終わってしまいました。
久しぶりに一年間見通した大河ドラマ、あまり感想書いていなかったのはほぼ文句もなく楽しんでいたからですね。
普段ドラマを全く見ない歴史好きでもない友人が、浅間山噴火コントだけたまたま見て惹かれて以来見だしたそうで。大阪に来てくれたと思ったら目的地は九度山、上田城も訪ね真田関連の書籍を買い込むと、すっかりマニアと化していて真田丸パワーに恐れ入りましたよw
私もまずは昌幸に魅せられ、秀吉に引っ張られ、三成を惜しみ、と時代時代の才能を愛でていて、そこに信繁が肩を並べたのは幸村と名乗って変装し大阪城に来たあたりからですかねw 堺雅人は好きですけど、信繁が超魅力的だとは……。でも静かに佇んで全てを見ていた人として、確かに主人公ではありました。
どのエピソードでも端の端まで登場人物をきっちり描いて見せ場があり、その人その人の筋が通っている。それが「黙れ小童!」を言われ続けた信幸から室賀息子への「黙れ小童!」返しであり、三十郎涙の「源次郎様ー!」であり、作兵衛の「すえ…」「梅…」であり。いざ腹を召す信繁が握る梅の六文銭であり。
本当に、なんで秀頼は真田を信じてとっとと出馬してくれなかったかなあ。どれもほぼ大蔵卿局のせいなんだから誰かキツく締めてれば、せめて堀が埋められたあたりでぐうの音も出ないぐらいに論破して泣かせておけばこんなことにはならなかったのにー。内通者も実は厨番のじいさんで、とおに死んだと言っていた妻子の死が秀吉に手篭めにされたからだったとはなんという親の因果が子に報い(><) 途中ほぼ勝ってたのに!家康走って逃げてたのに!
どんなに勢いよく見えても史実が向かう先は知っていますからね、もう。最終回は涙なしには見られませんでした。
ただし信繁のラストカットは笑顔で、最期の最期は描かれず。一方、平和な村で国の治め方を本多から学んでいる信幸の元に早馬。それは信繁死すの報なのでしょうけれど……そこでもまた、六文銭の紐が切れはすれ決定的な知らせは語られず。諸説ある中のどこぞへ生き延びた可能性も残しての終わりとは、憎いよ三谷幸喜!
更に更にナレーションが語るには、信幸が築くこの国からこそ江戸幕府を倒す男が生まれてくるわけで(うわー「新撰組!」まで思い出しちゃう)真田丸の航海はまだ続くのです。
そういえば映画「清洲会議」は映画館で見たのですが、特に響かず。歴史好きなんだね……とだけ思って帰ってきましたが。そんなに好きな題材を大河ではよくぞズバッと省いてくれたというか、映画で満足していたおかげでそれが出来たんだなというか。1話から最終回まで、実に過不足なく構成しきったものだと思います。それでも尚、軍師本多を演じたのが近藤正臣さんだったからこそ信幸が本多に教わる最後になったとの記事を先ほど読んだところで、書いていく間に変わる部分ってあるんですね。
元々、演者で変わる生き物である舞台が本領な三谷幸喜、長丁場で演者に影響を受ける大河ドラマの方が映画より向いているのかもしれません。
さて来年の大河、女城主景虎の柴咲コウをはさんで高橋一生と三浦春馬の三角関係的な予告に不安が募りますw それをするならいっそ江戸を舞台に「みをつくし料理帖」でも一年かけてやってくれたらいいのに。
真田丸
茶々……恐ろしい娘。
千利休への言いがかり、山門の上に自分の像を置いて不遜とはあまりに有名な話ですが、まさかその遠因が茶々の助言だったとは。千利休を茶々が慕っていたなんて初めて聞きましたよ。
落首の時のように秀吉が率先して利休を責めているのかと思いきや、鶴松の病状悪化でそれどころではない様子なのも、今までみたことのない利休問題でした。 桂文枝が商人利休を好演(一度寄進で出した金、無駄とわかると引っ込めるとかw)
そして幼い鶴松をついに亡くし、いつもの厨二な決め台詞
「大事な人はみな死んでしまう……」
後の虚無をかなぐり捨ててついに号泣する茶々は可哀想で、このエピソードだけ描くのならもう厄は落ちたでしょうにね。赤子の生死、父をはじめとする一族の武運だなんて、実際は小娘一人には如何ともしがたいものだった……となりそうなものなのに、キリにまではっきりと茶々の呪いを疑わせる様子からは、まだまだ続くんですねえ(この場合恐ろしいのはキリなのか?)
鶴松に薬を作るが失敗続き…のお笑い部隊は、笑えませんでした。危篤だったがギリ持ち直した相手にならまだしも、子供の死をいじっちゃいけませんよね。もっとも、あのタイミングで飲ませてすぐ死なれたら、毒殺だったことにされそう。真田はそれほどに病状を知らなかったという描写と思って…うーん。ねね殿の説教
『おみゃーさんが罪もない人にあたってきたバチがあたった』
も同様。医療陣が八つ当たりで手打ちにならない予防線とはいえ、本当に亡くなりそうな時に追い打ちだなんてorz その点、良いことを口にしましょうと、鶴松の元服名や嫁候補など、成長後を思い描かせる信繁は優しかったです。 そして同じ将来のこととはいえ、生きてるうちから葬儀の準備に入る三成は有能すぎ(^^;;;) 算段はそりゃ必要ですけどね。水ごりに来ても、暑かっただけちゃうかと合理的に思ってしまうよー。
そんなわけで「真田丸」ずーっと見てはいますが、久しぶりの感想でした。
魔法少女陣羽織だっさーwとか。真田の風車は鳥の羽で作るのかなるほど!とか(紙は高価ですものね) 大阪城に響く蝉の声が、クマゼミ一辺倒の現代大阪とは違いミンミンゼミにツクツクホーシまでとりどり居て、なんて自然が豊かなんでしょう、とかw つらつら余計なこと考えながら楽しんでおります。
そうそう、忘れそうだったヒゲの兄上!
愛妻と再会を果たされてラブラブハッピー。「踵のひび割れ」でちょっと戻ってた記憶が、愛しい旦那のヒゲ面で完全に戻りお揃いの匂い袋を並べて大団円でしたよ。うん。
話の中心にいた時には「踵」で、見事ちゃんと思い出して伏線並べまくりの時には脇エピとしてセリフに回想シーンつけるだけって。もやっとしつつも、ここで大阪にいない松をクローズアップで泣かせても物語進まないし、信繁にも物語にも利休の鉛の方が兄上より大事大事、と納得ではあります。
「私たちはは同じ日に死ぬの」
何この湿度の高い呪いw
週末は泉大津にて童門冬二の真田丸セミナーを聞き、九度山帰りの友人に合流するなど真田尽くしで気分を盛り上げての視聴となりました。
万福丸串刺し等々、数々の身内の死をさらっと口にする茶々(「江」では万福丸いないことになってなかったっけ)悲惨な身の上ではありますが、
「もう何も感じない」
などとわざわざ自分で言っちゃったらミサワだからw
誰に相談しても「お前に隙があるから」と言われ続ける可哀想な源次郎を振り回す、魔性の女というより厨二な茶々に戦慄しつつ、呪いの山吹の押し花をみるやパクッと口にいれてしまうキリにも笑うより背筋が凍りました。た、食べるか普通w 返せーって信繁、濡れたの出されても困るよ(><)
二人が蔵に入っていった噂、後先考えずに広めたのはキリちゃんなんじゃw
秀吉も秀吉で、どうせ妬くのなら離しておけばいいのに。「信じる」と野放しにしておいて、たかが蔵見物であの反応。まあ、信繁の自制が弱かったら蔵で抱きつかれたまま喰っちゃってるでしょうけど。信繁の面前で側室になれと口説くのも、なりふり構わないのか計算なのか……まあ、茶々は諾と答えたのだから押し切り勝ちで。
おかげで井戸に沈まずに生き延びた信繁なのでありました。
その頃与力として徳川に挨拶伺いの真田は、源三郎が猛々しい稲(吉田羊)を正室に迎えることに。あの体の弱い嫁と仲良かったのに、お互い可哀想に。稲じゃ膝枕してくれなさそうよね。
一方の稲も、殿のお役に立ちたいのにとこの時代のおなごらしからぬ駄々をこねていましたが、別の役立ち方を示唆されてガッテンやる気に。もう関ジャニでも間者にでも好きにしたらいいですがね、案外愉快な真田の仲間達にほだされていくのではないかな。
(あ、吉田羊と大泉洋、どっちもヨウな夫婦だーw)
姉上が?
室賀ロスながら大阪編も観ています。
小日向秀吉に気に入られた信繁が、秀吉や三成に振り回されていやあ大変。特に書状がね、信繁から真田へも、兄から信繁へも、どんなにこっそり送っても必ず気づかれては三成に取り上げられてる愉快w また、秀吉がお気に入りの茶々に気に入られてしまうのもね、いままでに懸想を疑われた男達のように消されないかとビクビクとかw
そうそうその茶々の手前、キリといい仲かも~と匂わせておいたらキリに喜ばれてしまいましたよ。会えば喧嘩ばかりからどう側室に持ち込むのかと思っていたら、こういう勘違いから外堀が埋まっていってしまうのでしょうかw
ところで、身を投げた後生きてはいるのを見せたままドラマから消えていた松。記憶喪失でしたか?でもそれなら、自分を知っている人が出てきたらいろいろ聞きたいものじゃないかと。違う身の上を吹き込まれてすっかり信じているのか、忘れたふりなのか? 愛しの旦那さまが出てきたら治るんだよね?
秀吉と家康の密会&事前打ち合わせ、家康に嫁いでいる秀吉妹の笑顔!そしてやっぱり、策なんてないじゃーんな父昌幸と、いろいろ笑どころもありつつ信繁の眉間のシワは多めで続いています。
梅ちゃん、何故死んだ!
坊やだからさ……もとい親だから、と言われましても(><) 鉄火起請だなんだで上杉に気に入られて帰ってきた信繁でしたのに、愛妻とはきちんと時間を過ごせぬままに永遠の別れとなってしまいました。
女の細腕、それも授乳中。なのに戦場でなにをするのかと。むしろ真田家の嫁として生きて人質要員に数えられ、娘という大事な人質要員を育て上げる立派なお仕事があったじゃないですか。そのうち男も産むかもだったし。
なんか同じ女として書いていて嫌になりますが、ほんとお味噌な戦いでの無駄死にですからしかたがありません。
妊娠が嘘……というか「そんな気がする」レベルで祝言に持ち込んだという告白には梅ちゃんのイメージ急変。旦那以上の策士かとおののきましたが、今回の無茶はむしろ無策ですよね。戦場で信繁に鉢合わせて二人とも殺されかけてた時に、誰か本気で止めなきゃダメでしょう……。真田方、わずか50しか死ななかった戦い、昌幸パパがせっかく策を弄してうまく戦ったのに嫁が死ぬなんてorz
そして何故か「私が育てます!」と亡骸に誓うキリにびっくり。え、いや、薫も源三郎の妻もいるのに?そこはせめて「みんなで立派に育てるから安心して」くらいでは?
こんな感動を呼びそうな場面でもきっちりうざいキリw 狙ってるなら凄いですよ三谷さん。
そんなわけで物語は一区切りな様子。次からはやっと秀吉が出てくるんですね!
室賀どのぉぉぉぉぉぉぉ(><)
さて信繁の嫁とりです。
身近な梅との縁をみんな喜んでくれましたが、京から正室を迎えたかった母だけはぶんむくれ。説得しようとした信繁、花を贈るのはまだしも天井裏からいい香りを流させるような小細工で更に怒らせてしまいます。母向けの策に出来ないあたり、まだ父には勝てませんってw
身分をわきまえている梅は、側室なのは納得づく。内々に祝えればよし、のはずが突然、大々的に祝言を!となったのはなんと。ネズミをおびき寄せるためだったとは……どこまで鬼畜なのか昌幸パパ(^^;;)
徳川から昌幸暗殺をぐいぐい推されていた室賀どの、葛藤を抱えつつもこの好機を逃す手はなく。懐に匕首を忍ばせ徳川方の供連れでのこのこやってきてしまうのでした……。
笑顔と酒と歌と、賑やかに沸く祝言の席の陰で、昌幸と室賀、静かに碁を打ちながら命のやりとりが始まる様子。震えました。
もう供は始末され、裏切りもばれ、真田の手下にさえなれば生かしておいてやろうという手詰まりな局面で、碁だけは室賀の勝ちなんですよね……(><) 劣っているとは思わぬ昌幸にどうしても勝てずにきて、勝負に出たこの一番。問答無用で斬られるでなく、手下につく選択肢を与えられたことこそ屈辱だったことでしょうよ。
碁盤に小刀叩きつけ「帰る!」と去っていきがてら、わざわざ背後から「おぬしの手下にはならぬ」と囁く下りはもう、西村ファンとしては生唾飲むわ金縛りのようだわと忙しいことこのうえない夢のような時間で……ひいい、脚に仕込が~!!
って修羅場に居る邪魔なキリ。ついでに斬られるなり気絶するなりすればよかったのにw
足掻いた室賀の最期を変に見届けた挙句に、なんでわざわざ信繁を連れてくるんですかー!祝言を利用はしても、せめて信繁には知らせまいとした兄の配慮が台無しですよ(言いつけ通りに、踊りまでした義姉さんの努力も!)まだ宴会場に駆け込んで泣くだけ騒ぐだけなら、怖かったんだねと同情もできたのに。
新郎の手をひいて連れだすなんて「卒業」かと(違)
しかし、出来た嫁の梅が『酷い、せっかくの祝言が』なんて文句いうわけありません。まして信繁はもっと、父の計算も利も即座に理解してしまうタチですからね。
めでたい日になんてことを!だの。嫁が来る=人質資源が増える、なんて思っちゃダメだの。現代人権意識目線を一身に背負って代弁してくれるのがキリなのでしょう。わかっちゃいるけど、うざ~い(^^;;;)
このキリの『自分にはない素直さ』を、信繁が愛しく思う日も来るのでしょうねえ。側室にするんですもんねえ。正室もこれ以上の側室も絶対とらないから梅が実質正室!なんて今は言っていますけどねえ……。
それにしても面白い回でした。
「祝言」と銘うつからには、口吸いだ懐妊だの下ネタなざっくばらんや、キリの涙、梅からの釘さしぐらいまでは予想していましたよ。でも祝言を罠にする腹黒、かと思うと病弱義姉で笑わせにきたりする、いつにも増したシリアスと笑いの振れ幅の大きさは意外で、それが余計に室賀の死を鮮烈にしてくれたかと思います。もう室賀の大舞台と熱演に胸熱。
あの盤面はどうなっていたんでしょう。本当に室賀勝っていましたか?セリフだけでなく棋譜も覚えての演技だったりしたのか?気になりますねー。
ああ、室賀どの肌がつるつる☆もありましたっけ。苦し紛れに何を言うかと思いきや、美肌の秘訣からちゃんと鰻→浜松→徳川とつながるところもさすがでした。
それと楽しい忍者活用法。私用のムード作りにまで屋根裏で働かされる斬新なサスケから、掛け軸裏隠し部屋の出浦や、襖の引き手から覗ける細工などの正統派まで!
信繁がパパに!
えー!もっと幼い恋だと勝手に思っていたので、びっくり。来週は「婚礼」で、キリ荒れるんだろうなあw
真田生き残りゲームの方も、これ以上はあるのかという混乱ぶり。上杉を裏切って北条につき、更にそれを裏切って徳川についたというのに、あっという間に北条と徳川が和睦って(^^;;;)
昌幸の口車にのって、国衆をまとめるぞキャンペーン頭を嬉々としてつとめてくれていた室賀様も、さすがにこりゃなんだとキレまくりです。フレームアウトしてもまだ声が聞こえる大騒ぎw
更に策を練る昌幸は、名代源三郎を徳川に送り込み……願い出るのは要所に城を建ててもらって、そこを真田が守りますという提案。真田は城を建てる財力はありませんからねえ~。しかし昌幸が考えることがそのまんまのわけがないw 実はこれ、建てた徳川を防ぐための城になりえるのだとか。鬼ですねw
その点、上杉をどうにかしろまかされた信繁の策は、裏切りでなく信頼を基にしていて優しいのですが……『戦のふりをしてください』なんてよくも真顔で提案できましたよねw それも、先だっては信尹の息子だと出自も名も偽って乗り込んだ上に裏切った、その上杉にですよ! いい声の直江兼続が怒ってるじゃないですか。
後日、両軍わざわざ法螺貝吹いて篝火焚いて、銃の火縄に一応点火までして、戦のふりw (「天地人」ではこれありませんでしたよねえ?) バカバカしい絵面でしたが『真田を破った勢いで、上杉が来る』と北条に思わせて沼田城から手を引かせるためにも、敵の見張りや忍びが信じるぐらいには兵を動かす必要があったんでしょう。
梅が信繁に吹き込んだ、誰も死なない戦という考え。
よくある、女主人公に声高に戦を否定させて女性目線だと歌う時代劇には鼻自らみますが、こんな風に策を練り、損得や達成感や身内恋人への想いのために命を賭けて非戦を目指すのならば、有りですよね。
そうそう、人質のばばさまはたらい回しで、いつの間にか徳川にいてw 名代源三郎と一緒に戻ってきたようでしたが。源三郎の妻は病弱でおばばは老齢、薫さんはほらアレだしw 人質要員が少ないから信繁も嫁を取らなくちゃ…と言い合うんですよ。現代の感覚では、キリが言うように何それって理由なんですけど! 当時は切実だったんでしょうねえ。
そして真田が恨みを買ったことで、狙われるのは室賀な様子、どうなるのか来週……。
ただの説得だと思ってたんだね、調略を。
若いぞ甘いぞ信繁。主君への裏切りをすすめる行為が、正義の道のわけがないのに。「上杉に骨をうずめる所存!」と大見得を切る叔父信尹の嘘をなんだと思っていたのでしょう。
海津城をまかせる、という条件に心揺さぶられついには北条と内通する決心をする春日信達。そこへ届く、花押入りの書状。春日様が見たら喜ぶぞーなんて信繁が呑気に言ってる間に始末され、内通の濡れ衣を着せられて磔にされてしまう春日が哀れでしたよねえ。良い人、良い武将の様でしたのに。
今回は昌幸の陰謀が炸裂、真田の兵を一人も出さずに皆が信濃から手を引く神展開。父と叔父の冷血に次男は震え、ひとり家康だけが、それって真田の計略では…と気づくというお話でしたが。
面白かったのですが。
あんな風に殺すなら、別に春日がどんな意見でも関係なくない?
近づけない仲ならともかく、思い出の百日紅の木の下で信春=信繁や信尹と二人きりになるぐらい何度もしてましたよ。信繁が無用心にも声張り上げても大丈夫でしたしw 説得抜きで殺せましたよね。
むしろ海津城安堵の書状の方が、あそこでタイミングよく隠居の北条父が出てこなきゃもらえなかったのでは……。
北条親子のパワーバランスで、息子が貶めれば父が持ち上げるとは予測できても、そもそも父は別の場所に居たはず? あまりに昌幸に都合のいい登場と展開に、そっちと密約があったのかと思ってみていたのですがねえ。
その後、昌幸の言った逆、逆、に必ず動いて操られるバカ息子は可笑しかったですw
あと、上杉北条どっちが敵かもうわからなくなってる梅のお兄ちゃんもw
<室賀丸>
真田に先んじて北条につき、上から目線の室賀どのw 戦装束が雄々しくて素敵です。
恩着せがましく真田の心配までしてくれて、「室賀の後ろに下がっていろ」と言われる昌幸ににんまり。なのに隠居が真田贔屓で、たぶんがっかりしていましたよねえ。河原軍議では、昌幸が叱責される様子に溜飲を下げています。サスケに偽データ流され、昌幸に操られているのは北条若ですのにねえ。
「黙れ小童!」はお休みですw
キリが嫌なやつだー(><)
戦局に翻弄され、時に別陣営に取引の駒として引き渡されてしまう人質の命運。それをばばさまは黙って引き受けて一益陣に渡ったというのに……おつきのキリがとんでも無作法で、帰りたいのとぶーたれてますよw 松の件での態度は、信繁を励ますためのあえての憎まれ口と好意的にみていたのに……、主君のご母堂、目上も目上のばばさまに対しても口答えですよ!失礼でしょ!
挙句、迎えに来た信繁に礼を言うどころか遅いのなんのと。
忍び込んだ城の中、信繁ならではの機転でごまかしてたどり着いたのに、キリが忘れ物で戻ったせいでほら、捕まったじゃないですか。(城側と一益側の侍双方に、相手の所属と思い込ませる信繁のやりとりが三谷節!「三番テーブルの客」ですかw)
その忘れ物が、信繁にもらった櫛だったところは可愛いですけどね。本当に大事なら身につけていましょうよw
勿論そもそもは、腹芸体質の昌幸が、まさか一益が城を返してくるとはおもわずにとっくに攻め落としていた勇み足のせいですが。それでも、一仕事まかされたのに大失敗でへこむ信繁。それを励ますキリは、あまりに無神経でしたよ。おまけに
「お前のせいだろ!あっち行け!」
と信繁が怒ろうがきゃっきゃと戯れられたら、仲良さげにみえてしまって、逆にすっきりしません。素直じゃないんだから…。
かの清洲会議に間に合わない一益……。
そこは真田家も会議関係ないしね!
徹頭徹尾、本能寺の変後の激動は遠い遠い別世界で起きていて、物語は昌幸以下真田勢周囲の狭いところを濃く描きます。生き抜くために、必死で流れを読む昌幸なのに、裏目裏目に出てしまいますね。百戦錬磨の昌幸の勘すら外れるのに、新米重信なんか失敗して当然と説く父。でも、勘に頼らず間違えない兄が正しいわけでもなく『二人で一つ』とは! 昌幸と信尹の兄弟タッグのように、源三郎源次郎の兄弟もずっと手に手をとって進んで行けというのですね。
しかしパパン……「面白くなければ人は動かん」とおっしゃいますが…それはご自分が面白い方が好きなだけではw
そんなわけで、国衆会議の「黙れ小童!」はお休みw ツイッターでの真田丸イラスト競演、通称『丸絵』にも室賀様が散見されて幸せです(^^)
「良き息子じゃ」
故郷を誇る息子を、さらに誇る父。美しい田畑に山々。胸に迫る名場面でした。
先週の愉快な伊賀越えから、今週は一転しての重い姉身投げです。
なぜか先週は信繁がとても若々しくみえて、照明かメイクか堺雅人の体調かはたまた気のせいか?と思っていたのですが。心情に迫る場面もそうなくて信繁のアップが少なかったからかもしれません。苦悶のアップが多い今週は、申し訳ないけれどまた『15才……』と唱えながら見ることに。
私が京に行かなければ、もっと早く姉上を逃がしていれば…。
それとも他の人質たちなんて気にせずに、それとも他の道をいけば、etc 悔やんでも悔やみきれない信繁の苦悩を、悪態で振り払おうとするのがキリ。黙って聞いて
「それでも帰ってきて下さってホッとしました」
と泣けることを言ってくれるのが梅。もちろん今は梅にデレデレですが、そのうちにキリのややこしい優しさが伝わることもあるのかな。そもそも、夫と一緒に居たいからと安土行き自体は松が望んで行きましたからね。そこを知らない母上にしたら、信繁が強引に松を人質にして死なせて戻ったみたいにみえて責めもしますでしょう……。
と、思わせておいてなんと実は生きている松なのですが。いつか本編に戻ってくるのでしょうか??どうやって??
覇権争いは、明智の三日天下があっさりと終わりを告げます。 ……その顛末を明智も秀吉も出さずに情報戦だけで描くのって初めてみたかもw
仕えたばかりの信長に死なれ、また会議やり直しの昌幸と国衆たちです。やれ朝令暮改だと、すっくと立ち上がって昌幸を非難の室賀。めんどうなので適当に話を合わせる昌幸w
もうホントなり振り構わずに生き残るために必死な故の変わり身なんでしょうけど、北条が同じく言を翻すのは悪巧み風に描くのに主人公側の真田のこれはコントになるのねw
なんとついに源三郎の意見を入れて『明智を討つ滝川様』の応援をすることにした父昌幸。結局先をこされて滝川の目はなくなりましたけど……これさ、前回呼び出されて温泉談義の時に知らんぷりせず、信長が殺されたんですよって知らせて弔い合戦に焚き付ければ歴史は違う方に動いたかもしれなかったんですねえ。でも結果を知らぬ渦中の人間に、そうそう決断はできませんでしょう。何もせず、誰にも加勢せず、のらーりくらりと伊賀越えの疲れを癒すばかりの家康が、結局最後の最後はさらっていくなんて、この時は誰も知らないことですからねえ。
そして、つまりは信濃こそすべての中心!と昌幸に心を決めさせたのは兵法でもなんでもない、愛息子の故郷を思う言葉だったというところがもう、最初にも書きましたけど震えがきましたよ。有利不利で考えるなら何度でも翻ることになるのでしょうが、大事なものが何なのかはひとつですものね(国替えさせられますけどねえ…)
<室賀覚書>
源三郎への「黙れ小童(こわっぱ)!」二週連発w
そして今週はすっくと立って昌幸を責めるその立ち姿が! 脚が長い! 車座にひとりそびえ立つ室賀氏に、戦国時代人離れしたスタイルのよさがばれてしまうではありませんかとハラハラしてしまいました。せめて昌幸も一緒に立ってくれなくてはw
あれれ、まだ小山田義兄ってご近所で匿っていたんですか?
朝寝をする間に逃げろと言われてたのに……(><)そのピンチを『女子会です!』と切り抜けちゃうキリに大笑い。
更に、織田への人質を姉にして小山田義兄も付き添いでそっちにやっちゃえーという策士信繁案に膝ポンだったのですが……殊勝な顔で「人質に参ります」という姉がニヤつく寸前でひと笑い。なのに何も知らない母が可哀想だと号泣し、祖母まで自分が行くと邪魔をするw そのうち「斥候の役も」って、以前それで役立たずでしたよねえ。でもまあ、馬に乗れるのは確かです。
姉の付き添いで訪れた安土。安土桃山城は豪華絢爛、楽市楽座。宣教師の教会もあって、そりゃ若い時にこんなの見たら人生変わりますよねえ……。
そうそう、人生変わる衝撃といったら信長との出会いもそれでしたよね。
皆裸足か足袋の板の間をブーツで闊歩する洋装の織田信長!まずは足元しかみえずに、だんだんと視点が上がっていくのはドキドキしました。そして信長役がどなたか知らずにいたので、吉田鋼太郎でびっくり。 いや本能寺の変直前で年齢も貫禄も妥当、何に驚いたんでしょう私。まさか小栗旬「信長協奏曲」を無意識に期待していたわけではw
しれっと嘘を吐く真田昌幸の面構えだけ褒めて風のように退場し「静かな方だった」との信繁の感想でしたのに、途端に目にしてしまったのが明智への罵倒!足蹴!狂乱!
信繁少年が夢にみてうなされるほどの衝撃も納得ですし、まさにその日明智に謀反を起こされていたのも仕方ないよねと視聴者納得の仕打ちでした(その前にひと声発して去る場面が印象的すぎて、誰?誰?と思ったらおネエコメンテータの岩下尚史さん。なるほどw 信長嫡男は逆にいい声で、やっばり誰これと思ったら玉置玲央……ってわからないw)
こんな勢いも格も違う織田家中に、乗り込む真田一行……。上杉宛の偽密書の仕組みは家康に丸っと見透かされていましたが、そこでハイそうですと言えるわけもありませんよね。嘘を突き通して無事、織田配下に。多少支配地が減りましたが仕方がないじゃありませんか。
その織田家に見知った顔が。
ひと足早く参入していた室賀です。西村さーん!『真田は二心あり』と密書を織田にいいつけたくせに、昌幸たちに会ったらひそひそとバレてるぞ謝れ、と助言。好い人なんだか、昌幸が言うように小さな男なのかw 細やかな顔芸で、昌幸とはまた違った喰えぬ男を鮮やかに演じてましたよ!
真田兄の嫁が出てきましたが、毎回
「あなたは真田の嫡男、ご武運をゲホッゴホッ」を天丼ってコントw
そして真面目で演技のできない性分を利用されての、偽密書配達係。そりゃ嫡男が運んでいるとなったら大切に見えますしね。殺されたと思ったサスケも当然ピンピンしていて、兄大ショックです。
上杉への偽密書は、真田家をひっぱりだこに見せようという父の策略でした。
父ちゃん……お国衆に団結を説いてみたのも、あわよくばそのトップにたってしめしめだったとはw ほんとに一筋縄ではいかない男です。その父が織田詣でには自分でなく弟を連れて行くと知り、ついに反抗する悲しい兄。そんなに弟が有能か、自分はダメなのかと思ってしまいますよね……。それを、嫡男だからおいていくのだ、二人とも殺された時にはお前が真田を継ぐのだといい含める父ですが……今までの言動を見るだに腹の中で「ち、気づいたか」ぐらい思ってそうですからw
この策略家の父との相性が悪いだけで、一般的には無能なわけではなさそうなだけにかわいそうな兄です。小山田義兄の生還も、腹を召せとしか言えない融通の利かなさで……いえいえ、ちゃんと「昼まで寝ている」と言えるじゃないですか(その目こぼしを分からない小山田もどうなんだかw)
そして騙された室賀様(西村雅彦)、来週ピーンチ!西村ファンとしてはお髭を愛でつつ画面に釘付けですよ。
そうそう、信繁少年の恋も描かれていました。
新府で櫛を買ってきたとな。お梅ちゃん(黒木華)には漆塗り箱入りの櫛に手製の組紐がけ。きりちゃん(長澤まさみ)には木肌の櫛を紙包みw 分かり易すぎるw でもその梅ちゃんだって、足を挫いたと演技して、負ぶってやると並ぶ背中二つのうち、華奢な信繁の方に行くんだからやっぱり分かり易いですよ。さて三角関係? お梅ちゃんもいい子で、争いになれば滅法強い武家の妻向きなだけにどっちを応援したらよいのかw(え、二人とも未来の側室?)
更にこんなエピソードにすら「次男だから暇」と信繁の立場をサラッとだめ押ししてくる。冒頭で叔父に「次男の心構え」をきかせるだけじゃなく世間での信繁の立場を浮き彫りにするとはさすがですよね。
今回も楽しい大河でした。そしてきっとあの櫛はまた何度も出てくるのでしょう(「新撰組」でのコルク思い出しましたw)
そして父昌幸の茶室の壁が、手元操作でガバッと開く仕掛けも楽しかったですw レバーが骨か角製なのも毛皮をまとう山国の武将昌幸らしくてナイスw
「父上に非はございません!」「わしもそう思うんだ」
真田父、面白すぎです(><)
忍びの佐助が駆け抜けた道を、女連れでゆるゆる泊まりながら行く信繁たち(山中トレイルランに凝っている主人は、佐助のタイムに興味津々ですw知らんがなw)野盗に襲われ、農民の身なりをしながら岩櫃城を目指します。
この時点で信繁、まだ人を斬ったことはなかったんですねえ。10代の息子が命をかけて自分を守ってくれるだなんて、我が身に置き換えたら嬉しいやら怖いやら。なのに高畑淳子演じる母のワガママなこと(^^;;;) あわやで父が現れた時の抱きつき&「着替えたい」「着替えたい」といい、天衣無縫な公家育ち、あの父とはナイスカップルですが、やっぱり時々むかつきますわーw 救いは姑はほっとけと言い、息子たちはまず褒めてのせる(泥メイクの時ねw)と、操縦法を周囲が心得ているところでしょうか。
勝頼が腹を召して、武田家滅亡。
さて、北条につくか上杉につくか…と、くじ引きで決めようとする父も父ですが、真面目な長男がじゃあと引こうとすると握り締めていてどちらも抜けないw こんな大事なことをくじで決めるのか!って、自分がはじめたくせに、この親父やだもうw さんざ笑わせてもらいました。
さて織田につくと決めた父の選択はいかに!って、歴史の部分は知っていますけど。年号のダイジェストにならずにドラマを見せてくれそうな三谷大河、しばらくは父昌幸が主人公で、父似に育っていく信繁を愛でる感じでしょうか。
寝返った穴雪を嫌いだといいつつ、面と向かえば盛大におもてなしな家康。同じく織田についたのに裏切り者だと首をはねられる小山田。面白おかしいばかりでなく、あちらにはあちらの理、こちらにはこちらの理が描かれていて気持ち良くみられた2話でした。
久しぶりの戦国大河!
「新撰組!」以来の三谷大河!楽しみにしていましたよ、西村雅彦も出演ですし(^^)
タイトルの「真田丸」は、後年築かれた砦の名でもあり、戦の世に翻弄される真田一族を船団に見立てての命名でもあるんですね。武田との袂を分かち「船出」の第1話でした。
なんといっても1話で輝いていたのは真田父(草刈正雄)ですね!
「武田が滅びることは決してない」と熱く語ったその口で、一転「武田は滅びるぞ」おいおいおい。難攻不落と息子たちに教え込んでいた砦も「いずれはそうなる筈だった」が、攻められるのが早すぎるってw おいおいおい。面白すぎです。 別に嘘をついているわけではない。それぞれの力強い発言に「この私がいる限り」だのと条件がついていて、変数が変われば結果もおのずから変わる。徹底したリアリストなのでしょう(もう一つ「噴火でもしない限り大丈夫」とお館様を元気付けての発言の直後での浅間山噴火はまたスタイルが違うので天丼にはノーカウントで!)
長男が源三郎、次男が源次郎という逆転命名の理由も適当でまあ、面白い人でしたw
主人公源次郎(堺雅人)は、次男坊ゆえの身軽さと軽率さを発揮しつつも、父譲りの読みの確かさの片鱗をみせており、先が楽しみな。嫁もいないし、若いんだろうなあと恐る恐る調べたら当時15歳だそうでしたw 屋外の場面では正直実年齢が顔を出しますが、懐かしの松嶋菜々子主演大河の当時9歳を思い出したら、うん、いけるいける、子役人気で釣ろうとするような脚本よりよほど好感がもてます。特にお館様との別れの場面では、光の具合と声を高く出す口調も相まってまるで青年のようでしたよ!
ここからの源次郎の成長を思うとワクワクします。
また、時代劇ならではの扮装にも期待。
武者姿や馬上って男前度が増しませんか。現代劇ではあまりない役所がみられる楽しみもあります。今回では兄源三郎役の大泉洋が普段のファニーを封印し、頭の固い常識人っぷり。天パいじりもない総髪で、イケメンに見えてきましたよ……!
地図での場所説明、徒歩でかかる時間の説明などの親切設計。
一方で、有事には即、連れて行かれて処刑の人質生活をきっちり表現。嘆きつつ怯えつつ、でもそんなものだと夫も妻子も分かりきって暮らしている様子の描かれ方も納得の戦国時代でした。
名前が煩雑なのはそのうち覚えます〜w 旦那とは『これ誰だっけ』『ほら、あの大河の時は誰それが演じてた』 と、本末転倒なやりとりで分かり合っていますw 寄る年波、役者の名前も出てこないけど歴史上の人物の名前もどんどん怪しくなってきていますよねw