ポラロイドは古いよね……フィルムまだ売ってるんだ。
それはさておき。
黄色いダッフルに斜めがけのカバン、眼鏡。現場が恐れる「変人」福家を、あの檀れいが演じます。
2005年の正月に永作博美が福家で「オッカムの剃刀」がドラマ化されたのを思い出すので、比べると力強さがないというか。こんなふにゃっと真犯人主張されてもなーと思ったりしましたが、それだけに『動かぬ証拠』が物をいうのかとも思いました(ちなみにその当時のドラマレビューがこちら)
鑑識さんが奴隷な理由は更に分かりません。
脚本家(反町隆史)が、役者志望のストーカーを利用してオーディションのふりで犯罪の片棒を担がせるというアイディアはキャッチーで引き込まれました。なるほど、自分は誘拐&監禁されたというていで、別の殺人のアリバイにすると。
てことは、このストーカーは口封じに殺されるんだと早々に分かりますから。いったいどうやって…と思ったら、なんと危険な橋を渡る事か。
せっかく薬で寝かせたんだから酩酊状態のうちにサクッと殺しておけばいいものを、わざわざ目を覚ましてから銃をつきつけ、オーディションなんて嘘だヨーンと怒らせて乱闘にもちこむとは!正当防衛にするためとはいえ、あれじゃあ銃で撃つ前に殴り殺されちゃうかも。それとも逆に自分が銃で撃たれて殺される可能性もありましたよねw
とにかく不確定な危険が多すぎる計画でした(><)
放火も、消したかった証拠を燃え残しちゃいましたしねー。
つまりはこりゃ、盗作でもしなきゃ推理作家でデビューなんてできなかったよね、という伏線なんでしょうか(違)
そして、ややこしい推理をぐいぐい述べる福家さんですが、最初に脚本家に目を付けたのが
「関係のない私の名を覚えていて変」
て、それは殺生です。目の前で電話を受けて、イラつく稲垣警部。待たされてたら電話の相手ぐらいは気になるし「福家からの電話はとりつぐな」だなんて、興味をもてとばかりの異常な状況でしたって。そもそもそれって、視聴者に『福家』を印象づける場面だったのに「覚えていて変」ってー!
ホールドアップだって、銃を向けられて焦れば顔を覆うとか頭抱えるとか、手近な椅子を投げつける為に振り上げるとか、両手を上げるシチェーションなんていくらでもあるし。
という様に、原作ありなくせに細かいところが杜撰で納得できません。
同じ筋立てでも「相棒」で見る方が面白そうです。