていい気味でしたが、もちろん美佐と一緒に助け出されるわけで、結果和田=竜一の監視が美佐にバレてしまったじゃないですか。
 ここで、助けてくれた→好き☆ でも →竜一お兄ちゃん! でもなくて、→尾行??兄と何か企んでいるなら止めてください、とまず無難な反応になるの良かったです(^^) そして、優しくされる程トゲを出すまゆみを、どうやら竜二はちゃんと愛そうとしている様で視聴者はホッといたしますけどもね。そのまゆみと美佐を一緒にしとくと何かと裏目に出る巡り合わせ……。
『懐かしい!なんであんたが持ってんの??』
と、形見のぬいぐるみが往年の霧島急便グッズだと指摘。両親自殺の原因が霧島だと美佐が知るきっかけになってしまったじゃないですか。そして美佐が亡き兄の思い出を語る度に『惚れてる』『初恋だ』とぐいぐいツッコミ竜二の傷をえぐるわ、現在でも和田と美佐をお似合いと悪気無く声高に(^^;;;;) ぼんやりした想いを明確にした罪もさることながら、不愉快でも立場上表明できない竜二が不憫なのよ~(^^;;;;;) 

 さて、ここからどう初回で見せられた兄弟対決に?
ヤクザを使って霧島に罠を仕掛けた筈が、逆に裏切られたと知る竜一。確かに、金で動くならより大金を積まれた方に付きますよね。それも、竜一自身が狙われた訳じゃなく、竜一は逃がす筈だった証人が霧島の希望通り殺される。それを助けに駆けつけてしまう竜一でしたよ。えーっと、これを殺せと竜二と対立?するかなあ。
竜一生存説、を主張する記者(落合モトキ)も邪魔です。これを竜一が殺そうと&竜二が止める、もしくは逆?? うーん。
 竜一と竜二、2人の一番の違いは竜一が殺人を犯してしまっていることなので、そこに絡んで竜二も手を汚そうとするのが揉めそうではありますが、だからって竜二をボコっても。それに遺体処理あれこれをもうヤクザに頼めないことも考えると、はて。

 すれ違い続けた霧島夫婦も、やっと対話の兆しが見えたところで妻(斉藤由貴)急死で切なかったですよ。なのに復讐を企てた兄弟がすっかり諦めて新しく生きる!になるわけもなく、もとよりハッピーエンドは望みませんが……。

せっかく楽しみに見続けてきたので、せめて納得がいく終わり方をしてほしいものです。2人とも死んでうやむやはいやん。そして例の心臓発作で死んだ社長の息子に和田を刺させたりするのはもっといやーんですよ。

「竜の道」2 ☆☆

 現代になっても折りたたみ携帯w

 ちゃんと官僚になった竜二(高橋一生)と、ちゃんと社長業こなして罠も仕掛けている竜一(玉木宏) 賢いはずで物語が進むのに、なんで初めてのピンチが立ち聞きなのか。それも、工事中の街角?? 急な呼び出し先がそこ? 聞いちゃった、もとい聞かされたトッキービーンズ砂川さん(今野浩喜)もいい迷惑です。挙げ句、霧原社長(遠藤憲一)に近づいたところで拉致られ殴られるわ脅されるわ。それでも、竜一さんに惚れた!役に立ちたい!!竜一竜二の生き方が格好いい(なにげに本名で呼ぶのもヤバいw)と、2人の味方を主張する砂川……。竜二の会社に入るんですね。えええ、殺そうかとも思ってた落としどころが、それ?? どこを信用出来ると??
それとも、そんなに寂しかったのかな竜二orz

 それ以外は、霧原の息子(細田善彦)を使って順調に不正を明るみに。それで地方に飛ばされた社員もいれば、息子だって後継者から外されるわけですが2人が知ったこっちゃない様で。代わりに婿をとれと見合い攻勢がかかる娘(松本まりか)に近づく竜二。入り婿次期社長の立場から切り崩すのか……って、国交省官僚の肩書きは資格十分でも、さすがに身元がバレルのでは? 恨んで刺してきた双子の片割れですよ?
 また、上京してきた妹(松本穂香)と竜一の接近遭遇。
「一番信用している人」
などと竜一を紹介する竜二。名乗れない竜二をせめて近しく表現したにしろ、それ恋愛相手にお勧めしちゃってる……。

 と、騒ぎながら楽しくみています。
今回一番盛り上がったのは、妻(斉藤由貴)のショールを嗅ぐ霧原w 政略結婚だったとはばからず、冷え切った家庭を子供達に正面からバカにされているのに、なんだ妻のこと好きなんじゃんorz 金なら自由に使え~とかばかり言わずに、そこは素直になればいいのに(><)

「竜の道 二つの顔の復讐者」1 ☆☆

 方言萌えw

 悪徳企業に家業を乗っ取られ、両親が自殺。残された兄弟が復讐を誓う……。ドラマではありがち設定ながら、玉木宏と高橋一生の魅力で飽きさせません。
しかも竜一(玉木宏)竜二(高橋一生)は一卵性双生児。本来うり二つの筈(この世に高橋一生が2人いたとか!)が……、死亡事故を偽装してまで姿を消した竜一は顔と名前を変えて、国土交通省に勤め始めた竜二の前に戻ってきたのでした!じゃーん!

 うらぶれた竜一宅で情報を交わす2人。竜二が公務で得た裏情報を、スクープ記者の一成=竜一が金やコネに変え、ひたすらに目指すのは憎きキリシマ急便の倒産。両親がされたように、霧島社長(遠藤憲一)から全てを剥ぎ取り失意のうちに死なせたいのですが……。社員の過労死で査察に入り遺族の証言を得ても、上司を罠にはめても、キリシマと癒着した上層部がもみ消してくるばかり。挙げ句にヤクザにさらわれ証拠も盗られボコボコにされる竜一。

 

 これでもまだ復讐したいのか。また、冒頭で描かれた壮絶な仲間割れとは。 本当に竜一は、竜二を殺すのか?(とみせかけて、誰かをあぶりだす的なアレだと思いたいですね)

 その後なんと、編集長を見殺しにして億の隠し金を手に入れる竜一!
ブラジルに飛んで8年後、日系二世のコンサル社長和田猛として帰国。竜二とのタッグも復活し、早速キリシマ急便の顧客なんとかプリンに不祥事を仕掛けるわけですが……。
 なんと!妹の美佐(松本穂香)と竜一がばったり遭遇。
辛い日々、美佐と竜二と3人で見た花火の思い出に涙を流す竜一に、思わずハンカチを差し出す美佐。ああ、美佐には顔を変えた竜一が分からず(死んだ筈だし)、竜一にも10年以上会ってない美佐が分からないのねー! うわあ、このまま美佐が竜一に惚れちゃうの?? 血がつながらない妹を、竜二も多分ずっと想って来たのに? もしこの先、本当に裏切る未来があるのなら美佐を争ってでしょうか。

 遠藤憲一の霧島も好演。しかし、狙った弱小運送経営者の心を掴むのは分かりますけども。あの怖い顔に幼女の美佐が秒でなつくのだけは……無いわーw 泣くって普通w
(ところで初回2時間sp、長かったです。ブラジルから戻るところで切って来週に続くってしてくれても良かったのに) 

「居酒屋兆治」☆☆☆

 兆治といえば村田……って、まさにそれ由来の店名でしたw
高倉健で映画化、渡辺謙で連ドラになったという原作を令和にspドラマでリバイバルです。

 小さな居酒屋を営む伝吉(遠藤憲一)は、無口で無骨ながら屋号の「兆治」呼びで常連に愛されて、そこそこの賑わい。まさにコの字の良い店です。
ある日、ふいに現れた昔の女さよ(井川遙)が
「あなたのせいだからね」
と思わせぶりな言葉を残してまた消えて。警察に捜されているというさよは、何をしたのか。何が伝吉のせいなのか。

 うーん、妖精のようなさよが美しすぎて、しばらくは伝吉の幻覚か霊だったかと思ってしまいましたよ。だって30年前の女が、井川遙~?? 後に、ヤンキーの小娘だったさよに別世界を夢みせてくれたのがノンプロ投手でプロ入り確実!と人気だった当時の伝吉だと語られるので、伝吉30才そこそこの頃と思えば……うーん犯罪(実年齢15歳差なのでw) しかし伝吉は肩を壊し夢破れ、一方的に別れを告げて。 以後、会社勤めに励むもリストラ役に病み退職、支えてくれた今の奥さん(真矢ミキ)と開いたのが居酒屋兆治なんですってよ。なのにやだ、奥さんが可哀想~と浮気に気をもむまでもなく、さよは姿を消したままですw
 クビになっても家族に言えない常連さん(手塚まこと)が、朝から家をでて居場所がなくてずーっと草野球を見ている横に黙って伝吉が寄りそったり。幼なじみ(渡辺いっけい)の妻の急死で葬式に駆けつけたりと、淡々と日常が続きます。

 ところで「兆治」は区画整理で移転が必須。じゃあ、と物件をすすめてくるのが、困った常連河原(西村まさ彦)です。
店が好きで通うんでしょうに料理にケチつける、他の常連と喧嘩。小物なのに居丈高な様子を西村さんが好演です(インタビュー記事こちら 撮影用の料理がちゃんと美味しかったそうですよw)

くだんの物件、実は伝吉がもつ焼きを習った師匠店が近いのです。はっきりそう言ってくれずに恥をかかせた、と河原は怒りますけどね、腰が重い段階で察して。 なんと河原は、伝吉に捨てられたさよに今の夫との仲を取りもったそうで、悪態つきながらも人の役には立ちたいタチなのかも。なのに思うほど感謝されずに苛立つのでしょうか。
 怒る河原に、気が済むなら殴れと自らけしかける伝吉でしたが、まさか本当にしたたか殴った挙げ句に要らないことをいうとは。つい、手がでた一発は思いもかけない重傷を負わせてしまい……。

 逮捕された伝吉に、さよのことばかり聞き込む警察。なんと自宅に火をつけて失踪しているのだとか。後に遺体が発見されて。余命わずかと分かって自棄になったのかなんだったのか。探しに来た夫(正名僕蔵)が言うように、ずっと伝吉を思い続けていたのだか。悲しい女の最期でした。

 淡々といい話ではあるのですが、さよの境遇があまりに昭和。これを現代にリメイクしておいて、伝吉に語らせないのはずるいですよねw ときめいたのか、迷惑なのか。こんな人が来たと嫁にも言わないわけ! 訪れる女の方も、病で老け込んだりせず美しいままなのが全くファンタジー。 中年男に『俺だって30年前のあいつが今も惚れ続けてるかも、いやきっとそうだ』と夢をみさせるお話なんでしょうねえ……。

「ラジエーションハウス」~最終回 ☆☆

 えーとじゃあ、杏ちゃんはただ単に五十嵐を忘れてたのね……orz
 
 ついに、技師の領分を越えて治療行為に手を染めた五十嵐唯織!ダダーン!
って、今までもずっと踏み越えまくり口出しまくり、お前何様だよ状態だったじゃないですか。停止エレベータ内で患者が発作起こした時も、大声で処置指示出してましたよね。技師が医師に指示w 中に一緒にいるのは杏先生なんだから、せめて声かけはもう対処している前提で言ってあげないのか、と呆れましたってw
軒下技師(浜野謙太)が、同窓生に医者と間違われた回も。検査待ちを早める依頼に『出来ない決まり…』と困る、その場面だけ見れはもっともですけども。そこに至るまでの毎回、五十嵐が勝手に検査増やして翌日来いもう一回来いってしてたのに?ってなりましたよ。他にも、ハロウィンの仮面手作りなど暇そうな描写も多いのに、また別の場面では『常に』忙しいってなる~。要はシリーズ通しての整合性がないんですよねえ。
それでも見続けていたのは、窪田正孝の可愛さ故……ですかねえ。

 さすがに内部からも、医師法が、と鏑木先生(浅野和之)が問題視してましたけど、院長(和久井映見)はのらりくらり…
「大丈夫よ」
免許持ってるから大丈夫よってはっきり言えばいいだけなのに、もちろんドラマの都合上誤解させたまま進行ですw

 そもそもの理由が杏ちゃんとの約束☆なので、こちらの興味は医師免許持ちがバレるか、じゃなく杏は思い出すのか!とか、五十嵐の勘違いだったのか?とか、例えば当時誰にでも声かけてて他にも何人も約束した人がいるとか、とにかくその約束の真実が気になっていたのに、まさかのラストまで投げっぱなしだとはw そして痴呆にも見えたうつろな甘春父(佐戸井けん太)は、×うつ病◯髄液減少症。←これ、不登校のご近所さんが5年前に検査受けてましたっけ。本件は自転車事故など推測原因ありありなのに、誰からもそちらの意見出てこないとか病院のレベル怖いw でも
「僕がもっと早くここに来ていれば!」
とか言ってる五十嵐くん、失礼よw そして地下の放射線検査区こそ、連帯が生まれ……てるかはさておき、それを描こうとしているのは分かりますが。医師の鏑木や辻村(鈴木伸之)が他の病院行きを断って、甘春総合病院でなければ!と居残った理由はさっぱり分かりませんです。鏑木さんなんて院長待遇でしょ、移ればいいのにー。

 で、実父への難治療にひるむ杏先生の代わりに
『僕がやります』
と手を出す五十嵐くん。ひーカッコイイ……のはさておきw 諾々と場所を変わる杏先生。技師仲間は騒然、居合わせた外部の人は告発する気満々w その後の査問委員会かなんかも、やっぱり
「大丈夫です」
じゃなくて!五十嵐の医師免許ファックスしましょうよ(^^;;;;) まず説明責任があるでしょう~。その上でやっと、ルール云々への抗議が成立するんだと思います。技師、と思われている五十嵐に主導権を渡した杏先生も責任に問われるべきで、でも免許持ちと知ってました、と抗弁すればいいわけで。

 さておき結局、病院を去る五十嵐くん。えー。
約束☆は思い出さないまま、でも好意は抱き始めていた杏先生。新しい約束☆で五十嵐を送り出し、また巡り会う日が来るのでしょうか。って、翌週に早速2時間spです(^^;;;;;;;)
「ここに、一枚の写真がある」
的なあの「王様のレストラン」オマージュなナレーションでまた始まるんでしょうねえ。また見るのか、そして文句をいうのか私。いくら窪田正孝が可愛いからって我慢にも限度があるぞー。広瀬アリスは、終始いなくてもいいような役で可愛そうでしたw


「週休4日でお願いします」 ☆☆☆

 巨大こけしで殴りかかってくる女w
そんないかにもドラマな部分と、弁当屋内部のリアル感が不思議でした。 さえない主人公を岡山天音くんが好演です。


 26才高橋君(岡山天音)は、弁当屋の店長代理。とは名ばかりの雑用担当、社畜です。
ある日バイト面接に来た華(飯豊まりえ)は週に3日しかシフトを入れません。別に漫画家など目指す夢もないのに。それで食べて行けるの?と尋ねる彼に、彼女の返事は
「食べるためです」
と、とんちんかん。
 企業正社員の頃は、ゆっくり食事をする時間がなかった。今は、豊かに食事ができている。将来が不安になることがあっても料理をすれば落ち着く……と、後に詳しく語ってくれますけどね、冒頭のこれは謎w おまけにこけしが好きすぎる不思議ちゃんです。

 それでも激務に追い詰められていく高橋には心の支えで、ラインや電話を頻繁に交わす仲に。高橋はもちろん華が好きでこけしイベントにも顔を出すんですけどね、じゃあ華はというと……仕事辞めても大丈夫、うちに住めばいいよ
という彼女の招きは唐突すぎてw 俺のこと好きだろ!と思わせるよりは、ただの友達コースか、それとも家のこけしが化けて助けに来たのかと思いましたよー。
 なのに、餞別のこけしに仕込まれていた「バカ…☆」の真意は(^^;;;;) まさか「うち、すぐ近所なんです」発言もストレートにお誘いしてたんですか?

 「好き」と言う代わりのサイン、ぱちん……と腑抜けた拍手が情けないのw それでも伝わって、ふたり笑顔でぱちん、ぱちんと叩き合うラストがなかなか可愛らしかったです。大量のこけしもあいまって、地域発ドラマ感w 店長代理より偉いバイトリーダーに皆川猿時、高橋家の父が遠藤憲一と脇も豪華でした。
 弁当屋のキャップをかぶって伏せ目の天音くん、ちょっと窪田正孝似。顎が似てるのかな。そして目が似てないんだね、うんw


「ラジエーションハウス」~5 ☆☆

 それは警察の仕事orz(5話)

 ずっと医者でもあることを隠し、写真技師であろうとしている五十嵐くん。4話でやっと愛しの杏ちゃんに「ありがとう」って言ってもらって喜びに打ち震えていたわけですが。技師としては、領分を越えた再検査を連発。事情を知る院長の擁護も含め、変ですよねー。まあバレても「やっぱりね」で済むんでしょうけどね(杏ちゃんのご機嫌がどうなるかは知らんw)

 それが今回は、更に業務逸脱w 少年の死因判明あたりから五十嵐が探偵になってしまいます。
「犯人は左利きのはず」
しかもそのまま、横にいる少年の友人(未成年:左利き)に
「犯人は君だね」
って、やりすぎー!根拠も薄すぎー!不良に絡まれたり、転倒して謎の柔らかい杭に打ったかもしれないのに、そこにいた拳にタコのある友人(未成年)を犯人扱い!黙秘権の説明もされていない友人、あっさりと自供してますよ。いやはや、ドラマは養父の感動独白で盛り上げてきますが、そんなことより小学生弟のケアは!
死んでる兄を発見した当日に、近所の優しいお兄さんが殺人告白ってどんだけトラウマなのか……orz
(家族以外が死因説明に同席なのも……無茶しすぎです)

 せっかくAi(ノット人工知能w 死亡時画像診断)の必要性を紹介し、生きてる患者には無理な線量で鮮明な診断画像がとれるなど、興味深い場面もあったのに、医療現場で推理ごっこじゃ台無しです。現場ひまなのか。
 警察ドラマパロディのスピンオフ回ってことにして忘れようかなー。 


「ラジエーションハウス 放射線科の診断レポート」1 ☆☆

 で、この窪田正孝はバカなのか賢いのかw

 小学生時代の約束、いや『命令』に忠実に、今は医者となった彼女の犬に……もとい『カメラマン』になるべく、彼女の実家甘春(あまかす)総合病院に赴任してきた、放射線技師の五十嵐唯織(窪田正孝) ところが彼女、甘春杏(本田翼)は五十嵐を覚えておらず、緊張と動揺で失態を繰り返す五十嵐は「変態!」と蔑まれる羽目に。
ここだけ見てたら心底やりすぎ。転びそうになって→抱きついてしまう はまだしも(そうか?)ヒップタッチはもう……青年誌では笑いどころなんだとしても、ドラマ化で再現する必要ありますか。そして口ごもるばかりの五十嵐には魅力ゼロ~。同じバカでも、ヒモに徹して愛嬌で切り抜ける窪田正孝なら愛せるのに!

 ところがその同じ人が、バス運転手の脳梗塞を予測して救急救命に繋ぎ、有名写真家のレアケースな頭痛原因を探り当てる。そんな時にはテキパキと、他人に指示できるいい窪田正孝じゃないですか。ほうほう、体内に金属があると無理とされるMRI検査でも
『湿布の裏紙の様に』
不要と排除された元データから、必要な情報を得ることは出来るんですねえ。
しかも実は医師免許も持ち、海外で高名な医師に認められ絶賛されている腕前の持ち主……? 杏の母である院長(和久井映見)だけがそれを知っているんですって。

 変人異能ドクター、ドラマにぞろぞろいますね。で、所属する放射線科もギャンブル好き(遠藤憲一)に毒舌定時帰り(山口紗弥加)と出世コースに乗らない個性派揃い。患者側のドラマは更にありがちで「母の死に目に間に合わなかった父(イッセー尾形)」を嫌う娘が改心する流れで、既視感が渋滞です。
あの「死に目に来ない」って、すぐ近くにいるのに仕事優先で来ないから怒るんじゃないんですか?実際海外バラバラ家族で育った身としては娘の怒りが意味不明。母上は、撮影旅行の父を一人でいかせてる時点でもう、いろいろ割り切っていたのでは。
 そしてまた、南米の寄生虫かー!この流行は勘弁してください、2年住んで南米大陸あちこち行ったのでゾワゾワするわorz

 五十嵐と同じ日に放射線科にきた新人広瀬(広瀬アリス)が、唯一の普通の人です。憧れの人杏がいる以上ロマンスも担当せずなのかなw

「さすらい温泉 遠藤憲一」1 草津 ☆

 大名作「湯けむりスナイパー」(弊ドラマレビューこちら)を踏まえ、温泉ものに遠藤憲一をキャスティングする以上どんな勝算があるのかと思いきや。まさかのノープランですか??

 役者を引退し、温泉に就職する遠藤憲一氏に突撃取材(「え!」と反応する旦那……純粋すぎるw)拒否される。というベタな「設定」で幕を開けたメタな深夜ドラマ。初回の舞台は草津の湯の奈良屋です
(都市名の宿、大阪屋に泊まったことある~!)

 シングルマザーの美人中居(ともさかりえ)に惚れ、魂胆見え見えで小学生の息子さんと懇意になるエンケン氏=ケンさん(^^;;;) 豪華客船の船長、と教えられている父に会いたい。なぜ父は自分に会いに来ないのか。と泣く息子さんの前に、いかにもな白い船長コスプレ(自前)で登場し
「お父さんだよ」
いやケンさんだ、と見抜かれてもまだ『父親だと伏せて、内緒で見守ろうと思った』などとしれっと(^^;;;;) いくら善意でも、これはついちゃイケナイ嘘なのでは。挙句母親も話を合わせてしまい、公認お父さんに!これは脈があるだろうと
「父親が必要です」
と再婚に持ち込もうとした矢先に、実父(服役中)の仮出所が決まるんですよ。え、お母さん単に喜んでる場合ですか? ケンさん失恋以前に、また知らない人が来てお父さんだよ~と言われる息子さんの気持ちは……(てか、仮出所を喜ぶ仲なら写真くらい息子に見せないの??)

 せめてねー、息子さんを嘘つき呼ばわりするいじめっ子達がいるときに船長姿で現れるなら、イジメを止めるため。それなら息子さんも、嘘と分かりつつちょっと嬉しいと思える、いい嘘に出来ましたのにねえ。

 そんなわけで、大阪では前期未放映だったエンケンドラマのBS放送を喜んでいたのですが、楽しめずリタイアですorz

「かんざらしに恋して」☆☆☆

長崎発地域ドラマ。
ヒロインが探し求めた幻のレシピを、作中で公開してくれていますよ。太っ腹~。白玉が浮くかんざらし、食べてみたいです(^^)

舞台は長崎県島原市。
地域おこし協力隊として、島原に越してきたヒロイン瑞樹(貫地谷しほり)は、島原の家庭の甘味「かんざらし」復興の担当に。
食べたこともないかんざらしの、それも幻の名店「銀流」の味を再現して◯日後に開店ね!と無茶なことを言う、市役所の八田さん(遠藤憲一)は
「意外といけっとさ!」
が口癖で、試食を頼んでも内装工事が遅れても適当なことばかり。挙句、当時の「銀流」を知るご近所からは、瑞樹のかんざらしはニセモノ呼ばわりをされてしまいます。

そもそも「銀流」を再現するなら、地元の人が作ればいいのに。

と思ったら、他所から協力隊に人がこないと助成金が出ないんですね(^^;;;;) 島原市に呼ばれて来たのに『よそ者は帰れ』と言われてしまう矛盾を、正面から描いています。
売り上げが懐に入るわけじゃないのに、土地の名産で金儲けと責められる。お役所仕事で、断水でも営業日は変えられない、味を研究する休日もなし。ラジオ出演で炎上、東京に残った夫(黄川田将也)との仲もこじれてしまった様で、つらいことばかりの瑞樹ですが、くじけません。この20年失われた「銀流」かんざらしの味を求めて、聞き込みに励み試作を続けます。
蜜がゴクゴク飲める
白玉が浮いていた
手がかりはたったこれだけ。そして押入れの大量の空き瓶……。

途中、店に顔を出さなくなった八田と溝ができ、粉をぶっかけあっての大げんかまでしてしまいますが(^^;;;;) その八田の人脈で「銀流」関係者にたどり着き、レシピを教わりながら、いつもヘラヘラ笑っている彼が普賢岳の噴火で友を亡くしていると知ります。あの「意外といけっとさ」は、地域活性化を語り明かした親友の口癖、八田にも島原への熱い想いがあったと知る瑞樹は、ついに再現できた「銀流」の味を、いの一番に八田へと届けるのでした。

白玉に少し砂糖を入れて捏ね、茹であがったら、30分も水につけるんだそうですよ。それで比重が変わるんですかね。空き瓶は名産ハゼの蜂蜜でした。そしてキザラも。熱心な研究と観察眼であと一歩まで迫っていた瑞樹でしたが、セオリー通り白玉はすぐ水から上げるものと思っていたら、永遠に正解には辿りつけませんって。そんな風に、自分一人ではわからないことがある。話あわなければ見えてこないことがある。そんなことも描かれていましたね。最後、ご近所の偏屈オヤジもやっと「また来る」と味を認めてくれて。旦那さんとの話し合いは、さて白玉のように丸く柔らかくまとまるのでしょうか(^^)

メインが貫地谷しほりと遠藤憲一、よく見る役者さんで見やすくもあり、地方らしさ薄くもあり。難しいところですね。それでも水路に人が集い野菜を洗う水の町島原や、そびえる雲仙が美しく郷愁をそそります。そうそう、白玉を茹でるのも晒すのも、シロップも、すべて湧水で作ってこそのかんざらしなんだとか。どんなに美味しい水なんでしょうね。

市長に前野朋哉。市役所職員の宮崎花蓮が、島原出身。


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