そう、鉄平(神木隆之介)とホスト玲央くん(神木隆之介)実は似てなかったのね……だよねorz
実生活で、神木隆之介似の知人がいると聞いたってまあそこそこ割引して聞くのが通常でしょうに、ドラマで一人二役となるとハイハイ血縁ね?と大人しく飲み込んでしまってましたよ!
いずみ(宮本信子)が朝子(杉咲花)だったっていうのに!
てか、玲央が進平兄ちゃん(斎藤工)の孫だとしても、みんなで守った赤ちゃん誠くんがクズに育ったことになっていやーんと思ってたのでサワダージお前か!立派に大きくなって!……え、あの美男美女の…いや背も高いし若い時は…←ここででも気がつけって?
てなわけで、今や世界遺産な観光地である軍艦島が端島と呼ばれる炭鉱の島だった時代に。5000人の島民の暮らしを守る『外勤さん』だった鉄平と食堂の娘朝子の素朴な恋を描く過去パートと、女社長いずみが底辺ホスト玲央を拾って、昔の恋人そっくり……と思い出話を始める現代パートとが絡み合う今作。
金髪に死んだ目をした玲央とやる気でキラッキラ鉄平の2役は混乱することもなくどのパートも飽きることはなく、で、どうなるん?とぐいぐい惹きつけられましたね。特に前半は、いずみの立ち位置が不明でそりゃ朝子かもだけど百合子(土屋太鳳)やリナ(池田エライザ)な可能性もあれば近所のモブ子供かも知れず笑 結ばれていないことや日記の存在で、鉄平は故人だろうと、炭鉱の事故でかと思いきやむしろ危険な組織や日記の改竄とサスペンス要素まで出てきて…!
進平の忘形見誠の急病で、出生届どころか進平とリナの婚姻届も出ていなかったと焦る場面で。てっきり鉄平との婚姻で届けちゃって結婚出来なくなったかと。ところがそこは、事故死を受け入れられないまま死亡を届けていなかった前妻の戸籍が役に立ち! 逆に進平の殺人を引き受けて囮になった鉄平がそのまま身を隠し逃げ回る暮らしを余儀なくされてしまうとは……。朝子に贈る手製のギヤマンと朝子にもらったコスモスの種&日記を持ったままで、いつかは帰れるといつまで信じていたかと思うと…悲しすぎて辛い。その間、結婚して子育てして笑っている朝子も何も悪く無いしなあ…。朝子の旦那さんだって、2人の恋路を邪魔したり日記改竄したりなんて全然していなくてただ、朝子の横で気を揉んで見守っていただけなので余計に。
そんな日記を手に入れても、裏切られた過去をただそっと撫でるだけだった年寄りと違って、ぐいぐい行動する孫世代のパワーで朝子はまた端島にも行くし、鉄平にはもう会えなかった(うう…泣)までも晩年を過ごした家を訪ねて、満開のコスモス畑を見て。完全に他人だった玲央が知り合った意味が爆発していて見ているこちらまで救われましたわ。
そしてツアーコンダクターになって、これからも人と人を、人と土地を、無数の思い出を結んでいくだろう玲央。ただ鉄平と朝子が再会していたよりも、玲央が親戚だったりしていたよりも(それって会えなかった時期への齟齬や恨みがのちに生まれそうでもあるし) 素晴らしい未来に続く終演でした。
しまったまた泣けてきたわ