手塚治虫原作。

それらしく古めかしい描写が多いのですが、面白いです!

女優から演出家、デザイナー、作家……と、他人の作品をかすめとり、踏み台にして駆け上がっていく美しい女、十村十枝子。

ですよね、同じ作品でも美女が描いたとか女優が直木賞だとかいう方がそりゃ話題になって売れるわけですし、コネもある。しかも肝心の本人が、盗作のためにすり寄って相手をずたずたにしておきながらも、罪の意識に薄いのが怖いところです。

欲しいのは世間の賞賛だけで盗んだ作品にはなんの興味もなさそうなので、無から生み出す苦労やその作品の実際の価値が分からないせいなのでしょうか(なのに、的確にいいものを選んで盗むその眼力はなんなんでしょう。プロデューサーやパトロンとしてそれを活かせたら良かったのに)

ちなみに「人間昆虫記」とは2話で十枝子が盗作した戯曲のタイトルですが、盗むたびに変貌し活躍の場所を変える十枝子の様子を昆虫の変態に例えてもいて……十村十枝子だから9回脱皮するんでしょうかw また犠牲者が……(><)


女優はパッと引退、演出ももう興味無し。デザインも小説も、だいたい盗作しただけなんだから2作目なんて作れないでしょう?いったいどうなるのか、本人どうするつもりなのか。因果応報なるか、それともやっぱり成功しちゃうのか??

トントン拍子に成功した1、2話と違って、次からは盗作騒ぎになる様ですし。

ハラハラ見守りたいです。


(手塚氏の漫画で、他にも「才能」に踊らされる話を読んだ覚えが。それを食べたらピアニストや運動選手として「天才」になれるけど同時に不幸も訪れる木の実とか。あれも怖かったっけなー)



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