ドラマでポン

2004年4月に始めたブログ、いつの間にやら15年を超えびっくりです
相も変わらずドラマとインパルス板倉&西村まさ彦推しのじゃすみんをよろしく!

ドラマの☆は最高が5つ。
好き勝手な覚え書きですがお楽しみいただけたら幸いです(^^)

2017 春ドラマ

「みをつくし料理帖」~最終回 ☆☆☆☆

え、小松原さま突然饒舌、しかもどうでもいい夢の話(^^;;;) そんな軽口を遮って
「半年ぶりに会って、いうことがそれですか」
と咎める澪w 自分は心配のしすぎで気が散って、指に大けがまでしたのに。とだけ書くと澪がわがまますぎますが。切腹したかもとまで思っていたんですから、安心で泣きそうなのを強い口調でごまかしたのよね。いつになくきつい澪に、しかも本名を言い当てられてさすがに言葉を無くす『時圭の間の小野寺』さま。
下手な言い訳や慰めでなく、いつもの調子で煙に巻きなんとなく励まして去っていくのでした……。
て、え、それだけ?
 

一方の源斉先生。
本当は小松原さまの正体も、御膳奉行は複数人いて切腹は別の人なことも知っていて、それを教えれば澪が喜ぶとわかっていたのに言えなかったんですよね……。妬かずに告げていれば澪が怪我することもなかったわけで。手当をしつつ
「私は卑怯者だ」
と正直に吐露する先生ですのに、なんで?どうして?と笑顔の澪ちゃん。それって想われている自覚も予測もゼロ、いっそ嫌われてるより辛いかもしれませんよ……orz

と、一気に明らかになった恋バナはさておき料理番付勝負です。
つる家と登龍楼とで、鰆料理で一騎打ち。揚げようか煮ようかと思案試行錯誤の上、澪がたどり着いたのは……昆布締め。確かにこれは美味。主人が富山の出で私も作る様になりましたが、たかが昆布に挟むだけでこんなに!となりますからねえ。昆布に馴染みのなかった江戸の人には衝撃の美味だったでしょうねえ。対する登龍楼のからすみなんて高価な珍味、戦う土俵が違いすぎてもう。本来対決するなら、売値の縛りも欲しいところですよね。

4話でのつけ火に負けず、移転して2階席もある少し大きな店になった つる家。
5話「ひとくち宝珠」では菓子作りを命じられて悩む小野寺が主役で、本来の侍の生活が伺えて楽しく、しかも土用の「う尽くし」料理に悩む澪を見て炒り豆(=澪に似た素朴) の菓子にしよう!と思い至るなど二人の絆が嬉しい回。かと思うと6話では佐兵衛失踪の事情を知る料理人富三が登場。せっかく種吉が買い戻した、ご寮さんの珊瑚の簪は富三の吉原通いの銭の工面にとまた消えてしまうのでした……。その富三を又次がボッコボコにする場面では、思わずもっとやっちまえと思ったものですがw 殺しちゃダメだと止める澪。若旦那が人を殺めていなかったと分かっただけでも、と。
そして7話で関西の食材鱧が登場。 
鱧を知らない料理人が噛まれたり毒のある血を目に入れたりと、大騒ぎな中助っ人に呼ばれた澪が見事に調理、「女の料理人なんて」と軽んじる吉原のタヌキをぎゃふんと言わせてやりますよ。

という具合に悩んだり騙されたりしながらも、天満一兆庵の再建とあさひ太夫との再会を胸に、料理人としての腕を磨き続ける澪なのでしが……。
全然終わってなーい!
小野寺との相思相愛&源斉先生の片思いをほのめかしただけで、その先のあれもこれもありゃしない。再会した若旦那は船の上、つる屋の場所を伝えただけで精一杯、なんの話も出来ていませんよ。ましてあさひ太夫とのあれもこれも……。
もう絶対続きがあるはず、あるべき!とは思うのですが、特になんのアナウンスもなく終わってしまったので不安です。でも続くと、あんなこんな悲しいことも起きてしまうのでこのままの方が幸せなような。

DVD発売を知り、そういえば感想が途中までだったなとこれを書いてみましたw
 


「2017年春ドラマの総括」

いろいろあったり無かったりしながら、今期もドラマ終わりましたね。そしてすぐ次が始まっちゃうんですよね7月は!なのでまだ「マッサージ探偵ジョー」が来週までありますが、とりあえず簡単にじゃすみん的ランキング書いちゃいました。

1位  「あなたのことはそれほど」 不倫に厳しい不倫ドラマでしたw
2位  「みをつくし料理帖」    あさひ太夫の配役だけ不満orz
3位  「4号警備」        30分と思えない充実感

4位  「マッサージ探偵ジョー」  ナイス莫迦ドラマ
5位  「リバース」        ラストが不完全燃焼

8位  「女囚セブン」
9位  「釣りバカ日誌(2)」   荒い作りでがっかり
10位 「人は見た目が100パーセント」 


主演男優賞 中丸雄一 「マッサージ探偵ジョー」 歌って踊ってマッサージw
   次点 東出昌大 「あなたのことはそれほど」怪演でした!
主演女優賞 波瑠 「あなたのことはそれほど」 清潔感と肉欲を両立させて好演!
   次点 黒木華「みをつくし料理帖」 原作から飛び出てきたような澪!

助演男優賞 小池徹平 「リバース」 可愛くて。 ヒロインは広沢くんでした
助演女優賞 仲里依紗「あなたのことはそれほど」 地味な役も案外似合い

新人賞 ブルゾンちえみ「ひとは見た目が100パーセント」 美人女優じゃ出せない味

「リバース」~最終回 ☆☆

記者から語られた『真相』
ああ確かにそんなニュースあったあった。血痕を消していなければ、広沢の血じゃないことや第三者の存在が当時発覚していたのかも。でもやっぱり知らずにとはいえ深瀬がしたことが消えるわけでもなく。

わざわざ訪れ、10年前の隠し事を詫びる深瀬たちに激昂する広沢母。
一緒にみていた娘は『なんなの』と呆れていましたが、いやいや怒るでしょう我が子のことだもの。本当なら10年前に表に出すはずだった怒り、本当なら10年かけてもう静まるころだった怒りに今からまた向き合っていかなくてはいけないのかと思うと本当に罪なことをしたものです。じゃあ黙っていた方が良かったのかと言われるとそれもまた違うというか。知りたくはあったけれど本当に知りたかったのはそれじゃないというか。
そもそも重篤なアレルギーは公言しておくべき。そこに戻ってきてしまうんですけどねえ……。

それより深瀬と美穂子の再会が、美談の様に描かれているけれど無理ではないかと思ってしまったり。飲酒高校生はちょっと心入れかえた様だけど親父は多分腐ったままなのでガツンとなにか起きて欲しかったなとか。左遷商社マン谷原だけは、パワハラが表に出て戻れる目ができたようでしたが……。それよりなにより、美穂子の店の客に窪田正孝がいたことが、どうせなにかとコラボだろうけど気になって仕方がなかったよとか。
しょっちゅう気の散る、蛇足な感のある最終回で少し残念でした。 謎解きものの宿命かしらん。 
(どうやら原作は前回までで終わりな模様。さすがイヤミスの女王、一番いやなところで終わりでしたねw)
 


「あなたのことはそれほど」~最終回 ☆☆☆☆

「ディヴォ~~ス」 斬新な乾杯です(^^:::)

確かに涼太の愛は重かった。ちょっと怖かった。誰にもわかってもらえなかったその違和感を、実母や香子ちゃんがやっと少し感じてくれたことは美都に救いだったでしょうね。
でも涼太をそうさせたのは美都だし。美都が有島くんに出会えたように彼だって、運命の人美都に出会えて恋してた。貼り付けたような「笑顔」からだんだんと泣いたり怒ったり、負の感情が露わになっていく様子は見ごたえありましたよね。そして、恋に恋してみっちゃん命の状態からついに、今はもう
「みっちゃんのことは……それほど」

と言い放ってやったのはスッとしました!!
うん、殴ったり刺したりされるよりこれが一番キツイでしょ。自分恋しさに自殺するんじゃないかと走って止めに来た女に、思い上がるなと言ってやれたのは良かったですよ。まだはめていた結婚指輪をついに投げ捨てる涼太。これでやっと離婚届を出せたのかな。

有島家も離婚の危機で、麗華さんは子連れで実家に。取り乱した光軌は涼太に「できればそちらも別れずに……」などと元凶がどのツラ下げてなことを言いやがりましたけど、だからって妻が戻ってくるわけじゃなく。
「会いたくない」
と頑なな麗華は謝罪も土下座も断固拒否。なのにただただ、麗華と亜湖の顔をみるだけに朝晩やってくる愚直さに、ほだされたのか諦めたのか。こちらは元の鞘に収まりました。でも、思い出の初チューを真似て突然麗華にキスして
「気持ちいいね」と笑った夫に
「あの時ほどじゃない……」
と身も蓋もないことを想う妻の独白は、内緒ですよね(^^;;;)

これ、香子も同じようなことを語ってて、若い頃の恋はもう存在しない若い自分がしていたこと、だから今の恋と昔の恋を比べてランク付けしても意味がないんだとか。まあ確かに。10代には10代の、20代30代40代50代……とそれぞれのときめきや図々しさや駆け引きがあるってことで。必ずしも昔だけがいいわけじゃない。

また妊娠を意識した美都は『親は子を選んで生まれてくる』などという都市伝説が突然、気になりだします。実は私はこれ、嫌いな言葉です。耳に優しいけれど、障害や短命を親が受け入れる説得によく使われるイメージ。でも今回は、結局妊娠していなかった美都が
「選ばれなかった……」
と漏らす。ああそういう捉え方もあるのかと目からウロコでした。そして更に罪作りな言葉だと思いましたわ。いくら冷血美都が全然平気で凹んでない!と言い張るとしてもね。
それと、これも前回から妙にキーワードになってた「正しさ」
浮気を許せない麗華は「正しい」けれど厳しすぎる、自分に正直に愛に走った美都はバカで「間違って」いるけれど少し羨ましい、そして当事者でもないのに勝手な正義感で中傷ビラをばら撒いたしょこたんに「楽しいでしょ正義は」等々(そうだ、ビラ犯人かと疑ってごめんね香子ちゃん!) 
最終回とその前二回で、急にそんな考えさせる言葉が増えた様な。うーん、確かに人は弱いものだけれど、そちらを擁護するあまり正しい人がないがしろにされちゃ困ります。なにも「正しい」から嫌々それを選んでいるわけじゃないのにさ。夫を愛する、夫に愛される、家族が大切で幸せ、地味に当たり前のことじゃないですか。涼太だって麗華だって、生涯まっすぐに愛され続ける権利があったのに。

なので、時間がとんで1年後「正しい」香子ちゃんが報われて愛を手に入れられたようでホッ。相手が×2で超年上なのは心配だけど、いい人だし離婚も誠実だったからってことでいいんじゃーんって院長!相手は美都母じゃなかったんだ、いつの間に!
引っ越ししていったしょこたんも無事、対等な夫婦に様変わりしていたようです。そこに声をかけようとする光軌、君懲りてないよね……。しかも手術したばかりの妻に2歳の子を抱かせてるってどうなのよ。でもまあ、無事夫婦は続いているようでなによりです。
涼太はなんと、再婚かー?
結婚式のパンフを持って女連れの涼太とすれ違い、凹む美都。ざまーみろw
と、思わせて実は単に仕事で改築下見、連れの女性も同僚なだけなんですけどね、美都は勘違いしておいたらいいよね。犬連れたイケメンとどうなるかなんて知らんわ。そして思わせぶりな笑顔を交わす涼太と小田原くん……え、ええ、君たちもしかして……。
お幸せに(^^;;;;) 



ところでCM。
ドラマ演者が出てくる車のあれ。ドラマの邪魔としか思ったことないのですが、今回は商品のためにもやめたほうがいいと心底思いましたよ……。メインの4人から浮気する二人と狂いがちな人を除いたら麗華しかいなかったの分かりますけど。そもそも麗華が暗いし。終盤、浮気判明でじっとり怒ってる場面の途中でCM入ると怖くてもうorz 

「釣りバカ日誌(2)」~最終回 ☆☆

結婚おめでとう~。

魚を守れ~とダム建設反対運動に参加していたら、なんと鈴木建設が建てる側だったという実に似合いのエピソード。でも、その活動がバレてクビ騒動になるというよりは、フランスで料理店を出すというみちこさんについていこうと浜ちゃんが辞表を出す方が先でしたよ。えー、これ組み合わせるなんてもったいない。
勿論、例の近眼教授がプロポーズ絡みで誘ってるわけで突然も突然。
「つきあってもいないのにプロポーズなんて」
とさすがにみちこさんからもツッコミ入ってましたけど、だったら店の件も即断れって話ですよ。スポンサー陣も、たった一回の試食でみちこさんをシェフに決定って。あまりに棚ぼたすぎ性急すぎなので、もっとみちこさん自身が独立を望んでたとか、そもそも教授をもっと生かして恋敵に価する存在に持ち上げてくれてないと……。どーせ最後は浜ちゃんとくっつくとわかっているからこそ、もっとライバル登場にハラハラしたかったですよ(><)
女性ゲストは、前回の就活ガール真野恵里菜といい今回の壇蜜といい美女揃い。壇蜜は混浴風呂でガバのチューまでしてくれる大サービスだったんですよ!……ああ、視聴者におじさんしか想定されてないのかも。そりゃ男のライバルなんてどうでもいいのかー。正直、もう何シリーズか恋人同士で引っ張って、みちこさんを口説く男も何人も出てきて揉めて欲しかったんですけど!

そして大騒ぎの末に左遷、でも綺麗な海の側で地元に溶け込んで暮らす浜ちゃんは楽しそうでした。愛妻みちこさんが居てくれるなら尚更ですよね!
名物「合体」がやっと登場、倒れ込んでつま先で電気消す仕種がかなり際どくて、安心しきって見ていたお茶の間が気まずくなりましたけど(^^;;;) ピンポーンと乱入したのはスーさん!
邪魔にされながらも仲良く釣り三昧でした、さてまたシーズン3はあるのでしょうか。

このスタッフは夫婦を描くのはお手の物でしょうから、関東圏にまた転勤になった浜崎家に鯉太郎くん生まれるまで見せてほしいです。シーズン3終わりで妊娠か?となって4で妊婦をちやほやおもちゃどっさり、最終回で出産命名鯉太郎!シーズン5では子育てで大騒ぎ、でも釣りには行くよーんってことで、是非!


「女囚セブン」~最終回 ☆☆

「罪は犯したもんが悪いんと違う。犯させたほうが悪いんどす」

ヒロイン琴音のそんな決め台詞で過去を肯定されると、スリも介護殺人も旦那殺しも政治犯も誰も彼も、がっくりと膝をついて涙し仲間になるという、京極堂の憑き物落としの如き言葉技を毎回楽しく見てました。なんで京都弁、とは今も思いますがまあ普通じゃないほうが面白いですよね。獄中のおしきせもファッショナブルw

そして最終回はラスボスを倒すため、揃って脱獄!
冤罪を承知で刑務所に入ってまで追いかけた真犯人は……まあ丸わかりのあの人なわけですが。事件はさておきDNA鑑定書など出して、実は私は貴方の娘、と言われた途端に父メロメロ……ってw 政略結婚のために捨てた恋人に瓜二つ(剛力彩芽が母も二役)なんだからさあ、気にかけるならもっと早くしましょうよ。そしてなんだかんだ憑き物落とし、自首でもするかと思いきやもっとハードにTVに向かって懺悔したようですよ。思い切った……。
罪をひっかぶせた相手が実娘となったら、冤罪晴らすのにそこまでするのかーと思いきや、なぜかまた元の監獄にいる琴音。他のメンツも元の部屋で全員勢ぞろいです。 パート2できますね!

新入りに回った元看守を、今度はイジメる気満々の琴音w やっちゃえー!

「人は見た目が100パーセント」~最終回 ☆

憧れの榊さんはクズだった、と判明した前回。
通常、ヒロインの彼氏が別の女とキスしてたなんて人違いや見間違い勘違いになるもの。なのに平然と
『あっちも彼女で、君も彼女』
と言い放つとは斬新ですよ。何ですか、それw つきあい長い本社の女性たちからの『あの男だけはやめておけ』的な伏線があってしかるべき地雷物件じゃないですか!

なのに失恋の苦しさに負け、そんな二股でもいいやと榊の元へと舞い戻る城之内さん。非難する聖良、前田との間には亀裂が入り、でも最終的には友情を選んでハッピーエンド……ですかねえ。うーん。今時、恋か友情かの二択なんてしますか?恋しつつ友達も大事でいいじゃん。
こんな最終回が見たかったんじゃなかったのになあ。

例えば、自分が美しくしてやる、君は考えるなと言う男と、つたなくても自分で努力し続けたい女。
榊さんをクズにせずとも、この摩擦だけで良かったんじゃないですか。そして榊プロデュースで美しくなり賞賛される様になっても、ただ人形でいることに満足いかなくなった城之内さんが

<自分の努力を褒められたい>
という思いを膨らませていったら。作品とは逆の、別れたい城之内とそれを止める女友達という言い争いで納得できたかなーと思ったり。この辺原作はどうなってるんでしょうかね。

堤下も最終回に出番がなくて……直前の道交法違反云々の影響で出番切られたのかもしれませんねえ。だとしたら残念です。

このドラマの収穫はブルゾンちえみでしょう。
あのコントと同じ役同じメイクで演じなかったところが大成功でした。またいろんなドラマ出ていろんな役を演じてみて欲しいものです。 

「ソースさんの恋」2 ☆

きれいなお姉さんは好きですか。
はい!

てなわけで、美大生宇野正直くん(千葉雄大)は、バイト先のコンビニに夜毎現れ同じソースを買っていく謎の美女(ミムラ)に「ソースさん」という身も蓋もないあだ名をつけ、慕うというか絵のモデルにと望んでいたわけですが。ある晩、怯えるお姉さんを送り届けることになり、抱きつかれ
「しーちゃん、会いたかった」
と違う名で呼ばれ、最終的にはお泊まりまで……。
って何ですかその、もてない男子のドリームみたいな流れ。

どうか泊まっていってと言われ素直に喜んじゃってる宇野くんは可愛いのでまあ観てましたけど、いくら年下で無害に見えたって、素性もわからない男を一人暮らしの家に上げる泊める、お姉さんの危機感のなさにはドン引きですよね(終電ないならタクシー呼ぶとかさ)

その後も、目の前で発作?を起こした彼女を病院まで送り届けることになり、苦しい息の下あやまり続ける彼女に『大丈夫』といい続けるのはまあ分かりますが『僕は嬉しいんで』って、いやそれキモい(^^;;;)
そしてお宅に忘れたスケッチブックには彼女をモデルの……裸像が。えーっと。そこは逆にわざわざその絵を開いて確認したりせずにさ、いい大人ならスルーして返してあげるのが普通じゃないかと。

なんかもう全編、少年漫画の中で描かれる恋愛の様に女性像がふわっふわなんですよ。4年前に何やら事故でもあって、恋人でも亡くしているらしい彼女側の描写も入りましたけど、それで夜には意識とんで初心な青年引っ張り込む現状だったら一人暮らししちゃダメなんじゃないでしょうか。
「そろそろ恋でもしなきゃ」
とか明後日なアドバイスしてる場合じゃないですよ、会社の人(岩崎ひろみ)も。
それに対し美大のことだけが、課題の面接だとか妙に細かくてリアルです。ふーん。

机の上にソースの瓶がありえない本数並ぶ映像は、鬼気迫るものがあって凄い発想だなと思うのですが。この二人の恋だかなんだかに未来がある気もせず、興味ももてず……。ちょっと調べたら原作が「オトナ女子が本当に読みたい小説大賞」受賞作だったので仰天しました。うそーん。


「みをつくし料理帖」~4 ☆☆☆☆

出ました、雲外蒼天!旭日昇天!

原作ファンでドキドキ展開を待つ楽しみはないものの、それを補って余りある映像の納得感! もうずっと
「いけねえ、こいつぁいけねえよぉ」
とつる屋の旦那みたいに騒ぎながら観ておりました。

2話、上方との出汁の違いを悟り「合わせ出汁」を作り出す。それを生かした「とろとろ茶碗蒸し」はまた大人気に。
3話、江戸料理番付に載り、登龍楼に茶碗蒸しを真似をされ、めげずに「三つ葉づくし」を考案するも、なんと真似の先出しをされ。
4話、密偵は下働きのふきちゃんと分かるも、責めるべきは登龍楼の主、采女宗馬(松尾スズキ)しかしつる屋に火を放たれ……。

このあらすじの間にも、水害で孤児になった澪が拾われた件やら、色々。30分とは思えない濃さで進行、大満足です。

特に好きなのは2話での、ご寮さんの簪大活躍。
サンゴの見事な一つ玉でひと財産、亡き旦那さんに贈られたといつもご寮さんの御髪を飾る簪でしたが、江戸一番の味を知りなさいと登龍楼へと向かわせる日には、澪の髪に「お守り」と挿してくれるんです。粗末な身なりで、汁物をひと椀だけ……という澪を訝しむ登龍楼の下女も簪に目を留め、それなりの部屋に通してくれます。そして味わった別格のカツオ出汁を元に苦労する澪のために、どん、と材料のカツオ節と昆布を仕入れて来たご寮さんの頭にはもう簪は無くて……。
それだけ高価なものを、澪のためなら手放せる。澪も母のように慕って、茶碗蒸しの具にはご寮さんの身体にいいものばかり。もう雇い主と使用人を超えた家族のような絆が自然に描かれているじゃないですか。
「料理は、料理人の器量次第」
このご寮さんの決め台詞が、常に澪の道をまっとうに定めてくれます。

ふらっと夜に訪れる浪人小松原とは、「下がり眉」と馬鹿にされながらも何か心が通い
「俺は好きだぞ」
と褒めているのが料理のことと知りつつも、どぎまぎ。忘れ物の手ぬぐいをそっと胸に抱いたりする澪。対しての小松原も縁談を迫る妹(佐藤めぐみ)に女性の好みをきかれ
「素朴で、誰からも好かれ求められる」
とちょうど食べていた豆のことのように語りますが……それ澪のことですよねえ??きゃー! 
源斉先生だって、医食同源の蘊蓄で献立づくりにヒントをくれるし、ご寮さん診てくれ、つる屋にもせっせと通ってくれていますけど、今のところただのお医者さんですねえ。

そうそう又次。吉原の料理人で、とある花魁に故郷の味をと、夜中に現れては上方出身と噂の澪の料理をお持ち帰り。準備をしながら澪が語る昔話を花魁も聞いたことでしょう。
つけ火でつる屋が焼け落ち、気落ちする澪の元に現れ弁当を所望した又次は、簡単な蕗ご飯にぎりの代金に小判を差し出します。何か作る気概が残っているなら渡して、という花魁の心意気。そして添えられた『雲外蒼天』の文字! そう、花魁あさひ太夫こそ、思い出の幼馴染野江ちゃんだったのです!じゃーん!
ちなみに当時占い師が吉相『旭日昇天』だと騒いだのが野江で、澪の『雲外蒼天』は苦労に負けるな、と励まされる程の波乱万丈の相。これからまだまだ降りかかる災難に立ち向かう澪を、応援しつづける気は満々なのですが……。

4話の最後にやっと野江ちゃんの顔が出て、すみません貧相でびっくり。

これが当世人気の美貌の花魁……成海璃子には申し訳ないけどしっくりこなくて呆然、残念すぎます。見とれるほど美しくあって欲しかったのにorz 源斉先生ラブのお嬢さん美緒役で出てきて澪をライバル視「私の方がきれいなのに!」と騒いでくれるならぴったりなんですけど……(全8話、どこまで描くのやら。美緒ちゃんは出てこないのかも)

「リバース」9 ☆☆☆

「広沢を殺したのは僕だった」

ゼミ仲間でただ一人酒を飲まず、でも免許も持たず、戻らぬ広沢を探しに出ても雪の中行き倒れて何一つ見聞きせず。これでもか、というほど徹底的に非がなかった主人公深瀬。でも知らずに、むしろ良かれと、してはいけないことをやらかしていたのでした。

警察に出頭した美穂子。
「もう会いたくありません」
と拒まれた深瀬でしたが、仲間の後押しでなんとか再会、話し合ううち互いに笑顔が戻ります。美穂子の字で新しい行が追加されていく広沢ノート。
「広沢由樹はカモミールティーが苦手」
「広沢由樹は蕎麦が食べられない」 
……久しぶりにキャッキャうふふだった場面がここから、雲行きが怪しくなっていきます。

みんなが名産の蕎麦食ってる時に、別行動でカツカレー食べてた広沢。
我儘と陰口もあったけど、そんなフリーダムで気ままなところも眩しかった……という深瀬視点に惑わされていましたが、なんと理由は蕎麦アレルギー!
なんで内緒にしちゃったんでしょう……。公言したら、皆が名産を食べづらくなると思ったのかも、とは深瀬の推測。でもこれから何日か共に自炊するというのに危険な。そしてせめて、深瀬がアルコールアレルギーを力説した時に自分のことにもちらっと触れていたらこんなことにならなかったでしょうに。
楽しかったゼミ旅行ドライブ、売店で試食して買い物。何度も何度も繰り替えされた場面。
「俺が行くよ」
口論を遮るように、立ち上がった広沢のためにコーヒーをいれて持たせた深瀬。これもお馴染みの場面。いつもの広沢の好み通りに、蜂蜜をいれたコーヒー。ただし売店で買ったばかりのその蜂蜜は……。美穂子と出会ったいつもの店で、今日出された蜂蜜と同じ変わった風味で……
蕎麦の蜂蜜だった。

もう、美穂子が蕎麦アレルギーを言い出した時に変な声出ましたよ(^^;;;) 蕎麦蜂蜜、見たことあります。ヒントは全部一話から投げ出してあったのに、繋がらないものですねえ。今にして思えば深瀬のあまりに守られた立ち位置は怪しすぎですが、免許なしも行倒れも、鈍臭いあの深瀬ならと思わされてしまったキャラ設定の巧みさに唸りました。
誰が犯人なら一番驚くかじゃなくて、誰が犯人なら一番イヤかが肝なのが湊かなえだとはわかってたのに! 美穂子ならイヤだな、広沢生きてたらイヤだなあ、じゃないですよ、何がイヤって、大好きな人を自分で知らぬ間に殺していたら一番イヤですよぉぉぉぉぉorz
これが更に勘違い、とひっくり返る余地ってまだあるんでしょうか(^^;;;) 


他にも、家の車で学友が事故ったと聞いた村井父が『火をつけろ』と即答したとか、記者を刺した男は秘書に金をもらってたとか、代議士って怖いねえ~な展開も多々あったのですが、ラストの衝撃に全部持っていかれました。予告では実家の映像、深瀬が謝罪に行くのでしょうか。辛いですね。
あの性根の腐ったサッカー部部長にも、ぎっちり改心してもらいたいものですが、さて。

「怪獣倶楽部 空想特撮青春記」1 創刊号 ☆☆☆

「彼女と怪獣、どっちを優先したらいいんだ!?」
と悩む青年リョウタ(本郷奏多)w
しかもこれ、オタクがとりあえずは市民権を得ている現代の話でなく、特撮=子供向け、だった1970年代が舞台ですから。連絡は家電のみ、特撮談義に熱中しすぎて待ち合わせに遅れても、それを知らせる携帯もないのです(だったら河原で待ち合わせずに、もっと駅や、根城にしてる喫茶店に近いところで待ち合わせればいいのにね)

特撮仲間には彼女の存在が内緒。彼女には特撮好きなことを内緒。そんな板挟み生活で、しょっちゅうデートの待ち合わせに遅れてしまうリョウタ。しかも次の会誌テーマは夜を徹しても語り尽くせない名作「ねらわれた街」ではないか!
ついに意を決し、デートより集会を優先すると彼女に宣言してしまいます。今ここで行かなければ
「僕が僕でなくなってしまう!」
う、うん分かる、君の気持ちは痛いほど分かる。常に寄り添うメトロン星人(周りには見えていない)も分かってくれると思うよ、でも彼女には寝耳に水で意味不明、せっかくの誕生日デートに大遅刻&ディナーの予定をドタキャンしながら言うことじゃありません。せめて時間通りに来て言いなさいよ。しかも
「何をしに行くのかは今は言えない」
ってw 最低w ふられてしまえ!

そんな青年の苦悩はさておき、全篇に溢れるウルトラセブンの音楽、エレキングやピグモン、ダダといった怪獣たち。どれも懐かしくてワクワクします。

録画もできない時代に、イラストが描けたり台詞を暗唱できるってどれだけの集中力で観ていたんでしょう(TV画面からの録音に、「ご飯だよー」「録音中だから静かにしてってば!」のやり取りが入ってしまうのは鉄板のあるあるw) 監督の意図やBGM、製作の背景についての熱い考察も感激です。あんな手作り冊子、学園祭に向けて作ったりしたっけなあ……ああ混ざりたい(なのにメンバーに女性がいないのは不満!実はリョウタの彼女も特撮ファンで……と乗り込んできたりしてほしい)作中で語られる「噂では…」って、専門誌もなかった時代にどこから仕入れた噂なんでしょう、製作会社に親戚でもいる人から回るのかなw

塚地武雅、柄本時生、加藤諒といった、ベストオブオタク俳優もそろい踏み。本郷奏多はいつもなら宇宙人の側なんですけどね、今作では昭和なオタク役が楽しめますよん。
馴染みの喫茶店でわいわいと特撮談義。でも漏れ聞こえるサブタイトル「セブン暗殺計画」で、店に危ない集団だと思われてしまいました。この部分、真面目に次に続くんでしょうか?


「あなたのことはそれほど」8 ☆☆☆

離婚届を書くと腕がツルそうで、自分の名前をきちんと書き終えずにごまかし続ける必死の涼太。挙句に「涼犬」「涼天」ってw 負けずに新しい用紙を持ち帰る美都……不毛です。 そんな修羅場の間も、美都が料理をすれば上機嫌、翌日は美都の好物を
「はい、あ~ん」
いや君の愛妻は絶賛離婚希望で、一人暮らしの物件も見て回っているのに。 でも涼太曰く、自分はなにも悪いことしていない。離婚したくない。まあ確かにそりゃそうなんですけど。

おせっかいな同僚小田原に離婚を強く勧められ、いつになくキレる涼太です。例の「お天道様が見ている」が口癖だった母の思い出、どんなに素敵なお母様で執着があるのかと思いきや、なんと困った愚かな母でしたよ……。メシマズで掃除が出来ないだけじゃない、息子のペットをうっかり殺しちゃうほどの。でもそれを赦して息子からかばい、愛し続けた父だった。愛ってそうあるべきと信じ込んでしまっていたら、なるほど愛欲に走るお莫迦な美都を責めず赦し続けることこそ愛なのかも。
そして鋭い母は見抜いてしまいますよ。小田原さんは好きなんだね、涼太が。うほ。

有島家は有島家で、浮気告白以来ずっと険悪。
『どうして自分を選んだのか』と、投げやりに尋ねる麗華。光軌の返答はご立派で『お前の前でだけ本当の自分になれる』って、この状況ではもう笑うしかありません、じゃあ浮気すんなよって話ですよね。これがあのデートの日、浮気の告白の代わりに言えてたら、さぞ愛が深まっていたでしょうに後の祭りです。
だいたい今日も、優しいから「一緒に行きます?」なんて社交辞令で、しょこたん家と合同で動物園に行く羽目になり、優しいから、感じ悪い旦那がずーっとしょこたんをバカだダメだと言い続けるのにキレて物別れ。そりゃ、しょこたん旦那曰くの「ダメ母に育てられて可哀想~」より、「母親を悪く言う父を見て育つ方が可哀想」という光軌の捨て台詞の方が共感できますけどね、淡々と麗華が文句言うように、この先もご近所づきあいは続くんですよ……。ほんとこういうところも、後先考えていませんよねえ……、ああだから浮気する奴なんだっけorz

そして美都の妊娠でさらに狂う涼太。
「僕の子だよ」
そんなわけない、と美都が即答するからにはしばらく夫婦生活なかったんでしょうね(^^;;;) でもさ、法律的には涼太が全く正しいよみっちゃん。今すぐ離婚できてすら、そのお腹の子は法律的には婚姻関係にあった渡辺涼太の子です(離婚後300日以内の出産まで、かな)そして無理無理無理無理と心が叫び続ける美都をよそに
「でも、おそばは食べるでしょ?」
とすっと話題終了、蕎麦の茹で上がりが優先な涼太氏。平然と食べながら、検査や病院の話が進みます。いや、怖い怖い。そのうち、笑顔で蕎麦食べながら涙が流れます。ねえ涼太、それ無理してるんだよ。赦せと育てられちゃったけど、本当は赦せなくて泣きたいんだよ。

ところで涼太、美都の帰宅報告以来、香子さんからの連絡は無視し続けていたようです。飲み屋で会った有島に怒りながらも、涼太を褒め、連絡が来ないと憤る香子ちゃん……。え、そこ?
そして、ネット上やマンションの郵便受けにばら撒かれる怪文書。渡辺美都は不倫をしている……これって香子ちゃんの仕業なのかしらん、涼太さんが好きだった?そこまでは行かなくとも、幸せな結婚で大事にされながらも夫をないがしろにする美都が憎かったのかな?
それとも、お手製クッキーが既製品と看破され(もしや唐揚げも?)恥をかかされたしょこたんの可能性も……。
いやまさかの小田原さんが?
さてどうなることか。

「あなたのことはそれほど」7 ☆☆☆

「家に帰れ」
と美都を諭し、後悔してる、もし最初の日に戻れたなら抱かないとまでいうくせに結局することはしちゃう有島くん。どんだけ意思が弱いんですか……orz
そして久しぶりの夫婦水入らずデートでは妻に自爆w 麗華さん、浮気を承知で泳がせていたわけじゃなかったんですね。回想のなれそめでは、麗華からキスしててびっくり。そんな大胆なところもあったんだ、そして怒ったらこんな怖くなれるんだ……こりゃ、この先大変ですよ。

一方の不倫妻は、ついに実母を頼り大嫌いなスナックを手伝う羽目に。ザマーミロです。
迎えに来た涼太に連れられ帰ると……あの完璧に片付いていた自宅は盛大にワインのシミ、あちこちに転がる惣菜がらとビールの缶。なんだスーパー主夫涼太もこんな人間臭いところがあったんじゃないと胸が痛みましたけど、イライラと片付ける美都はそうは思わなかった模様。 ついに離婚届をつきつけると……笑顔で用紙を破く涼太w あああああ、どうせワインの瓶投げるならもっと早く美都の目の前で爆発すれば良かったし、離婚話も今更で、完全にボタンをかけ違っている二人です。
バツ3の橋本じゅん先生のお言葉が深い!
離婚は、結婚よりも「相手がどんな人間かよく分かる」のだとか。確かに結婚は、なーんにも決めていなくても浮かれて始められますけど、離婚は協議だ財産分与だ慰謝料だと、双方が納得して判をつくまですることがたくさんありますもんね……。

更に今回は、不倫騒動の周辺もざわざわしてきて嵐の予感。
例えば香子。美都に毎度の説教をかまし家に泊め、涼太からの「美都が戻った」連絡に良かったねと返信しながらも、なにか物思う風情。
例えばショコタン。「愛されてない」と夫の愚痴を垂れ流しながら、「愛されてる」麗華を羨むけれど、目撃した光軌と美都の浮気には言及せず……人気メーカーのクッキーをなぜか手作りと偽って渡してくる(まあその方が、何か混入されてる心配はないけどw)
例えば涼太の同僚。わざわざ美都に離婚のすすめ。「欲が深い人」だから涼太には合わないとか、変人の美都だからへーそうかもと受け入れてましたけど普通は失礼で余計な世話でしょう(^^;;;;)

次回予告では、怪文書が!さて誰の嫌がらせなのやらワクワクが止まりませんよ。


「リバース」〜7 ☆☆☆

そう来たかー。
広沢がつきあっていた『カワちゃん』こと川辺さんは、美穂子だった!

いや正直、誰に裏切られたら一番イヤかを考えたら彼女はずっと怪しいポジションでしたけども、独身で隠キャの深瀬だから簡単に騙されていそうと思っていたら。なんと村井とは選挙事務所ボランティアで、谷原とは野球チームのマスコットガールでと、むしろ深瀬より先に近づいていたんじゃないですか。怖い。
ただ妹ちゃんの回想で、恋人を語る時の広沢くんが幸せそうじゃなかった、のだそうですよ。同郷の友人がよくデートに付き合わされて3人で……と語ったことからも、実は世間が思うような恋人同士ではなかったのかも。
そして美穂子を襲った男が、全然告発文とは関係がなかったように、彼女も誰かに誘われてそうなっただけでまだまだ仕掛けがあるのかも。かも。かも。

『みんなの心に、それぞれの広沢がいる』

事件をきっかけに改めて調べていくと、深瀬が思っていた『誰にでも好かれる素敵な広沢』は確かに野球も上手くて人気者で地元でも慕われていた反面
『誰にでも優しく、それが相手を傷つける』
とちょっとつきあって別れた同級生に思われていたり。浅見も内心
『自分より、広沢のほうが家庭教師で結果を出していた』
と当時妬ましく思っていたり。必ずしも好かれてばかりいたわけじゃなかった。それでも、自分さえ我慢して丸く収まれば……と思いがちだったところは、確かに事故につながりましたよね。
別荘で宴会。皆アルコールが入った中、それでも駅まで運転して迎えに行くのなら、内定が決まっていない自分がいけばいい、と。
でもその後、連絡がつかなくなった間に何があったのか。
車が谷底に落ちた、その手前にあった血痕は本当に広沢のものだったのか。
谷原が捨てたという、キーホルダーの持ち主は。
走り去ったという赤いダウンの人物は本当に村井だったのか。
ずいぶん下流で見つかった広沢の遺体。本当にただ、流されたのか?

そんなこんなが、10年も経て明らかになるのでしょうか。
でも広沢の生まれ故郷を訪れればまだ、深瀬たちは『人殺し』のまま。決して事件は遠い遠い昔のことではないともいえますねえ。

一見おちゃらけて見える村井が、左遷されても辞めずにしがみついているのは……、広沢を犠牲にしてまで就職した会社だったから。酒を断った浅見だけが何かを諦めていたわけじゃなかった、そんな風に何度でも様々な角度から語られる
『見えている一面だけがその人の全てではない』
というモチーフの行き先が気になります。
一番まさかなのは、広沢がどこかで生きてることですが、さすがにそれはw 湊かなえなら、一番驚くことよりも一番イヤなことが起きるはずw

「この世にたやすい仕事はない」~最終回 ☆☆

結局、ぐるっと回ってまた教師を志望するヒロインかすみ。
おかき工場もポスター貼りも公園管理も、『誰でも出来る』仕事といえばそれまでなのですが、それなりに誇りをもって懸命に取り組んでは、必死になりすぎて紹介所の正門さんからダメだしが。臨時のお仕事を通じて、自分に負担にならない、周囲との摩擦を生まない、丁度いい『仕事』との関わりあい方を学んでいった感じでしょうか。

しかし公園での幽霊騒ぎは。食べ物がなくなったり、看板が動いていたり、怪しい人影とまで遭遇したうえに『前の先生は失踪していてね』情報キター! もう全部が簡単に、失踪した先生が園内にいることを示しているのに誰も気付かないw 推理ドラマじゃなく日常を描いてると、まあそんなものかも。
それでいて、彼氏のプロポーズは同棲してる部屋にいきなり、ウェディングドレス着たトルソーがどーんw 舞台の様な不思議な演出でした。もしプロポーズは嬉しくても、着る本人がドレス選ばずにあんなことされたら困るし。ましてお互い仕事も微妙な時にあれじゃ、そりゃ家に帰れなくもなりますよね。

ともあれ、不思議な仕事の数々も、嫌な想いも困った誤解も、後から思えば全部また元の仕事への熱意を取り戻すためにあったのですね。そして彼氏も、サッカーチームもあるべき形に戻りひと安心で、めでたしめでたし。それと共に妖精正門さんは消え、もしかするとあなたの街に現れるのかも。
大人のための童話のようなドラマでした。頼れる先輩江里口さんは消えずに残ってくれてホッ(^^)


最新コメント



   
   

ドラマのあらすじはこちらでね


にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村

インパルス関連本

「蟻地獄」文庫

ちなみにじゃすみん「蟻地獄」評はこちら

「月の炎」絶賛発売中!

ちなみにじゃすみん「月の炎」評はこちら

カテゴリ別アーカイブ
  • ライブドアブログ