驚異のドローン撮影!という触れ込みで録画、なるほど風景の映像に見応えがありましたが、ドラマ部分も楽しかったですよ。
<鳥の様に空を飛びたい、と思ったことはあるか?>
と問いかけてくる主人公坂口雅彦(真島秀和)はアプリで成功したIT社長。誕生日パーティにキャバクラで部下と大騒ぎ。なのに晴れない心を見透かしたカラスに『体を交換しよう』と提案され、受けてしまう……。
そりゃ酔ってるし、カラスが言ったことなんて真に受けやしませんよね。ところが目覚めると目の前には、はしゃいでいる自分の顔をした男。口を開けば出る声は「カア」そう、本当にカラスになってしまっていたのです! とりあえず空を飛んだことは素晴らしい体験でしたが、そのうち妻(野波麻帆)の不倫、自慢の息子の不登校にイジメ被害、部下(渕上泰史)の反乱計画と夢にも思わなかったことが次々に発覚。ろくなことがありません。
でも逆に故郷まで飛び、疎遠にしていた老母(江波杏子)に会えば、カラスの姿なのに名で呼んでくれ、長年の行き違いが解けていきます。そして何度も回想される高校時代、目の前で飛び降りた女の子。
友人だから、と打ち明けてくれた秘密を学校中にいいふらすようなことをして、彼女を自殺未遂に追い込んだことをずっと謝りに行きたかったのです。でも今は本人カラスなのでw 主人公の身体使ってるカラスが案外協力的で、陸路ちゃんと来てくれて主人公の代弁をして謝罪。今は幸せな彼女は許してくれました(川で水浴びはしても風呂に入っていないので、臭かった様ですがw)
実はカラスは、あの時もその時も主人公の側にいてその人生を見守ってきたのでした……。って、27年前もか!カラスの寿命ってw(検索した結果10~30年!野生では短くなるものの、飼育下で60年生きた個体もいるとかwびっくりw)むしろ、実は癌の告知を受けた主人公の方が余命わずかでしたよorz それを知ったら、キャバクラでの乱痴気騒ぎもちょっと許せるかも……。
そんな中息子の反撃を見届け、妻の不貞も(肉体関係はちゃっかりありながらもw)会社は守る方向で相手を裏切っていたことが分かり、妻を利用してデータを入手しようとした部下は失脚。中身がカラスになってからは失踪したまま、何を助言したわけでなくても家庭はいい方向に舵を切ったじゃないですか。……どうも全て主人公に都合よく描かれすぎな気はしますが、まあいいか。
さあこの先の主人公、カラスとして家族を見守っていくのか。元の蝕まれた身体に戻るのか……。いちおう最後は内緒にしておきましょうw
カラスが宿った時の無邪気な声と、病む主人公の疲れた声との演じ分けも見応えがあり、真島秀和ファンは必見です。ドローン撮影のメイキング番組も気になりますね。