トモGJ! と一瞬思ったけれど、これは会えて良かったのかなんなのか。
美和のメモ住所にはもう住んでいなかった園長を探すため、まずは陽光生徒の絵を探すことにした恭子。引越し屋は個人情報は教えてくれないからねえw あっちのカフェこっちのオフィス……って、そんな絨毯爆撃orz あまりの非効率にもう無理無理ーと思ったら、なんと!トモがたまたま読んだ本の表紙が、恭子が描いた絵だったというミラクルでしたw 持ってるよねー。
そして出版社からの伝手で来た返事の住所は、なんと思い出の探し物がみつかる岬。
卒業以来の再会で、思い出よりずいぶん年老いた学園長は、衝撃の告白をするのでした。
「自分はあなたたちと同じクローンです」
研究者だった父が、母の細胞を元に作ったクローンだったと。ええええ、それってこの年齢まで生きられるのに殺されてるってことじゃないですか(><) むしろ生殖能力がないのは当時からの仕様で、操作しているというより技術的にそうしか作れないのならまだましとはいえ、50歩100歩ですね。
全てぶっちゃける決意の元園長は自分が被差別民の提供者と同じだなんて「ゾッとした」とまで吐露します。その上で、せめてよりよく実りある人生を…と悩み抜いた結果が、遺産をつぎ込んでの『教育』だったと。
クローンだって家庭に育てば喜怒哀楽を持って普通に育つと、自ら知っていたからこその結論でしょう。他の施設が杜撰なのは、部品であるクローンには魂がない、人間じゃないと思いたい『人間』たちが運営してるからだったんですね……。
猶予はない。
断言されて、じゃあ帰ろうと笑顔で立ち上がるトモ。なんでそんな噂流れたのでしょう。園内で「天使」と嘘をついたように、外で生きる間も希望を抱けるように作られた話だったのでしょうか。帰り道、笑顔の仮面を外し、子供の頃の癇癪のように騒いで暴れるトモに寄り添うしかない恭子……。そして来てしまう3度目の提供。
恭子が一人になっちゃうよー。
そして、やっぱり世界がどうやって現状に成立したのかは分からないままですw 技術ができたって、倫理規定もなしにさあクローン作ろう、殺して使おうなんてまともじゃないでしょうorz まして、同じクローンを我が子として育てている研究者が、その旗を振るなんてこと!
1話2話のミステリアスな閉塞感を犠牲にしてでも『19××年クローン技術が確立され、医療への応用から……』と、被差別民を作り出すことになった経緯を説明してくれていたらと思いますですよ。でも原作でもそこはスルーなのかなw
それに、早々に分かってたら逆に興味半減だったかもしれませんが…。
そして最後にこそっと私事。
知的障害のある家族が今大人になりつつあり、制限のある生活に、それこそトモの慟哭のような反応を示しております……orz よかれと思った楽しい生活が逆にもっと先の、与えられない自由を求めさせてしまう。だったら彼も陽光以外の施設育ちのように、なにも楽しみもない生活をさせておいたほうが幸せだったのか…。園長先生が問うように「私は間違っていましたか?」と問いたいのですが、それはいいわけなのかな。あああああああ。
トラックバック一覧
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1. 【わたしを離さないで】第9話 感想
- [ドラマ@見取り八段・実0段]
- 2016年03月13日 14:13
- 保科さん。 人間というのは、あるはずの物がない世界には戻れない生き物なんですよ。 クローンの存在で病魔の苦しみから解放された。 そんな役に立つものを誰が手放しますか。 誰も治らない世界なんかに戻りたくないんです。 だったらどうしますか? 簡単です。
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2. わたしを離さないで (第9話・2016/3/11) 感想
- [ディレクターの目線blog@FC2]
- 2016年03月13日 14:23
- TBSテレビ系・金曜ドラマ『わたしを離さないで』(公式) 第9話『未来を取り戻す!!最後の希望…真実が明かされる時』の感想。 なお、原作:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで 」は未読。マーク・ロマネク監督映画「わたしを離さないで(2010)」も未見。
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3. もう誰も彼を傷つけないでください(綾瀬はるか)
- [キッドのブログinココログ]
- 2016年03月13日 17:18
- 今年も何事もなく三月十一日が通りすぎていった。 去年の三月十二日のレビューは「フラガールと犬のチョコ」である。 今年はこれであるのが・・・運命的なんだな。 人間にとって・・・世界とは自分そのものである。 あるいは「私」と「世界」しかこの世にはないのだ。 その証