事件現場は人気映画「殺意のメス」6作目の製作発表。殺人予告を受けて
「捜査一課、柔道五段の五十嵐鞘次郎が賊を取り押さえてやりますよ」ハハハハハ(段位上がってるw)
と警備に当たる五十嵐巡査部長(西村まさ彦)でしたが、会見中に主演女優永池カオル(香寿たつき)があえなく死亡します。
倒れたカオルに駆け寄り、死亡判定をしたのは担当ではなかったはずの財前一二三(高島礼子) ? 実は原作ファンなだけでなく、医師で小説家な原作者伊瀬(長谷川初範)は一二三のかつての指導医だったのでした!
かつてって、30年ほど前では。それで惚れた腫れたって今更ですが。先輩六車(石倉三郎)が伊瀬と一二三の仲を下衆に勘ぐる度にムッとする五十嵐が可愛いですねえ。
殺され方が未発表の小説と同じで、まず伊瀬が疑われ。助手の遠山(石井智也)がゴーストライターと判明し容疑がかかるやいなや転落死。今度こそ伊瀬が?と疑う五十嵐の再現作業が愉快でしたわ。某ホテルのスイートルーム。伊瀬御用達で、一二三さん実際に鍵見せられて誘われている部屋での
五十嵐「寝た?」
一二三「ネタ…?」
これ日本語字幕がこうなのですが、お誘いを思い出していた一二三の方が「寝た?」と聞こえたでしょうし(笑) 五十嵐はトリックのネタを話しているつもりですから「ネタ」で、逆じゃないのかとw
レーザーポインタでホテルからかなり遠い現場屋上を狙う検証実験!防護メガネもせずに待ち受ける六車たちw そして推定映像も転落にかなり無理があり、むしろダメダメな印象←誠実ですね!
実際は、遠山の相談に乗っていた窓際編集者(斉木しげる)が突き落とし、捜査撹乱にあえての遠隔可能トリックでした!じゃーん!
女優永池カオルが、かつて伊瀬の専門だったALSを発症していたという悲劇が添え物になってたのは残念でした。患者だから浮気じゃなかった、と言うなら奥様(山口美也子)にぐらい、打ち明けておきましょうよ〜、守秘義務だというならカオルから言っておこうよ〜。健気な妻の本音、は素敵なエピソードでしたのに。
小野武彦がゲスト課長代理。カオル情報を語りヒントを与える役どころですが、長年大ファンの割に「残念だね〜」「許せないね〜」ってだけ。警察関係者、変死慣れすぎ設定?
ラスト、横浜の観覧車を背景に屋台飲みで打ち上げる3人。課長代理をそっちのけで、もつ煮こみを取り合い痴話喧嘩です。なのにカバンから出てきた本は、五十嵐が「殺意のメス」一二三が「青春どすこい!」⁉︎ 互いの愛読書に興味を持ってこっそり読んでましたのよおおお!いい年して本当もう焦れったいです(笑)