渋い時代劇。


ほぼ猟師な隠居侍(中村雅俊)とご家老(柴田恭兵)

ずーっと時代を遡れば、その2人に百姓を加えた3人の少年で仲良く笑いあった日々があって、友人の母上は綺麗で優しくて。


そこからどう道が分かれてしまったのやら、竹馬の友かと問われ今は疎遠と答えれば、それは丁度いい、ご家老を斬ってくれとの娘婿(池田鉄洋) からのとんでもな依頼。よしわかったとあっさり答える主人公。

百姓の友人の磔刑が、そのご家老との疎遠に関係ありそうな。


かつては親の敵討ちを助太刀するほどの親友だったのにねえ……。


母上の自害、叔父の切腹。

母が上司に抱かれたんだとあることないこと幼い息子に吹き込むトンデモ野郎が、父を闇討ちしたうえ辱めた奴で分かりやすい敵役でした。殺されてもちっともかわいそうじゃない。というか、あれを仲間にしている一団全体の見識を疑うレベルw

しかし実際に手篭めになったならまだしも、それを拒んだことを黙っての自害がかえって一族に有利になるとか、それを知る俺も死ななくてはとサクサク腹を切る叔父とか、あの時代の恩だ立場だという情報戦には理解を拒むものがあるのですがw だからこそ興味深いともいえましょう。


ちなみに銀漢とは天の大きな川、天の川のことです。
漢詩を暗唱し、天の川のように堂々と強くありたいと願う小弥太(のちのご家老)に、自分も銀漢にと仇討ちの助太刀を申し出る主人公。横で同じ夜空を見てるのに、百姓の友に頼むのは見とどけ役(百姓が侍を殺しちゃいけないそうですよ)
子供でもしっかりと友との身分を区別してくるところ、新鮮でした。
 

そんなわけで見応えはありますが、正直ちょっと疲れるかも…

池田鉄洋の滑稽さがいいアクセントでした。