「大きな目!」と波瑠に。「いい声ですね!」と遠藤憲一に。 そこには全力で共感しましたわw

波瑠が捜査官、正直またかと後回しにしていたのですが。今回の脳筋な波瑠は一味違うかな。全ての推理は地下室の鈴木京香がする、安楽椅子探偵です。ドラマファン的には女二人の「相棒」、いえ「リモート」(深田恭子と堂本光一のw)かな。古いかw

強行係で無理をし怪我をした矢代(波瑠)が異動になった先は窓際……というか地下室の「特命捜査対策室」
そこで『魔女』と呼ばれる鳴海(鈴木京香)は、文字から真実を探り当てるエキスパート。遺書の文字使いから、他殺なことや犯人の性別動機を示唆したり、小説のかな:漢字の割合を数えて(変態の域by矢代w)嘘を暴いたり。様々なことがわかってしまうというのに、捜査には興味なし。他二人、室長(高田純次)と無口な草加(遠藤憲一)もやはり、未解決事件の解明より定時帰宅に満足している中で、矢代は一人捜査に燃えています。

そんなわけで捜査一課は同じ毒で死んだ女性二人を調べ、魔女鳴海の遺書分析から推理作家「嶋野泉水」にたどり着き、矢代の方はその泉水(中山美穂)の10年前の不審死を探る、と過去と現在の事件が交錯します。

おバカな矢代は『臭う』と作家の寡夫(渡辺いっけい)に突撃!激怒させてしまい、もうその鼻も刑事の勘も使うなと電話で叱る鳴海から
「私の言う通りに言ってちょうだい」
と、不思議な指示をもらうのです。曰く嶋野泉水は全作読んだけれど、ある作品以降の傾向が違う。主人公の性別によって漢字率を使い分けていた筈が違っている……云々。するとガックリとうなだれた夫はとんでもない真実を語りだしたのです。

嶋野泉水にはゴーストライターがいた!

事件直前にも、クビにされたライターが来て揉めていたが、ゴーストの存在が公になるのを恐れて言えなかったのですと。
現在はネット記事で稼いでるその男(風間俊介)が、あーなってこーなって逮捕。泉水の実の息子と指摘する下りでも鳴海が両者の書き文字を分析します。コネクト、線の接触部分が突き抜ける癖が同じって(別々に育った双子でも共通していたりするとか、ほんまかいな) 性格だか筋肉制御の癖が似ちゃうんでしょうかねえ。
しかし、刺されても息子を守るために自ら密室を作ったミステリーの女王泉水。そこまではせせら笑っていた息子なのに、彼が燃やした遺作が「苦境から小説家として大成していく青年の物語」と聞いて呆然。彼をゴーストから外したのは、むしろ才能を認めたからでしょうに、筆を折ってしまっているとはなんともやりきれない展開でした……この際、獄中記でも書いたらいいよね。ゴーストライター暴露も重なって、売れそう。

しかし、新旧事件解決に浮かれるのは矢代だけ。日々起きる膨大な数の事件はほとんどがただ埋もれていく、対策室はその墓守……なんてポエム吐きながらクールなものですよ。
鳴海も草加も室長も、なにか事情があるのでしょう。
矢代に引っ張られ捜査にかかわるうち、その事情も何がしかほぐれていき、最後には鳴海自ら地上に出て捜査にあたる日も、来るのか来ないのか?

ツッコミどころは勿論あって、漢字の使い分けなんて、他人が関わった文章ならなおさら神経質に自分風に直すでしょと思ったり。そもそも『部屋に飾ってある本のタイトルを教えろ』と言う鳴海に、矢代はほとんど答えられてないんですよ。「あの◯◯がない」と旦那に切り出すのに、その確認をとってないなんて!部屋の写メでも送らせればよかったんじゃないですかね。
その辺が事件とかみ合えば、面白くなりそうです。