最終回やりたい放題(笑)。
『もうファンしか見てないでしょ?』と言われているような一時間でした。でも、そんな回に限って、いつも始まって2分でいびきかいていたツレが起きてる!!そして呆れている!!

 思えば一話の『殺し屋』で『記憶が三日しかもたない』ってのも突飛な話だったけれど、今回の『幽霊が見えて』『呪文で我慢する』ってのも、こちらから世界に入り込む努力が必要な話なんですよねぇ。
 そこが好きなんだけど。

 いちいち「これ誰?」「どういうこと?」「呪文??」という質問に、
「一話で死んだ人」「いいから見てて」「思いつきでしょ?」と応えながら、世界に没頭しろというのは、ちょっと羞恥プレイにも似て困ったものでした。
 でもまぁ彼に言わせたら、伏線のない「ホテリアー」に怒ってる私と、幽霊の話に必死でにやついたり泣いたりしている私は隠すまでもなく一緒なんでしょう。嗚呼。

 まぁそんな家庭の事情はここまでとして。

 ほんと不思議なドラマでした。
好きじゃない回もあるんだけれど、そこに生きるキャラにはぞっこんラブ。
そして松山ケンイチくんの魅力に徹底的に目覚めさせられてしまいましたよっ。素敵だ!
成長期の大後ちゃんをぎゅっと画面にとどめておけた価値もあるんじゃないかな。どんどん子供っぽい服が不自然になっていく。真境名と並ぶと、社長が黒着てるせいだけじゃなくニコが大きすぎ(><)後日談ならともかく、『子供』として物語に登場出来たのはぎりぎりな時期でした。

 で、ニコとロボと三日坊主が出会ってから、まだ3ヶ月しかたっていなかったんですよね。
その間にあれして旅してこれして恋して別れて停電して。かけずり回って他人のこと助けていたニコロボだったけど、やっとニコの目が自分に向いた最終回。

 ロボはもう、オレはこれで生きる!と決め、家族にも認められていたけれど、ニコは違って、どんな非日常を体験しても、学校ではおくびにも出さずに『普通』で……他人を基準に生活していたわけだから。
その集団の中でも、朱に交わらずニコでいていいんだ、と自信を持てたところで、めでたしめでたし!!

 正直、ロボとそれっきりなんて言われてショックでしたっ。
でも、「もう会ってない」と言っていたニコはまだ中学生のニコだったんだから、せいぜい半年後レベルの話なのかもしれない(笑) 学生の半年と、社会人の半年は違いますよね。
(出所してきたゴボ蔵が電話くれるよ、きっと。)

 地蔵堂は空き家になっただけ。そのうち社長とよっちゃんはもどってくるかもしれないでしょう?
例え話のなかとはいえ、大人になったスパイニコと、手下ロボ(笑)も見られたなら、それはもうきっとありそうな未来!!
      チャラチャチャーチャララチャラチャチャーーン ←テーマソング

 よく遊んだ、楽しかった、と言えるためには、金とか周囲への気兼ねみたいなことは死んだらお終いでどうでもよくて。自分だけは最後まで自分の味方でいればいいんだって。
これから進路を定めていくニコには、とっても大切な教えだったと思いますよー。
(例によって、あまりに直接的だよーとも思ったけどさ)
そして、それを実行して迷い無く生きているロボが、ダイヤモンドみたいにキラキラしてくれていたのは嬉しかったです。夢が醒めたらしょぼくれたオッサンだった、って可能性だってあるわけじゃない。
(自分が教えた呪文を、当の本人は忘れちゃってるってのも好きさ)

 『セクシーボイス』があるニコ(わー、最終回で使ってないよっ笑)に対して、技のないロボは無能にも思えたけど、実はいつでもしっかり地に足をつけて揺るがずに、事件を解決していたのはロボでしたよね??

 そしていつかニコに、正直な自分をみせられる本当の友達が出来たら、むーちゃんにも言えなかったことを話すことが出来るでしょう。
「笑わないでね、実はね、あたし……
   <voice returned> 
 スパイだったんだ!!」
チャラチャチャーチャララチャラチャチャーーン


   DVD発売告知がなかった……(涙)