ショッピングモールで、響く生演奏のバイオリン。曲は「G戦上のアリア」
行き交う人が聞き流す中足を止め、自分も習うと心に決めた人がいた。運命ですね。

 ヒロインの也映子(波瑠)は、「他に好きな人ができた」と一方的に婚約破棄してきた男をグーでぶっ飛ばして来たところ!なのに寿退社を祝われた花束を抱えて演奏に出会い、ふらふらとバイオリニストにそれを捧げる拳には、傷が〜! 壮絶ですねえ。
 同じ演奏を、座ってうっとり聞いていた幸恵(松下由樹)は、途中で家族に呼ばれて中座。もっと聞いていたそうだったのに、妻の様子に気づきもしない旦那。愛がない。

 そんな2人が早速「ヤマハ大人の音楽教室」に入会すると、モールで弾いていた久住先生(桜井ユキ)の初心者クラスには男子がもう1人。熱心に復習もして上達の早い理人くん(中川大志)、先生と個人的にも親しいの? って、先生の破談になった元婚約者(鈴木伸之)の弟!という面倒な立場でしたよ。そして先生に恋しちゃってる?ヒューヒュー!

 と、ついからかっちゃうおばちゃん達ですが。クラスを辞めて欲しくはないわけで。発表会に向けて頑張ろう!とお仲間の結束を固めたところで1話の終わり、さて。

 趣味の友達って、いいですよね。
 会社の同僚とは否応なく毎日顔をあわせるけれど、共通の話題がなければ退社してまで会いたいわけでもない。まして寿退社後、破談と知られて憐れまれていたら尚更。そんな事情もある也映子さん、理人くんの兄が、別の人を妊娠させて破談と聞いては他人事でなく。見も知らぬお兄さんをクズだ人でなしだと責めながら泣いてしまいましたよ。無職で家にも居づらいしね。
そういう意味では理人くんも、妊婦のお義姉さんが可愛がられている家に居たくないかも。
幸恵さんも、近所に悪口言いふらす姑が同居だわ、旦那は浮気するわ、やっぱり家の居心地悪そうで、ああこれは教室に通うのも、その流れで練習しようとカラオケで食べて飲んで歌ってちょっと練習もするのも、楽しくて辞められませんよねえ。あれ、なんだか後ろ向きな。


 傷を舐め合うような導入に疲れました。もっと普通に習い始めちゃダメなのかいな。
将来何になるわけでもない、と大人の趣味をムダムダ言う也映子の自虐。いや、子供の頃から習おうがほぼプロにはならないよ?スポーツでも手芸でも、99パーは役立ったりしないじゃん。その時間楽しめて、世界が広がる幸せを素直に楽しもうよー。
 中川大志と鈴木伸之が兄弟という眼福があっても辛いです。

 そして「ヤマハ」と出るたび、旦那が宣伝だ宣伝だ騒ぎますが、 実際バイオリンを習える場所がそうそう街にあるわけなし、ヤマハでなら出来るんだからむしろ親切じゃん。
カラオケボックスで楽器練習するというのは、なるほど納得。