実際の事故では犠牲になったの4歳の女の子だったよね…


そんなわけで、2001年の砂浜陥没事件をモデルにしながら。

人質を死なせて警官を辞め、今は市役所で働く黒木(小澤征悦)が事故の裏調査を任じられ、隠蔽や不正の山をかき分けて真実に迫る様子を描いています。

「我々はサラリーマンなんだから」

と、責任をとろうとしない関係者たち。人工海岸の工事直後から無数の陥没がみられていたというのに報告はされたりされなかったり。基本放置されてきていました。

「何もしなかったら、何も起こらないとでも思っているのだろうか」という主人公の独白が胸に迫ります。

本当は市に不利な情報はごまかすはずが、だんだんと全てを明るみに出そうと奔走しだす黒木……。


西村さんは、陥没した海岸を擁する志村市の市民局長佐川。

退職した黒木を拾ってくれた影に、自身も正義を追うあまり家族を死なせた悔いがあったわけですが…(9年前の回想、不自然な髪型がなんともw)

実は事故を予見しながら黙し、でも黒木には真実に迫って欲しくて情報を漏らすという複雑な立場を好演していたと思います。黒木に自殺を止められ、生きろという方が残酷だとごちますが後にきちんと公に謝罪に踏み切りました。


と、地味で硬派ながら、ゆるキャラ着ぐるみの黒木が、警官時代の腕前でショーの悪者を本当にボコボコにのしちゃうところやw 喫煙室に課長を呼びに入る平山あやが息を止めて入るところなどw 時にユーモラスで飽きずに見られる良作でありました。

一方で冒頭の、砂に呑まれる男の子の映像、事故を思えば正視に堪えないのですが……ネットでは笑っちゃったという意見も散見。もう報道を覚えていない世代も多いのかな。