てかドラマそのものも、熱血新人婦警の成長モノとみせかけてその実、正義も警察の威信もへったくれもありゃしない鬱展開です。それでも折れず、病まないヒロインは小芝風花にピッタリ⁉︎
<1話>
交通課に配属になった陣内まどか(小芝風花)の初仕事は、深夜の衝突死亡事故。双方青信号を主張する中、助手席にいた盲目の少女(飯島愛)が音の記憶で運転していた亡き兄(山下航平)を擁護。曰く、ラジオで流れていた「リフレインが叫んでいる」のこの歌詞で会話しスタートしたので交差点進入は◯時◯秒、その時間の信号は青…!
というわけで、そりゃあもう何度も『どうしてどうして僕たちは〜』と流れます。必死に訴える妹、必死に検証する陣内、対して友人に偽証させるわ運転中に痴話喧嘩してたわでおよそ味方のできない事故相手(草川拓弥)……。
なので正式に亡き兄が被害者とされて視聴者もホッとしますが、そこでポロッとでた同乗者(足立梨花)証言から逆算すると、え?そっちが青? 事故後の妹の行動はアレもコレも偽証のデータ集めだったかと愕然とする陣内は、ずーっと先輩バディ金沢(安田顕)に諌められていた『距離感』、片方に肩入れしてはダメな理由を思い知るのでした。
その後も、車からのポイ捨て空き缶で大怪我した女性(森迫永衣)には県境で管轄外と何も協力できなかったり、路駐&飛び出しで死亡事故を起こさせたマダムを突き止めるも法的には何もできなかったり…無力…orz
とはいえその空き缶が証拠になって、ポイ捨て犯の殺人が暴かれるミラクルも起きたのですが、交通課は誰も何も知らないから〜!
逆に、マダムの胸ぐら掴んでまで激昂した金沢の態度を訝しむ陣内は、金沢妻(星野真里)の救急搬送を遅らせた路駐車の主がその後事故死していた事実から、金沢の殺人を突き止めてしまいましたとさ…ってあの調書から確信はいきなり過ぎでは?いくら安田顕ならやりそうでも笑
しかし金沢はあっさりと陣内の幼い追求を認め…正義を愛した奥さんでしたからねえ、復讐は望まなかった気がしますもんねえ…連行される車内でかかる「リフレインが叫んでる」
どうしてどうして… あの日あそこに路駐の車がいなければ、クラクションですぐ出てきてくれれば、おかえりと出迎えてくれる人は今もいたかもしれないのに。どうして。
路駐そのものは殺されるほどの罪ではないし、金沢がしたことも危険運転に追い込んだだけで直接手を下してはおらず、いまさら逮捕出来るのか疑問なのですが、金沢の慟哭でねじ伏せられてしまいましたわ。東野圭吾の原作ではそれぞれ違う登場人物だった短編集をまとめた剛腕と配役に感服です。
この先この曲を聴くたび、きっとこのドラマを思い出してしまう…。