ドラマでポン

2004年4月に始めたブログ、いつの間にやら15年を超えびっくりです
相も変わらずドラマとインパルス板倉&西村まさ彦推しのじゃすみんをよろしく!

ドラマの☆は最高が5つ。
好き勝手な覚え書きですがお楽しみいただけたら幸いです(^^)

NHK

「拾われた男」1〜最終回☆☆☆☆

 数奇な運命にはまだまだ先があったよ!

 名脇役、松尾諭。
彼が自販機の下から航空券を拾った縁で芸能界入りし、まずは事務所のエース井川遥の運転手をしていたのは有名な話で、その辺を書いたエッセイを読み耽って夜が明けたりしていた身としてはとても期待して見始めましたが、いやはや出来栄えは期待以上でした。
 松尾諭も本人役で毎回冒頭に出演ですが、少〜し名前を変えた若き日の彼、松戸諭(仲野太賀)が大熱演で段々両者が合体して思えて来ます。
 てかね、ディズニー制作なわけですよ。
作中でもエキストラから「電車男」らしきドラマに役がつき、映画も「進撃の巨人」「シンゴジラ」と世界で公開された大作に出演するように。そこでIMDbに登録して全世界から仕事オファーを狙おう!となれば、その線で何かディズニーと縁ができたのかと思うじゃないですか。ところが登録するなり鳴った電話は、音信不通になっていた兄たけし(草彅剛)のアメリカでの入院を告げるもの!
 慌てて渡米した諭を待っていたのは、脳梗塞で動けない兄の入院費1000万円超えの請求!金なくビザなく不法滞在で、でも友はいた兄。
 決して仲良くはない兄弟だったけど、倒れた時に連絡をとる伝手になるほど、弟は俳優だと触れ回っていたのも胸熱でしたし、兄を慕う男の子のために無茶な野球勝負を代わりにしてやる展開もじんと来ましたわ。どこまで実話??とも絶え間なく思いつつ泣いて笑って。この後半のアメリカ滞在部分をディズニーが見込んだのか!と納得でした。
「シンゴジラ」撮影場面で、松尾諭のセリフを
「落ち着け」←→「冷静になれ」
と少し変えながらも使っているように、    差し障りがないように変えながらもかなりは実話なんじゃないのかなあ、少なくともお兄さんの入退院、強制送還に伴う入院費云々のあたりなど?

 バラバラになった家族が、兄帰国をきっかけにまた1つになり、また揃って太巻きを食べる。
友人の葬式で地元に帰った諭が、幼い日の自分達兄弟を白昼夢に見る武庫川駅の下はもう、涙なしには見られませんよ…
とはいえシュッとした兄と芋芋した弟な配役に将来が草彅くんと松尾諭な格差が分かりすぎて、子役兄弟が揃うとやっぱり笑えるのでした…

 井川遥役の井川遥、松田妻な伊藤沙莉、事務所社長に薬師丸ひろ子とどの役者さんも良かったです〜
 

「作りたい女と食べたい女」〜最終回☆☆☆

 なるほど、ここまで。

 料理好き=良妻 的な褒め言葉にヒロイン野本さん(比嘉愛未)がうんざりしていたように、よく食べる春日さん(西野恵未)は春日さんで、封建的な家庭で女は食べるなと抑圧され、常に空腹で育っていて。大食を肯定してくれるヒロインとの食事は癒し。
と、それぞれの出自を語り合う仲になっていくんですねえ。

 一緒の食事が回を重ねて距離が縮まり、買い出しドライブも楽しい!体調崩した時の気遣いも細やかで感激。もっと一緒にいたい! と、感情表現が素直な野本さんに応えて、無口な春日さんも一緒が楽しいと言ってくれます、

 次は何作ろう、いつ誘おう、そのウキウキを
「恋してるみたい」
と評されてドキッとする野本さん。そうかもしれない。で、相手は同性だと打ち明けてみれば、ふーんと特に騒がない同僚。ここで、変だ気持ち悪い心の迷いだと叩かれていたら気持ちはひしゃげてしまったんでしようね。
好きでいていいんだ!と、とりあえず自分の心だけ見定めて、2人で過ごす年越し。

打ち明けるでなし、春日さんの恋愛感を尋ねるでもなし、恋の行く末は不明なままでしたが、これはこれでいい終わり方だったかな。

「作りたい女と食べたい女」1☆☆☆

 夜ドラ!
朝ドラみたいに毎晩15分の帯ドラマ枠が出来たんですねえ〜。で、そこにネットで話題の『つく食べ』こと本作です。原作の漫画好きなんですよねえ。
出てくる料理がどれも美味しそう!
でもグルメドラマかなと見始めた人は、1話目にして何か違うジェンダー問題の匂いを嗅ぎ取るのでしょう。

 料理が好きで、ただ楽しくて自炊してお弁当作ってるのに
『いいお嫁さんになれるよ』
だなんて男のためみたいに会社で言われてモヤモヤするヒロイン野本ユキに比嘉愛未。ちっちゃいお弁当やSNSにアップした料理を上品と褒められながらも実は、ドーンとメガ盛りも作ってみたい!でも少食でそんなに食べられない!
 と、そこで知り合った2つ隣の部屋の女性春日さん(西野恵未)は大柄で、パーティでもするのかという4袋分のテイクアウト料理をなんと
「1人で食べます」

 ある日、つのったイライラでつい、大鍋に作り過ぎてしまった料理を前にユキが思い出したのは、そのご近所さん!
恐る恐るお誘いすると、わしわしと平らげてくれて……スッキリ!

 実は春日さんは春日さんで、女性というだけで定食屋のご飯盛りを勝手に減らされていたり。

 作りたい女と食べたい女が出会って、男どもの余計な思惑から解放されて、一緒に食事をするようになるんですよ。そしてその先は…どこまで描くのかな?

 ドラマ化と聞いて1番に心配したのは春日さんの配役だったのですが、見事な人を連れてきてくれたものです!ミュージシャンで演技は初めてだそうですが淡々と無理なく演じていて好感が持てます。

 あ、会社のイラつく男は蛙亭中野!なんで彼女できないんでしょうねえじゃねえよ、そういうところだよ、な感じが見事です。実際はそこそこモテるらしいですが笑

「金色の海」☆

 秋田発地域ドラマ。うーん無難。
大潟村の魅力は稲穂と家族と、小さなバンドだけ? 観光地じゃなくても土地の味や地域の子どもたちが愛する生き物とか、もっとあるのでは(ex「いとの森の家」のニッキ、オケラw) あまりに淡白な紹介で勿体無く感じました。

 仕事に疲れた妻早苗(岸井ゆきの)を連れて、大潟村で米農家をしている実家に戻る真治(上川周作)
祖母も両親も優しく、不慣れな農作業にも楽しさを見出していく早苗だが、肝心の真治は都会での仕事に未練があり東京に戻ってしまう。
 秋田にいる意味を見失う早苗。
そこで村のバンド「ハチロウボーイズ」に誘われ、八郎潟の干拓入植の歴史や減反政策への賛否で、平和に見える村にもかつて対立があったことなどを知る。それでも『やりたいことをやればいい』と気負わないバンド仲間八木(川口覚)に励まされた早苗は……真治とは別居のまま、来年は田植えからここで米作りに関わると宣言する。

 とりあえず離婚は回避w
離婚して、でも婚家で米作りだったらびっくりですが。別居でも嫁のままならまあ分かるかな。しかし田舎らしく噂が姦しいと描写しながら、バンドに誘うのが若い男なのはどうなのか。嫁友達じゃダメですか。そしてバンドで鈴係…。「君の足音に恋をした」で加藤清史郎くんが音響係をしていたのと被ります。楽器が出来なくても仲間になれるよーと、誰にでも共感できる形にしたいのでしょうが、逆に無理ある感。
料理が好きだから、運動が好きだから、絵を描くのが好きだから、と興味あることのサークルに誘われる方が興味持てるでしょう?  高校生で親に連れられて引っ越してきた「君の足音…」と違ってもっと選択肢はある大人なのだから。せめて音楽が好きぐらいの描写はあって欲しいですよ。それとも、それだけ人付き合いに飢えていた? 
 八郎潟干拓、教科書にも載ってることで旦那実家に関係するのに、早苗が初耳風だったのも、知らない視聴者に説明する為かとはいえ気になりました。

「ペペロンチーノ」☆☆☆☆

 宮城発地域ドラマ。

「俺は被災者じゃない。料理人だ!」
 震災後10年の節目に被災地局で作られたこのドラマで描かれるのは、震災を忘れないことじゃなく解き放たれて前を向いて生きること。でも、亡くした人を忘れなくてもいいんだよと包み込む優しさ。泣けました。

 主人公は、あの震災で海辺のイタリアンレストランを失った小野寺潔(草彅剛)
震災から10年目の記念日。潔とその妻(吉田羊)は、またも海辺に再建した店を貸切にして世話になった人たちを招待します。潔がバイク事故で入院した時の主治医(國村隼) 店の紹介記事を書いてくれたライター(齊藤夢愛) 地元漁師の夫婦(富田望生、一色洋平) 元同級生(矢田亜希子)親子。

 互いには知らない同志な招待客が紹介されあうことで、客側それぞれの事情や知り合った当時の潔の苦しみや喜びが伺えるというなんとも憎い構成でした。
 飲酒運転で事故って入院した潔は、当時酒浸りのアルコール依存症。見た目もボロボロ、消毒用脱脂綿を隠し持って吸う極限状態を『俺もそうだった』と看破した元アル中医師は、骨折治療だけでない潔の更生に親身に寄り添ってくれるのです。
 仮設住宅の隣人は、震災で母子家庭になった元同級生とまだ小さな娘さん。食生活も荒れた母子に即席で振る舞ったのが、タイトルにもなったペペロンチーノ。買い出しにも行かずパッと作れた一皿が、人を笑顔にする喜びを潔に思い出させます。そして母子もまた、美味しい料理は勿論のこと、弱音を吐き頼ることを思い出して救われます。
 漁師夫婦との出会いは、びっくり海辺のプロポーズw からのお断られw
でもうっかり覗いてしまった潔のお邪魔が逆に転んで、結婚へ! 急に新車を買いピアノを買い交際0日でプロポーズ、もう後悔したくない、という被災地での決断は切なくて、潔の店再建への想いを後押ししたことでしょう。夫婦の養殖業を手伝い、時に食卓を共にすることで地元食材ホヤやメカブ等も新店のメニューに加わることになります。
 そして満を持しての開店!
店長は被災者、復興のシンボル、と褒めたたえる取材を受け続ける中。初めて一言もそこに触れずにただ美味しいと書いてくれた記事を見て、思わず礼を言いに駆けつける潔。そこで冒頭の言葉になるわけですが…、読み飛ばされるネット記事に疲弊していたライターにとってもそれは、心の支えになる体験だったのでした。

 しかしライターさんは店長さんに一目惚れしていて!! 告白しかけたところに医者到着でうやむやになったまま、潔の奥さんへの思いが語られて玉砕で可哀想でした…。
そして改めて席がひとつ作られ、奥さんはここにきっといる、と慰める面々。
「年を取らない人には勝てない!」
とやけ酒のライターさん。
……そう、どの場面にもずっと静かに寄り添って微笑んでいた奥さんは、津波にさらわれて以来行方不明のままなのでした。えーあの時の料理も1人で食べて?冒頭の寝起きでイチャイチャも1人で?もうそんなの泣くでしょう……。
 10年頑張った自分達を褒めて、今日はもう騒ごう。献杯、じゃなく乾杯って言おう! とどんな気持ちで言ったんだろう。それもまだ酒じゃなく水のグラスを持ちながら。客も応えて乾杯という人あり献杯という人もあり。

 そして今日も、海辺の店で開店の準備をする優しい奥さんと店長。海は静かに寄せては引くのでした。
必見。

「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」1☆☆☆

  わー、大好きな星新一を毎週見られるなんて楽しみですよ。15分ずつだからって2話ずつにしなかったのも今風かも。若い人もたくさん見て欲しいー世界中で!

 第一話「ボッコちゃん」
表題作としてもよく知られた今作、美女アンドロイドボッコちゃんに(水原希子)、ボッコちゃんを作ったマスター(古舘寛治)恋する男(岡山天音) 男の父(杉本哲太)ベテランホステス(片桐はいり)とこりゃ豪華です。
 そして出版から60年弱経ち、ただのバーのマスターが趣味でこのぐらいのロボットを、うん作れちゃうねと思える時代になりましたねえ。確か原作では足元から酒を回収してたのに、作中ではボッコちゃん上半身しかないもの、なおさら簡単そう。
 しかし「ボッコちゃん」という呼び名の違和感は健在w 殺して独占したいほど愛しているのに、本名を知りたくはならないのか青年よ。まあ「わたしボッコちゃん」としか言わなかったでしょうけれどw

 かなりな話数が作られるそうで楽しみです!
穴におーいと呼びかける話、どの家も天井に懸賞の判定機が付いてる話、ずっと囁いてくる生き物を肩に乗せてみんな暮らしている話、メロン大の果実が葡萄のように房でなる品種改良の話などなど好きな話が出てくるのか、どう演出されるのか楽しみです。優しい声の育児マシーンが売り出され大ヒット、その狙いは?なんてのもありましたねー

「恋せぬふたり」〜最終回 ☆☆☆

 こう来たか、という納得のハッピーエンド。

 途中、咲子(岸井ゆきの)の元彼カズ(濱正吾)が「納得がいかない」と乱入〜!
恋愛脳ゆえ、 咲子と羽(高橋一生)が交際しているなら身をひけたでしょうけれど『恋愛抜きで家族になる』が許せずに3人暮らしに。 
俺でもいいじゃん!て、君の自分本位なセックスがある意味咲子の気づきに繋がったわけだし、君の性欲は抑圧必至だし、君と暮らすと咲子は一生、そっち側の親戚から子供はまだかと言われてしまうんじゃないのかなあ。……とはいえ、色々と学び変わっていくカズくんは羽ともいいお友達に? 元々気のいい男なカズくん。当初の『まだ付き合ってるつもりだった』には仰天でしたけど、ただの視聴者への説明係、ただの当て馬でなく、最終的には2人の良き理解者になってくれてホッとしましたよ。
(咲子に恋した同性の友人は、むしろ一緒に住めないと姿をくらますのですが。世間的にどう、に加えて個人的キャラクターの違いなのかもだ。カズくん強烈)

 子供は欲しいのか、転職を諦めるのか。
羽さんの元カノ??まで登場したりして。家族でいるなら聞かなくちゃなのに、家族でいたいから聞けなくなっちゃうことを乗り越えて。 しっかりと家族になる羽と咲子。それって必ずしも一緒に住み続けることではなくて。羽が祖母の遺した家を飛び出して夢を叶え、咲子が家に住み続けて守る、そんな形だってあり得るわけですよねえ。  そして職場ではカズくんと軽口。うん、いいんじゃないかな!


 ラブラブだった咲子妹夫婦は出産を前に浮気で大揉め。親が推奨する「普通」の夫婦だって、盤石に平穏なわけじゃない。それぞれの幸せがあっていいでしょ。

「君の足音に恋をした」☆☆

 大分発地域ドラマ!
日田杉を運ぶ荷台三連のトラック!!すごいところに来ちゃった感からの〜下駄履きで踊るダサ集団に出迎えられちゃって喜ぶ両親、呆れる1人息子。田舎に移住の、家族間の温度差ひしひしな導入部でした。ただし、そのダンスセンターは美少女だったのです!ありがちw

 両親の移住で大樹(加藤清史郎)は、大分県日田市に転校することに。東京もんと距離を置かれた転校初日は、美人上級生美咲(茅島みずき)の教室訪問&待ち合わせ宣言で一気に「やるな!」と親しげに。
 名産の日田杉下駄で踊る『下っ駄〜ズ』に、移住絡みで誘われただけ、だったんですけどね。

 待ち合わせの日田駅前には H TA  ( I部分に立つ撮影スポットw) があり、ダンス練習後には日田焼きそば!甘酒!町中の下駄タイルに日田下駄工房、製作過程も。下っ駄〜ずが活動で訪ねる天ヶ瀬温泉、三隈川かっぱまつりw  名所名物紹介も抜かりありません。
へえ〜日田焼きそばはラードで焼くのね!杉の下駄も焼くんだw

 大樹トレードマークのヘッドフォン、実は音楽は聞いてない。共働きだった両親の喧嘩を聞きたくなくてつけ始めたものでした…。
 でも移住で無職になった代わりに家族の時間と笑顔が戻り、下っ駄〜ズの活動にも暖かく迎えてもらえて。新生活いいスタートじゃん? と思いきや。
 実は日田水害で被災していた美咲の事情に触れ「あんたの家は気楽」と図星つかれるわ、美咲の地元彼氏??に落ち込むわ、いやあ互いへの謝罪も含めアオハルですよ甘酸っぱい!!

 そして今度は美咲が、両親の就職で移住することに。見送りに駆けつけた大樹は、踊るよね勿論!今まで音楽担当で見るだけだったダンスを、新品の下駄履いて!
下っ駄〜ずは俺に任せろ!美咲さんが日田に帰る日まで!
いやぁ甘酸っぱさ満載でした。

 美咲を演じる茅島みずきのロングヘアが美しく&脚が長い!! 並んで歩く清史郎君より背が高いだけでなく脚の比率ヤバいほど長かったですねー。 で、カレシ疑惑幼馴染は、大樹と真逆の逞しい系だった方が良かったのにと思いました。負けた感するじゃん?

 下っ駄〜ず、焼そば姉御に財前直見。下駄職人に徳井優、市役所移住担当に高橋愛。

 



「この花咲くや」☆☆☆☆

 鹿児島発地域ドラマ

 へえ、街中からこんなに桜島がどーんと見えるんだ?もうそれだけでグッとドラマに心惹かれるちょろい視聴者です(笑)…でもその後もずっと面白くて1時間があっという間。
 結婚を前に立ちすくむヒロインが、他人を応援することで自分も決断する。地域発ドラマの王道ともいえる筋立を、鹿児島の伝説や風物詩や名産のみならず東北大震災に交通事故まで絡め、どの地域の人にも興味深い作品になったのでは。脚本の歌森ろば氏、覚えておきたいです。

 不動産屋で働くヒロイン知花(小芝風花)は、客を思いやりすぎて売上を逃しがちw 
今日も、わざわざ鹿児島に引越しながら
「桜島が見えない部屋がいい」
と言う初老の男性津村(吉岡秀隆)の事情が気になりすぎ、津村が拾った猫を飼える様、無駄に奔走することに。
 そのうち、津村の元妻(永作博美)と桜島で出会い……

 恋人洋平(犬飼貴史)のプロポーズをはぐらかす自分と、元妻に会いに行かない津村を重ね、津村の桜島行きを強く誘う知花なのでした。 


 まずもう、街を紹介するのに不動産屋勤め&転入者って大正解でしょう!
路面電車に、西郷どんの像w  市内の銭湯は全部温泉なんですってよ!うわー行ってみたーい。毎朝TVで噴火予報。降灰でけぶる街。ゴミ捨て場には、灰を集めて捨てる専用の袋。知らなかったですねえ。
 ヒロインの恋人は、地域ドラマお馴染み市役所勤め。年に一度の桜島避難訓練が目前です(噴火被害の報道映像も有り)
 全島訓練、恒例なんだ。ヘルメットのバーコードで全島民の避難状況を把握するシステムにも感服!!

 そんな備えの大事さを踏まえ
「君を守る」
とプロポーズする洋平。甘い言葉のはずなのに…本当に自分を守って父親に死なれている知花は喜べない。洋平に死んでほしくない、と泣いちゃう、ねえそれ大好きってことなのに。

 一方の津村の事情。
以前の住所が東北な事を知花は業務上知り得る。でも上司(吹越満)は客との関わりに当然ながら釘を刺すし。
元妻さんと出会った時も知花は、まずは津村の事には触れません。お節介が過ぎない節度、大事ですよね。
 その後、被災したことは津村からも知花に語られますが、猫の意味は視聴者は元妻と洋平のやり取りで知るんです。上手いわー。あ、津村家の娘さんが生きてるところも抑えめで好感持てます。猫抱いていた幼女の写真、遺影にして泣かせにきても不思議じゃないので。

 そして『フェリーならたった15分』の距離の桜島を、1人では行かれなかった同士で訪ねる知花と津村(ドラマ的に大事なこの距離、観光アピール的にも思わず行きたくなりますね!)
 急速に絆を取り戻す元夫婦を前に、最後の一歩を自分から踏み出す大切さを知る知花。サクヤコノハナヒメの様に、自分も花を咲かせて幸せになる!やっと、洋平の想いに応えられる日が来た様です…。
 うん、良かった!

 元気で健気な小芝風花、熊本弁は最小限ながら実にいいです。ベルベットボイス吉岡秀隆も、納得の配役でした。威圧感なく、助けたくなる感じ。
「私といるなら人生灰だらけってことよ」
と笑う永作博美もガッツ溢れててナイス。お似合いの2人です。

 そして桜島小みかん。本物も食べたいし、留め具に小みかんを模した印鑑入れ可愛い!

 ちなみに洋平は活火山をか「つ」かざんと言います。きちんとすぎる発音、かっかざんじゃない?と思いながら見ていましたが、NHKアナウンサーは「つ」で指導されるそうで納得、さすがNHK地域発ドラマですw

 冒頭のサクヤコノハナヒメのイラストも素敵なのに公式ブログスタッフに作者名なし。美術さん作なのか…。こうの史代っぽいかなあ

「恋せぬふたり」1 ☆☆☆

 なるほど、アセクシャル。

 異性を恋せぬ人がいる。それは段々と周知されてきていますけれども。だからってイコール同性を愛するわけじゃない、そもそも人生に性愛が必要ないというアロマンティック・アセクシャルの概念にヒロイン咲子(さくこ 岸井ゆきの)が出会う第一話です。
(ちなみに私はティム・ガン由来でこの言葉を知りましたね)

 ただの親切。
 ただの友愛、ただの同僚。
それを勝手に性的な了解と思われて、がっかりされたり傷つかれたり。いやいや傷つきたいのはこっちだよ! 悪いのは自分なの? ……と、戸惑う咲子の気持ち分かります。10代、20代女子には良くある揉め事で、本当すり減るよね。ただ機嫌良く暮らしているだけなのに。周囲も無責任に囃し立てるしさ。

 でもそのうんざりは今だけなのか、一生続くものなのか。先達がしたり顔で教えてくる様に
「恋をまだ知らない」
だけなのか?悩む咲子がたどり着いた、アセクシャルブログを書いていたのが、まさかの仕事繋がり、こだわり青果コーナーの高橋羽(さとる 高橋一生)だったとは。

 好奇心キラキラ直球で飛び込んでくる咲子と、迷惑がる高橋さんとw  ご近所や同僚に見られたら、1番すり減る誤解『付き合ってる?』になるに決まってますもんね。おなけに議題は超プライベートでセンシティブな人生相談!
だから人目につかない方が…でも…と、ためらいつつ自宅を提案する高橋さんなのに、無防備な咲子は平気で乗り込んじゃいますよ。いや男の一人暮らし宅、恋はせずとも暴行恐喝や殺人はできるんだから警戒はしましょうよ!
挙句、恋はせずとも孤独は怖いと意見が会うなり、いいこと思いついたっと同居を提案する咲子に流石の温厚高橋さんもキレましたw
 性的嗜好うんぬんの前に、咲子の人付き合いの距離が心配です…

 で、今までの同居ものならそのうち恋が芽生えますけども、アセクシャルを歌う以上そりゃないはずなので、一体どこにたどり着く物語なのでしょう。とりあえず、同居にあたっては恋仲を偽装するのかな、話早いものね。

「しもべえ」1☆

 JK鴨志田ゆりな(白石聖)のピンチには必ず、謎のオヤジ(安田顕)がやってくる。妖精?ストーカー?

 アプリ「しもべえ」のダウンロードがきっかけなのが今時ですねw
しかし絡む不良をボコってくれたのはともかく、カフェの支払い、にわか雨に傘、家の中での居眠りを起こし、進路調査を勝手に記入提出…と呼んでもいないのに距離を詰めてチョロチョロ。でも無言。なのに笑顔。
怖すぎるでしょ〜!

 導入部分はとても面白かったけれど、しもべえの正体は1話終わってもヒントなし。母子家庭らしいゆりなちゃんですが、あんな常識も定職も多分ない男、実は実父だったりしたら可哀想〜。ちなみに母は矢田亜希子!
ゆりな本人はしもべえの干渉を
『バイトばっかりせず勉強しろって事』
と受け止め、留年すれすれから大学進学志望に舵を切り、カンニング濡れ衣も振り払って結果オーライな訳ですが…
えーっと学費は大丈夫?
理系数学が、数日自習程度で身についたのも解せないぞ。しもべえ作まとめノートがそんなに凄いなら販売してほしいw

 あ、イケメン転校生(金子大地)が昔仲良かったのに引っ越した幼馴染たっちゃんらしいです。それがどうした!一緒に医学部受けちゃうのか、ますます学費が心配よ。
 

「剣樹抄」2、3 ☆☆

 だ、大胸筋!!
2話では風呂屋、3話ではもろ肌脱いで捨人衆と相撲と、いやあもう光圀公(山本耕史)の身体がお見事です!

 お江戸の風呂屋は人と噂が集まるところ。捨人衆を潜入させて、火付け一味の仲間を探す。相撲遊びでは光圀の気取らない人柄や、子供達との信頼の絆を表す。ただのサービスショットじゃないのですがね、それでも目が釘付けでしたわ。お付きの中山(西村まさ彦)だってそこそこ鍛えてるのに、霞むじゃないですか〜

 えーっと火付けの首謀者氷之介(加藤シゲアキ)が、捨人衆の鬼河童了助くんも世話になる仏師(石坂浩二)の息子で。元々は真っ当な侍だったものを、とんでもないお殿様に従ううちにそれぞれ狂ってしまった経緯が悲しかったです。殿を殺めた父と、そんな殿に従ってしまった息子と。 父は息子を討つのか?
しかし崖から川に転落する場面はあまりの高さで、生きのびたことが奇跡に思える……よりは、飛びっぷりの良さ(人形?)に笑ってしまいましたよ、すみません。

 光圀の兄頼重に八嶋智人。光圀にはとっては尊敬できる、家督を継ぐべきだった温かい兄ですが。その兄から見ても光圀こそが後継の器。
上に立つもの次第で下々の暮らしは左右されますよね…

「剣樹抄 光圀公と俺」1 ☆☆

 冲方丁原作、ジュブナイル時代劇!

 まだ諸国漫遊前wの若き日の水戸光圀公(山本耕史)は、大火後のお江戸復興にご熱心。炊き出しなどにも支援しつつ、孤児から異能の者を集め、秘密裏に『捨人衆(じゅうにんしゅう)』と名付けて使役していたのでした!
 大人達相手の大立ち回りで保護された 了助(黒川想矢)も、捨人衆から衣食住&将来安泰だぞと仲間入りを誘われますが姿を消し……。

 なんだかんだ、了助が持っていた詳細な絵地図と捨人衆の情報収集で、付け火集団の存在と居場所が浮かび上がります。
 亡き養父の仇、とそいつらに立ち向かう了助ですが、力かなわず。駆けつけた光圀は、泣き崩れる了助を抱き止めるのでした!

 背を叩いて「大丈夫」と了助を宥める仕草、実は光圀自身が愛妻泰姫(松本穂香)にしてもらっていること……w
 声色の鳩、聞き耳の亀一、記憶し絵で再現の巳助、韋駄天…と揃った捨人衆。今は仲間もやり甲斐もあって元気な親無し子達より、光圀公が時折見せる孤独の方が深げとは如何に?? 孤児たちが立ち直る姿に、助けた光圀自身も癒やされていくというお話なのでしょうか。
とはいえ、刀を持たせれば向かう所敵なしで頼もしいのですよ?

 お目当て西村さんは、そんな光圀に付き添う水戸家の家臣。
「このお方をどなたと心得る!」
の台詞にはクスッとなっちゃいました(^^)
仇には氷ノ介(加藤シゲアキ)

「群青領域」1 ☆☆

 恋人の裏切りと芸能界に絶望し、海辺に逃げてきたヒロインの……再生?

 若者に大人気なバンドindigoAREAのキーボード担当キム・ジュニ(シム・ウンギョン)は、ボーカル陽樹(柿澤勇人)と公認カップル。
しかし最近の陽樹は冷淡で、他の女の影も。いつも通りを必死に続けるジュニだったが、『君が必要だ』のささやきも恋人扱いも広報のファンサービスだったと言われてしまう。それでも音楽でだけは繋がっていけると信じていたのに。 ライブ中に突然、脱退宣言をする陽樹。
 TVに雑誌にSNSにと破局報道が踊り、マスコミに追われる中、事務所の迎えを振り切って流しのタクシーに飛び乗ったジュニはただ海に向かい……
  どぼーん  次回に続く。

 別に身を投げたわけじゃなくw  地元の強面男(若葉竜也)に近寄られて足を滑らせた事故ではありましたがね。おかげで気のいい民宿?と縁ができ、しばらく滞在するのかな。

 日本語が少々たどたどしいジュニ。作詞の企画に、自分の詩を見もしないで何故、と人気優先のプロモーションに不満を漏らす場面はなるほどでしたが、それでもなぜこの配役なのかなと思ったり。この先国籍に触れる展開もあったりします? またショートカットでほぼすっぴん。 実力派アーチスト役とはいえもっと華やか美人にできたでしょうにとも思ったり。でも、見慣れたヒロインだったら驚きのない、飽きたかもしれない導入部を最後まで見たのはその地味なヒロインの魅力かなーと思ったり。
 2話を見ようかどうしようか。 

「白い濁流」7、最終回 ☆☆☆

 TMペプチドにまさかの毒性が!

 柏木(桐山漣)に指摘された問題を、自ら検査して呆然とする好並(伊藤淳史)
でもその後とばした指示は、問題の公表と大ヒットTMドリンクのリコールではなく。問題ロットTMペプチドの密かな回収と廃棄だったのでした。
 隠蔽かー!せっかく社長になってセクトーム被害に謝罪、和解で落ち着いたのに。何を繰り返してしまうのか好並社長!! ここで、先代社長(西村まさ彦)派の部下の指摘が的確でした。先代は会社と社員が大事で、隠蔽もそれを守るためだった。でも好並が大切なのはTMペプチドだけ……ですね! 廃棄に横槍が入ったら、自作の発火装置で倉庫ごと燃やしましたよー(1話のサイレンと燃える街、ここに繋がるんでした) 

 親なら、我が子を守るためになんだってやるだろう!と、智子(佐々木希)の胸ぐらを掴んで吠えていた好並。いやいやいや、親だからこそ、犯罪で子供を守っちゃダメなんだってばさ。 
もうこうなったら、一刻も早く捕まえてあげてと見守るばかりになりましたが、なかなか捜査の手は社長にまで伸びて来ませんよ。
 大学で学生に講演、「人の役に立ちたい」と研究していたあの貧しくもキラキラしていた時代を語りながら、挙動不審になるもグッと堪えた好並社長。しかし、学長の考案サプライズで受講者にTMドリンクが配られてさあ乾杯!となると流石に……いや、言わないかあ。毒性といっても微量で、一本飲んでどうこうじゃない…とはいえ…。
 となったところで、柏木、智子、さらに妻(藤野涼子)が乱入! 公然と毒性の公表を迫った挙句に、大丈夫だっていうなら、私飲むわ、と身重の奥さんがああああ それは流石に叩き落とし、毒性を認めたも同然になりましたとさ。

 もうその後ね、濁流濁流と言われてきただけ、もつれる足で逃げる好並が流れに身を投げてしまうのかとハラハラ。そこに逆恨みの山本教授が追いすがり、刺されちゃうのかと……それはそうでしたけどw
 結局ちゃんと自首して服役もして。
「社長に復帰し、お前がメチャメチャにした会社を立て直している」
という北野社長は、文句つけながらもちゃんと出所の日に来てくれましたよー!胸熱。半身麻痺で杖に頼りながらも凛として見えましたよ!責任の一端も感じているのかも。更に、可愛い娘は離婚しないと言い張るし、ですよね(そして孫! 女の子で良かったよ、亡き兄の代わりにさせられなくて!)

 柏木くんが見つけたTMペプチド改良策はどうなったのでしょう。
夫婦の私財は賠償に当て、あのお嬢様が弁当屋で働いて…ううう(心臓悪いのに〜) 研究棟に向かった好並は……清掃でしたか…。ガラスの向こうの研究者たちを見ながら、そこに入って行かれない。それが研究を裏切った罰なのかもしれません。でも可愛い子供との暮らしはあって、小さな幸せはあるのかも。2度と会わない筈の智子と、連れ立って幸せそうな柏木に出くわしてしまって、でも笑えていましたよね好並くん。

「わたし研究者になりたい、どうやってなるの?」
と無邪気に訊ねる娘さん。真っ直ぐに育ってほしいですね…。
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