ドラマでポン

2004年4月に始めたブログ、いつの間にやら15年を超えびっくりです
相も変わらずドラマとインパルス板倉&西村まさ彦推しのじゃすみんをよろしく!

ドラマの☆は最高が5つ。
好き勝手な覚え書きですがお楽しみいただけたら幸いです(^^)

坂の途中の家

「坂の途中の家」最終回 ☆☆☆☆

 浜辺で、子育ての愚痴をあけすけに語り合う妄想の中のヒロイン里沙子(柴咲コウ)と被告(水野美紀) 事件前からこれが出来ていたら、あんな悲劇は起きなかったのにと思うと、楽しげで美しいのに胸が痛む光景でした。

そして『モラルハラスメントの夫が妻を貶める時、それは自分のことを言っている』との児相(西田尚美)から夫(田辺誠一)への指摘に喝采。


 裁判もついに終盤、求刑に。我が子を殺した母親を、ことさら厳しく非難する検察の言葉ひとつひとつが、裁く裁判員や裁判官側のプライベートにも重なってまるで彼らも共に裁かれているようでした。
<残虐>
でも里沙子もまさに娘を殺しかけて家を出てきたところorz
<家計に不満が>
セレブ育ち妻、実家の援助じゃなくサラ金に借りてたと気づいた夫。
<母親となる覚悟>
育児を分担しない夫とのいさかいを思う裁判官。父親も親なのに。
 と、自らの罪を思う人たちの中で、
<援助の手を加害者扱い>
に、近所のネグレクト母を思い出す他人事のバリキャリさんですが……。

 殺してしまった、その一点だけは決っして許されないけれど、被告には同情できる。その意見を述べる為、一度は逃げた裁判員室へと駆け戻る里沙子。理想の育児ができない辛さ、モラハラ被害、あまりに被告と似通った境遇だった里沙子の身を切るような告白は、果たして判決を変えたのでしょうか……。

 関係者はそれぞれに、家族と向き合っていきます。愛人と別れやり直す家庭と、逆に子連れで転勤を決める裁判官はあれ、夫とは別れていくんでしょうねえ。『母親って、ずるい』と言っていたバリキャリさんも、子供がいる暮らしといない暮らし、お互いの立場から思いやっていけたらと思い始めただけでも随分変わったのかも。
 そしてもちろん、里沙子の意識と生活は大転換。

 毒母(高畑淳子)との対決。
かわいそうに、は呪いの言葉(^^;;;) 娘を殺しかけた、の告白にもさして動じず『こうなると思ってた』と理沙子を抱きしめてどこか嬉しそうに見える違和感は……なるほど、母に自覚はないにしろその実は、失敗して手元に戻ってきて欲しかったのか、その為にせっせとダメ人間に育てて……orz それに気付いて反発するどころか憐れむ里沙子の懐の深さよ……、そして図星をさされた母は、憐れみに耐えられず決然と去っていきましたよ。うん、あの母とは離れていた方がいい。 しかし何度も挿入される夏の日の昼寝、そういう意味だったのか。少女時代の理沙子が目覚めかけと知らないまま、見つめ続ける若き日の母……。髪型だけ若い高畑淳子の眼力もあいまって、殺意か、首でも締めるのかとハラハラしちゃってました(^^;;;) 
 そしてモラハラ旦那。温かい家庭を築けると思える恋人時代だったのにね……。貶めて庇護下において安心、それが貴方の愛し方だったんだと、やはりズバリと核心をつく里沙子。そして『その愛が、文香にも向くのが怖い』と追い討ち。だよね、まさに自分がそう歪んで愛されて、逃げたはずが同じ様な歪んだ家庭にはまりこんでしまっていたわけで。
そんな人が、児相の人と妻にそれを指摘されただけで変われるものでしょうか。別れていなさそうなその後の様子を心配&文香ちゃんのクソガキっぷりは別の問題だとやはり心配なのですが。

どうかこれからはずっと、お幸せに。

「坂の途中の家」~5 ☆☆☆

 え、待って待って、思ってたのと違うw
ヒロイン里沙子(柴咲コウ)は『ちゃんと母も専業主婦もこなしてきたのに、不当に貶められている可哀想な子』じゃなかったんですか? 児童相談所の面談だって、むしろ旦那(田辺誠一)のモラハラを疑う質問だったじゃないですか。なのに。

 そもそも
『君には無理だ』
『変だ』
『普通じゃない』
と、口を開けばろくなことを言わない旦那。それが、児相の訪問には『妻はよくやってくれています』と熱く語り、やっと解ってくれたのね……と喜ぶヒロインと共にこちらも感激していたら。その場しのぎのお手本回答でしたよorz 二人きりになったら
『虐待してるの?』
違うって百回言ってるじゃん……orz そして本当にしていたとして、ええしてますって言うもんか。通報主は旦那ではなく、善意で相談の席を設けてくれた義父(光石研)でしたけども(じゃあそれを言っておいてw) 児相員(西田尚美)の待ち伏せを断って、女と夜の街に消えていく旦那。ほら、裁判の被告夫(真島秀和)と同じだわ、育児相談を口実に浮気だわー。
と、思いきや。
どう割り出したのか、相談女にも面談をした児相w 優秀w ぜーんぶ話しちゃったそうですよ。浮気のこと……じゃなくて、乳児期に追い詰められて取り乱していた奥さんの様子を。え……、いままでも何度も挟まれてきたインタビュー、ママ友やご近所が口を濁す子育て下手な困った奥さんて、里沙子?? 尋常じゃない泣き声が止まない家は、里沙子の家? しかも更に恐ろしいのは、その困って泣いて暴れていた当時を、本人がすっかり忘れていたことなんですよ……。

『彼女は、わたし』
と、ずっと子殺し被告(水野美紀)に感情移入していた里沙子。でも想像で共感するどころかほぼ同じ立場でそれ言われたら、周囲の過干渉も、裁判員をさせる不安も、だまして精神科に連行もわからなくはないです(^^;;;;;)

 脇では、恐妻裁判員(松澤匠)が女子社員と浮気、もとい休憩です。子供は可愛いけれど『妻の子』って感じ……ですと。バリキャリ裁判員(伊藤歩)は、近所の放置子を猫可愛がり。危険な香りがします。『産めば変わると思った』と、夫(水間ロン)の産前の約束が全て安請け合いだった裁判官(桜井ユキ)の夫婦も崩壊寸前。

 そんな彼らが注視する、被告本人の陳述はただひたすらに『覚えてません』、もしくは書かれたものを棒読み。それは里沙子が言うように、全てを諦めてしまったからなのか?彼女が本心を、真実を語る時は来るのか。 最終回が怖いです。

「坂の途中の家」1 ☆☆☆☆

 タクシー呼ぼうよ。
歩かない3才児と、姑の手料理タッパーで重い手提げの両方持つなんて女の細腕じゃ無理無理無理。

 可愛い子供、素敵な旦那さん(田辺誠一)、優しい姑(風吹ジュン)やママ友にも恵まれ、幸せな専業主婦里沙子(柴咲コウ)は、ある日裁判員候補に選ばれ、嬰児殺し事件を担当することになります(ただし補欠)
子育て、という共通項で事件にのめり込み、我が子を手にかけた母親(水野美紀)に憤ってみたり、翌日は父親(真島秀和)を非難してみたり。最初こそ「無理しないで」と気遣い話を聞いてくれた夫陽一郎でしたが、段々と出来合いの惣菜に文句が増え、会話も嫌味なものに。「俺の世話をきちんとする為」の無理するな、だったことに傷つく里沙子。またイヤイヤ期の娘が、祖父母に預けられて三文安で益々ワガママになっていくのに、その対応も虐待だと責められorz (子役の松本笑花が上手すぎて、駄々こねる度にまあ腹が立つことw あれで殴らない里沙子、菩薩の様なのに何が虐待じゃ)姑が料理くれたのも夫のリクエスト!
 あら……冒頭では幸せいっぱい、愛されママだった里沙子なのに。いつの間にかダメ母ダメ妻、姑の助けが必要と決めつけられて反論もまともにさせてもらえません。解決策は『夫の実家に母娘で泊めてもらえ』って、また甘いジジババに逃げて、ママの躾を聞かなくなるでしょうに。この追い詰められ方が、子供の年齢こそ違えど被告と同じなんですよ…。

 可哀想な被告の批判をしていたはずが、いつの間にか足元の砂が崩れて全部わが身に降りかかってくる恐ろしさ。背筋がゾワゾワします。角田光代原作だそうで、なるほど。ちなみにタイトル「坂の途中の家」は、坂を上り下りしている間中ずっと、途中にある被告の家から赤ん坊の泣き声や怒鳴り声が聞こえていた、という証言からなんですよ。具体的すぎて、これから坂道を歩くたび思い出してしまいそうですorz

 ところで、裁判でずっと「友人のアドバイスで」「友人が」と言っていた被告夫、その友人って元カノ(佐藤めぐみ)なんですよ……。浮気かな。てことは、何かと重なる里沙子の旦那も? また、他の裁判員もそれぞれに抱えていた闇が事件に触発されて溢れ出します。曰く、『あんな女だって母親になれたのに』と、不妊治療熱がぶり返す女性(伊藤歩)やら。セレブ育ちな妻の要求に稼ぎが追いつかず、怯える男性(松澤匠)やら。
震えながら次回も観ます! 


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