まさかの延々、工場ロケ映像。長すぎですw
声優の大塚明夫(私にとっては「機甲猟兵メロウリンク」キークキャラダインw)がコンシェルジュの妖精を演じるという話題作ですが、ドラマとして食い足りないというか、設定が甘いというか。冒頭のフランス語でけむに巻かれ終わったらもう謎だらけ。
大塚明夫だけじゃなく若い男女がいるのですが(バイヤーとスタイリストらしい)それも妖精?でも職人と相談し、一般客の意見を取り入れて商品開発する妖精ですか??
客もね、真夜中の暗い店内に普通に入ってくるってなんでしょう。こういう『不思議な店』パターンなら、まず迷い込むところ、特別な客であるところが大事なんじゃないですか。なのに初回の客は投げやりに
『なんでもいいから財布を変えたい』
という男性。昼にしまむらに行くなり、百貨店でも手近のものを掴んで会計すれば済むことを、なんだって夜中に待たされてまで妖精に選ばせたいんでしょう。
どうしても比べてしまう滝藤賢一主演ドラマ「俺のダンディズム」なら、その回のテーマ靴だ手帳だが欲しくなるエピソードがまずあって、いつもの変な店でうんちくが長々とでも愉快に提示され、お値段もハッキリ。何品かを比べるので『私はこっちがいい』と思いながら見たり、めちゃ高いけどそれだけいいものなんだろうなあと想像したり、いろいろな見方で楽しめましたよ。
今回はたまたまなのか、オススメされるのはただ一品の自信作。それを値段も聞かずに買おうとする男。えええ30万円とかしても大丈夫?それとも、妖精さんのオススメは無料でもらえ…いやいや、お買い上げですよね。そういうところも、なら妖精じゃなく現実的に、伝説のセレクトショップぐらいにしておけばいいのにと思ってしまいます。
実は前の財布は、別れた女房からのプレゼントだったそう。
妖精コンシェルジュは別れを嘆く客の気持ちを感じ取るチカラがある様でしたけどねえ。はあ。結局のところ『財布を買いにきて勧められた品を買う』だけの話です。
不思議な妖精なら、いっそ『離婚してクサクサする気持ちを変えたい』の無茶ぶりから、ピーン!財布を変えてみましょう!→ああ、女房にもらったんだった、そうかこれで気分一新!ぐらいの凄腕っぷりを見せてもらいたいものでした。
それとも伊勢丹に本当にそんな客が来ちゃったら困りますかねw
それにしても、工場ロケにはびっくりです。
それも物語の途中になぜ入れるんですか。オシャレでもなんでもない、雑然と材料が積まれた普通の室内。大塚明夫が訪ねてるならまだしも(ダメだけど)伊勢丹バイヤーが2代目社長との絆を誇り、3代目予定の息子さんまで出演ってw いやいやいや、そんなの全部HPの特典映像にしておきましょうよ!
エンディングのバックに入れるなら、社長とバイヤーさんのツーショットでもなんでもいいのに、逆にそこは大塚明夫の似顔絵が踊るオシャレアニメw
大塚明夫の声や演技はいいだけに、頑張る方向が間違っているようで残念でした。