これだー!!

意外な展開になどならなくても満足!
社会風刺、皮肉な結果。そして最後にもうひとひねりの良心。これが観たかったんですよー。
シリーズここまでの作品、そこそこ楽しんではいましたけど、こういうの観ちゃうとまたハードル高くなりますねー。
犯人の動機にもすっごい納得。
作品の改ざんだけじゃなくて(それもしょっちゅうって酷いのに)、仕事を全否定されて逆上……しますよあれは!!

もちろん、だから殺していいって訳じゃありませんけど。
涙を流す犯人が、そのせいで美和子の初出版をふいにしてしまったと詫びる場面に、きちんと反省を感じて好感が持てました。
そこに至る推理も、やっと揚げ足をとる形でなく証明されましたよ。

小説家が出て来たのは今シリーズ2度目ですけど。
装丁は今回の方が気が利いてましたね。いかにも流行小説って一冊と、きれいすぎて毒気のないもう一作。それをちょっといじるだけで印象的に、という殺された編集者の才気&大手を敵に回してひるまない気骨を、美術もいい感じに表現していたと思います。

結局出版が棚上げになってしまったのは可哀想だけどなー。
それに対する美和子さんの気持ちも聞けたし。思いがけず地元住民の反応も聞けたし。ここから何か生まれたらいいなと思います。

で、流行ものを知らない伊丹んはもうお約束として、ツボったのは、女子高生相手にもいつも通りの右京さんとか、記者会見のヒロインの莫迦そーな喋り方とか(笑)
妻の努力の結晶をないがしろにされて、怒る亀ちゃんとか。

あ、花の里に先週の絵が飾ってあったか、観るの忘れた。