愛、それは人類の弱点なのか?
わけがわからないまま逃げ惑う人たち。主人公夫婦もとりあえず町を出るのですが、辰雄が腕が痛むと錯乱するので仕方なく、悦子は真壁を連れて戻ることに。痛みの原因だし。医者だし。……でもねえ、せっかく拘束されてた危険物を世に放つとは。代わりに「愛」を教えろと人妻に迫るじゃないですか。一般的な意味とは違うけどw それに辰雄は、真壁をシャベルで殴り倒したまま捨てて逃げたのでは。
ほら、再会するなり殴り返されてる!
追い詰められ、お互いをかばい合う夫婦に愛を看破したと唱う真壁。曰く、愛とは『痛み止めのようなもの』、本当の痛みを忘れて一時の嘘の安らぎにひたることができる、無意味で必要のないもの。人類の弱点だとさえ……。あくまで外からの判断、自分に向けられた愛でも湧き上がる思慕でもありませんけれど、映画版と大きく違うところです。
ところで、痛い痛いと騒ぎながらも実は仕掛けを済ませていた辰雄。
『いっそ腕を切り落としてくれ』
と懇願し、鉈を取りに行った真壁の上に大量の鉄パイプが落ちてくる……筈が。そこから色々(やっぱり寄生獣を思い出させながらもw)人類vs宇宙人が続きます。
自分の死を予感して初めて、人類の語る死の恐怖を悟る真壁。だから共存を申し出ていたのかと、やーっと理解するわけですから、概念だけ手に入れてもね。まして観察だけして知ったつもりの愛への理解も推して知るべしです。
そして聞こえてくる侵略の音色。さあ共に生き残れるのか、愛し合う二人は。
予兆
大混乱w
ついに侵略は次のフェイズに?
実は事態に気付いていた政府も乗り出し、厚生労働省だの防衛庁だのがわさわさ。せっかく辰雄が殺人の自首をしたのにないがしろです。電話を続けたまま、ちょっとこれに住所氏名書いといて、後で連絡するからってw 酷すぎw
(痛む腕を切り離す〜〜〜と騒ぐ辰雄には「寄生獣」を思い出してしまいましたw)
酷いといえば、悦子の友人も。訳のわからない相談にのってくれ、心配してくれるいい人かと思っていたのに、元凶の真壁に単身会いに行き、直談判どころか
『悦子にできることなら自分が代われる筈』
という謎な交渉をもちかけます。侵略すると聞いても生返事。そんなことより、自分は悦子より上、悦子より特別でなきゃ……って、そんな関係だったんですね。多分そのまま何か概念を抜かれ、倒れているところをみつけた悦子は『きちんと説明しておくんだった…』と呟きますが、身近な人が実は宇宙人で侵略を目論んでるから気をつけて、なんて普通言えませんってorz
もう真壁が通りすぎるだけでバタバタと、周囲の地球人が倒れていく異常現象。
工場で悦子が別の宇宙人(ガイドな上司の妻)に襲われた時も同様に、従業員バタバタと倒れていました。あれは奪っているのか、気絶するような衝撃を放っているのか。で、妻宇宙人もやはり悦子からは何も奪えず。更に、もう院内に真壁がいないことを確信する悦子。彼らが放つ何かを察知する能力まであるようで……。
それをいつの間に政府側は知ったのか。捕縛された真壁との、交渉を頼まれる悦子。確かに悦子以上の適任者はいませんよね!
精神科の医師も宇宙人側だった!工場の上司もガイド!侵略は着々と進んでいます(それにしてもあの工場、従業員の無駄口に寛容……)
対決に来た悦子に、侵略についてペラペラと語る真壁医師。追いつめ、概念を奪おうとするものの弾かれます。なんと!悦子からは奪えない!
すごい、侵略後もサンプルとして生かそう!
と、悦子に逃げられても上機嫌の真壁は夫婦の自宅にまで押し入り、仕事を休んでいた辰雄を連れてまた概念狩りに精を出します。
わざわざ穴を掘り、縛った被害者を埋めることで<恐怖>を引き出したいのだとか。でも、でも、脅すだけでいいのに。恐怖の概念を奪ったあとは穴から出せばいいのに。きっちり埋めちゃうってどういうことー? そして、死の恐怖を奪って味わったことでぼーっとしている宇宙人真壁医師。もしや地球人の恐怖を知ることで、自らの死が怖くなったりしたの?
そこをすかさず殴り倒し、置き去りのまま逃げる辰雄。え、待って、真壁の方こそきっちり縛って埋めないとダメじゃん?
逃げ帰った家で「人を殺してしまった」と泣きじゃくる辰雄を、「私が守る」と抱きしめる悦子、男前です。
全4話か5話なのでそろそろ終焉。どう終わらせるつもりなのでしょう……。
挙動不審の夫くん、宇宙人東出医師の「ガイド」だったんですね。
しかもガイド認定時に痛い目にも合わせられてて。染谷将太と東出昌大の圧倒的体格差が、そのまんま二人の力関係に見えて絶望的です。
しかし、タイトル通りふらふらと散歩しては勝手に<概念>をもらう映画版と違って、こちらの宇宙人はガイドの辰雄が選んだ人からしか奪いません。じゃあ行きずりの人にするとか、病院勤務ですから死期の近い重病人からとかいろいろ選択肢はあるじゃないですか。ところが辰雄はきっちり私怨から選択します。不倫に誘う女社長、中学時代から恨んでいた教師……。
しかし彼らの被害を喜べるタイプでもなくて、突然妻に
「明日地球が終わるとしたら」
と問いかけてしまったりと、挙動不審は増すばかり。真壁医師に違和感を覚え、夫の変化も心配する聡い妻悦子の詮索に苛立ち、つい手を上げてしまうのですが……。
「二人きりでいいから生き残りたい」
と意気込む妻の愛はどこへ向かうのか。悦子の同僚から<家族>を奪ったのは誰、もといどの宇宙人なのか?
淡々とした演出に惹かれて観ていますが、旦那にはいい子守歌に(日本語字幕がないせいもあるんですよ…)
字幕がない! wowowドラマ字幕つくんじゃなかったの?
暗めの画面で、仏頂面が続く夏帆と染谷くん夫婦には「みんな!エスパーだよ!」の2人とはテンション違いすぎてなんだか笑えました(^^;;;) そして全編地味、第1話ではほぼ何も起きません。
劇場公開中の本編なら、3分もしたら女子高生が血まみれでトラックが吹っ飛びますよ? 10分したら記憶喪失だし15分20分で宇宙人で侵略目的ってワードが出てきてるんじゃないでしょうか。なのに1話丸ごと、何か変だけど気のせいかもレベルで押し通してしまうとは。宇宙人、ガイド等の言葉は予告編でやっと初出ですよ!
訳がわからず飽きかける旦那の興味を引き続けるのが大変でした(私だけ映画見てきてることは旦那には内緒なのでw)
この淡々さこそ映画向きでは……と思ったり、いやいや劇場に入っちゃえば淡々が続いても集中してみるけれど、まず劇場に足を運ばせるための宣伝が……と思ったり。
この1話で完成披露試写のイベントをしたそうでマジかと。どうせ1話は無料放映なのだし、足を運んだならせめて2話まで見せて欲しいですよねw
そんなわけで、工場で働く悦子(夏帆)は同僚から
『家に幽霊が居る』
と相談を受けるものの、実はそれは同僚の実父。男手ひとつで育ててきたのに無視されると父親は肩を落とすのですが、それどころか父を見るだけで悲鳴をあげ逃げまどう同僚を、悦子は夫辰雄(染谷将太)が働く病院に連れて行きます。
どうやら<家族という概念>を失った様だと語る心療内科の医者。
不安な気持ちで待つ廊下で、辰雄に会うも様子が変。紹介された新任医師真壁(東出昌大)は、もっと変。
この街で何が起ころうとしているのか。
ーつづくー
東出くんは映画では牧師さんで愛を説いてましたけど、同じ役柄ではないのね?
悦子と辰雄の暮らすアパートが壁が緑で、お洒落ですが何か不安にさせられます。色より、ずっと画面が暗いのと、2人がちっとも幸せそうじゃなく笑顔がないからかも。
いったい何がどうなっちゃうのか。