口淫の見世物に始まり、手淫の自慰で終わる3話。濃い…💦
しかし蒲生田先生(大石吾朗)ともあろうお方が、自分の指示であらぬ関係を持った2人が、帰る道中どうなっちゃうのか思い至らないとは。まあ、同居中とは知らぬ事だったかもですが。タクシーの中から熱い口付けを交わし始め、降りるなり手を引き急かして連れ込み押し倒す城戸です(平然としている運転手さん、プロだわ…)
 元から女相手でも肛姦を好んだらしい城戸(吉田宗洋)、その辺の境目が曖昧なのかもですし。木島(竹財輝之助)は木島で、淡白で自ら望んでこなかったという分、求められて受け入れる関係は望ましかったのかも。「今日は無理だな」と挿入を諦めた城戸の「今日は」を聞き咎め…城戸の名を呼びながらの自慰は、また抱かれる時のための準備だったんですよ。そう思うとエロいよりもちょっと切ない。

 結局、弟子として気に入られ蒲生田に献身的に尽くす木島。絶縁していた亡父の代わり、との自嘲的な自己分析も嫉妬する城戸には届かずに、ジジイとも姦ってんだろと。お手伝いさんもいる先生の家の中で始めちゃうもんだから、開放的な日本家屋、いろいろ気を揉みました💦 挙句に先生は吐血。
大声で木島を探し回るお手伝いさん、分かってて身支度の時間稼ぎに呼ばわってたかと邪推してしまいますよ…。

 そんな最中に書き上がった木島理生の官能小説第1作。実践派蒲生田郁夫から、願望でいい、何かあるだろと励まされ挑んだ濡れ場描写には、果たして城戸とのことも織り込まれていたのか。気になるところではありますが。
 出版にあたり、城戸は担当せず、退社し転職、結婚の予定。
そんな裏切りを、しかも城戸からでなく聞かされて怒りに震える木島です。なんとしても蒲生田に書いて欲しい、それが城戸の願いと思うからこそ協力してのあんなことそんなこととなったのに、転職の交換条件だった??
   一方の婚約者嬢は、私との結婚のために転職まで!と喜んでいますが、どう見ても木島から逃げただけなので胸が痛いです。でも正直、逃げて正解でしょう。木島の闇は深すぎる…。

 男しか愛せない、というわけでもなさそうな当時の木島。強く求めてくる相手なら、女性とだってやっていけそうじゃないですか。ただし作家として認めて欲しいのでしょうね。
 ふと思うに木島理生、書けてない時期の方が長いのでは。在学中デビューし、スランプまでに何作上梓?官能小説はかなり出版された様ですが、春彦と出会った頃はまた書けなくなっていて。
『あんな人、他にいない』
と頬を染める劇場版CMの春彦くん(猪塚健太)は微笑ましいのですが、それだけに生涯付き合っていくのはとても覚悟が必要なことなのでは。やだ、前作「ポルノグラファー」のハッピーエンドがちょっと違って見えてきちゃう…💦