「ボケ老人」との空耳を狙ったナイスタイトルw 老人活躍コメディです。多少の驚き展開はありつつも、全体は予想通り、それでいいんです。

ヒロイン教師千鶴(杏)は、新任地梅ヶ丘町でのコンサートに感激。早速コンタクトをとり『梅ヶ丘フィル』入団……のはずが、そこは老人ばかりの『梅ヶ丘交響楽団』で、超へっぽこ。誰も指揮は見ない、すぐおやつ休憩、いきなり一人死亡orz

実は元々メンバーだった大沢(光石研)が、仲間を連れて離脱し『フィル』を設立したのだとか。仕事でも、『楽団』代表野々村(笹野高史)が営む古い電気屋の目の前にどーんと大沢デンキビルが建つなど対立必至w 間違えたと言えなくなった千鶴は、辞めようにもいろいろ(笑)引き止められ、入院した野々村の代わりに指揮や指導までする羽目に。
それでも元々志望の『フィル』オーディションに挑戦&合格、両団掛け持ちする中で見えてきた方向性の違いとは……。

誰かを蹴落とす仕組みの梅ヶ丘フィル。高名な指揮者フィリップをフランスから呼ぶ手腕は大したものだけど、彼の大事なカセットデッキが壊れても新品を渡せばOKの姿勢と、出演者選抜にフィリップはお冠。
一方の梅ヶ丘交響楽団は、へたっぴでも和気藹々。もちろん古い機械は修繕して使う派! 野々村と意気投合、デッキを直してもらったフィリップは大喜びです(通訳のラバーガール飛永、終始真面目なのになんか面白いw)
さて、あなたが演奏を続けるならどっち?

……って、そりゃぬるま湯楽団は楽しそうですけど、上手くもなりたいジレンマ。それが梅ヶ丘交響楽団たら、今まで通り楽しみながら上手になっちゃうんですよ。それも高名なフィリップのおかげだったりせずw ロミオとジュリエット、野々村の孫(黒島結菜)のカレシ、大沢息子の指導がターニングポイントになるところが、なんというかオツでしたねえ。あれ、そこヒロインの手柄じゃないのねw
それでも団員をまとめたのは千鶴さんの熱意! 悩める千鶴の背中を押すのは、いつも同僚のイケメン君(坂口健太郎)で、もどかしいふたりの恋だか勘違いだかも、可愛かったです。可能性はゼロじゃないぞ(^^)

そして迎えた演奏会は、本当にステキでした。
冒頭では世話を焼かれる一方、迷惑をかける一方だった老人たちが輝いて、今度は若い千鶴をちゃんと支えてくれているのですから。更にフィルと楽団が(新旧電気店もw)仲直り、梅ヶ丘は一層すてきな町になるのです。