最終回は本当に二転三転。
社長が醍醐に言うことにゃ、覚えのない画稿転売で責められて憤り、南部の進退に関わらず契約社員も全員クビと言い渡してしまったと。
それが自殺の原因とする醍醐さん。下山事件の総裁自殺説を借りて納得するのなら、部下にも上司にも裏切られた時、絶望で人は死ねる、のだそうですよ。
でも『敬礼のポーズで落ちていった』という、目撃証言で納得はひっくり返ります。ええ、それって「パシリ刑事(ポリス)」の決めポーズじゃないの。てことは、南部お得意『決めポーズで揶揄』する相手だった担当編集者がそこに居たはず!更にその人は、バイトくんを突き落とした『靴に減り癖のある男』で……。
「平気で契約社員をクビにする南部が許せなかった」
と泣き崩れる、その某氏ですが……。あああ、南部氏のひねくれ具合が分かっていなかったんですねえ。実は「社員の幸せこそが編集長の仕事」と語る人なんですよ。
なのに「全員クビだ」なんて嘘、ワルぶっただけなんですよお……。
リサーチ依頼としてはここで一件落着。
水野さんは依頼主のプロダクションに報告して〆。醍醐さんは編集長の座を後進に譲り、南部氏が発見した青年誌バカ売れノウハウは社長ではなく、わざと契約社員の皆にだけ教えて想起社を去ることになりました。あの転売野郎も、別の会社で漫画編集としてやり直すそうですよ。頑張れ。
そうそう「水色」は、やっぱり青+白でしたねw ブルーカラー向けエログロバイオレンスが主流だった青年誌に、ホワイトカラーを取り込む知性物語性を加えると。更に時々読む派を取り込める様に読み切りを、とか。現実にはそこにネット配信が加わってあれこれあるのでしょうが、原作刊行時には卓見だったのでしょう。
と、落ち着きかけたところで出てくる、南部氏の電話帳。そういえば2件、確認漏れがあったっけなとケーキ屋だというその1件にかけてみる醍醐さん。また、留守電メッセージを残したもう一件からは水野嬢に返信が。総合すると、なんと!
縁のあったKiwi社に漫画誌創刊を頼み込み、クビになる部下達を呼び寄せる腹積りだったんですよー!ケーキはその祝いのために発注済み。ただ日付だけ、後日連絡する予定で……亡くなってしまっていた。
kiwi社長はその南部氏の死をニュースで知ったそうで、なのに無駄になった立派なオフィスを何日遊ばせておいたことに?と思いながら見ていたのですが……。上で『犯人は自首したのかな』と書こうと考えていて、やっと思い至りました。南部氏転落死のニュースでなくて、改めて殺人として報道された、そのニュースを見たのでしょう。
親会社との調整云々で、創刊決定は亡くなった二日前だったとか。kiwi社長はずっと、連絡取れないなと思いながらも依頼通りにオフィスの準備を進めていたのでしょうねえ……。
水野と醍醐に呼ばれ、ピカピカのオフィスや「水色」のケーキ(熱いメッセージつき)を見て涙にくれる編集達。ホワイトボードには、編集員候補として自分たちの名前。まさかここまで、自分たちを想ってくれていたなんて。なのに調査では南部の悪口言って。南部にも『来るかどうかは分からない。俺、嫌われてるから』と思われてもいたなんて。
しかも全面ガラス張り最上階、見晴らし最高のお洒落オフォス!受付にpepperくん!
南部さんが生きてたら、皆ここで正社員として働いてたかもと思うと、犯人が何重にも恨めしくなること請け合いですw(え、これ見にきただけですよね? まさか「ブレイブ」捨ててきました? そこ、あまりはっきり描かれていない様な)