雨降って地固まるというか。結局はラブラブ。
りんさんのいい人は、字を書く仕事の人だった。行ったことないのに詳しい場所。表紙が切り取られた帳面。蔵から出てきた茶碗はりんどう柄。さすがのおっとりすずさんでも、パチっと欠片がはまって見えてくるのです。周平さんが嫁にと昔望んだのはりんさんだったのか、と。
そこに突然やってくる水兵水原さん。
すずの幼馴染だわ、兵隊さんだわで無碍にもできず夕飯をもてなしますが、家に泊めるわけにはいかないと周平さん。すずに馴れ馴れしい様子や、いつもと違う強気なすずの対応に、そこまで妬くのかと思いきや逆でしたよ!離れに床をとらせたと思ったら、昔話でもしておいでとすずに炬燵をもたせて送り出すとか。
えええ、夜伽?
和やかに話していた水原も、だんだんに距離近くもう愛撫でしょって動きを受け入れるすずは『これをずっと望んでいたのかも』ですってよ。えええ、当時からそんなに水原さん好きだった?
でも同時に「あの人に腹が立つ!」とぷんすかしているすずに結局は手はだせずw 旦那さんが好きなんだな、と笑って死地に赴く水原なのですが。
以後、なんとなくぎこちない周作とすず……。
すず兄の葬式に行った帰りの汽車でお互いに、どういうつもりだ、どうでも良くないから怒ってるんだと言い合って勘違いからの疑心暗鬼に気づきます。結婚はしたけれど、他に好きな人がいたに違いない、と気にやむなんて。それ、好きダーーーーーと言いあっているのと同じですからねw またここに、懐妊かと期待されたら違ったという微妙な居場所のなさも絡まるのが上手いところです。 ちょうど佳境で「切符を拝見」と口喧嘩に水をさした車掌さんGJ! 車内が笑いに包まれて、二人も笑顔に。電車の揺れをいいことに抱きしめたりして←これ当時で考えたらめちゃ大胆なのでは。 結果、兄さんのおかげで仲直りができたと言われましても、戦死したお兄さんも困りますって(^^;;;)
しかし、仲直りできないうちに子供でも出来たりしたら、あの時の水原の子かとずーーーっとわだかまり残りそうだったわけで良かったこと。
そして現代パートでは、ついに榮倉奈々と北條家のつながりが明らかになります。困っていたところを助けてくれた、親友。年の違うお友達なんだとか。そして毎年夏に広島で会うのだとか。えーっと、そのご老女は、これから生まれるすずの子?それとも同居の姪?
松本穂花
小姑が尾野真千子……orz
これほど恐ろしいことがあろうかという状況で面と向かって嫌味言われてるのに、ほわんと受け流してしまうヒロインすず(松本穂花)ちょっとネジ弱そうでもありますがw 慌てない、でも諦めない。この娘と一緒に生きていきたい、と旦那さんが探し当て、請われて嫁に来たんですからね。きっと幸せ。
と、いうわけであの名作のTVドラマ化です。
ぎゅっと詰まった映画版と違って、現代パートもあり。榮倉奈々とツレが土足で入り込んだ廃屋にその昔、「すず」という人が住んでいたんだそうな(この話に現代を持ち込んだらダメ、と息子が熱く語って去りましたが……。とりあえず静観)
その「すず」さんは、海苔を作る家で育ち(あんな和紙梳きみたいに四角にするんですね!)、誘拐されかけてもまずおやつw 落ち着いた途端に『諦めずに逃げなきゃ!』と思い立つ。まったく策はないのですが、そこは一緒に捕まってた男の子が考えてくれましたよ。長じて嫁取りを考えたその男の子周作(松坂桃李)が、おやつのキャラメルで『浦野すず』を思い出し、はるばる求婚に訪れるも全く覚えのないすずは隠れてしまいます。
そのまんま、話すどころか顔も合わさずに話が進み、嫁入り当日に「初めまして」って……。「妹とお間違えじゃないですか?」とまでw そのまま一生暮らすんですよ? そんな風に暮らしが成り立っていた時代があったんですよねえ。
そして始まる新婚生活……。どこかですずちゃんは、あの時の、と周作との縁を思い出すのでしょうか。
幼馴染の水原くん(村上虹郎)も印象的でした。周作が現れなければ、ご近所同士ありえる縁組のお相手だったでしょう。
現代パートでは、榮倉奈々ちゃんは廃屋で暮らすと決めたそうです。ふむふむ。
冒頭のすずの誘拐が昭和9年。私の母が生まれた年なので。恋愛結婚した母と、それこそ祖父も意見ゼロで勝手に決められて結婚したという祖母との中間ぐらいの世代でしょうか。
祖父が海軍軍人だったので、呉や舞鶴の宿舎にいたと聞きました。その呉港を見下ろす山の上で、すずはどんな風に暮らしていくのでしょうね。折からの豪雨で被災されている周辺が舞台。連日片付けの現場中継を見ていますが、元はこんなにきれいな場所だったんですねえ。