プロポーズに戸惑う若い娘が実家に戻り、おばさま達の愛の遍歴語りを聞くことで結婚への認識を新たにしていく……のですが。

その、実家に集まってキルト縫ってる人達がみんな、旦那が浮気しただの未婚で出産母子家庭だの、出来ちゃった結婚で不満だらけで別れちゃっただの、およそ穏やかではない結婚生活ばかり。当時は避妊て考え、なかったのね。それでこのキルトは結婚祝いよーとか言われても、素直に喜びにくいじゃないですか。そのせいなのかは知りませんが、
「婚約者がいるの」
と言っておきながらも、地元のイケメンと寝てしまうヒロイン。あーあ、もう。

必死で書いてる論文も、タイプ打ちでコピーがないとか信じられない(><)なのに風で屋外に散らばり放題になっちゃった時には、もうこれで書くのを辞めてしまうんじゃないかと思いましたよー。

そして、おばさまの1人に聞いた様に、大きな鳥に導かれて行く先には
『神様が決めた結婚相手が……』
まあこういう決心の仕方もあっていいのかも。少なくとも、バラ色の結婚生活だけを思い描いていたよりは、もしもの時の心構えが出来ていますよね。

ところで、キルト=パッチワークです。

いくつものモチーフ(今回は、「愛」をテーマにそれぞれがデザインして持ち寄り)を色やバランスを考えてつなげ、縁取りなどを加えて最終的にはベッドカバー大に仕上がります。開拓時代は丸太の家のすきま風ふさぎに使っていたとか。
壁に掛ける装飾品のイメージが大きいのですが……。
映画の最後、早朝に鳥を追いかける場面でヒロインが仕上がったキルトにくるまっていて暖かそうでした。そういえば先日読んでいた推理小説でも、警察に保護された犯罪被害者を、ボランティアが寄付したキルトでくるんであげていたのを思い出しました。手仕事は暖かい愛の象徴でもあるのでしょう。