何このヒロイン!
自己中でガサツで怒りんぼ。そして、特に洋菓子を愛してるわけでも、凄い才能を持っているわけでもなくて……。
でもお話を動かしているのはやっぱり彼女です。お店の危機にじっとしていられなくて、自分じゃ何も出来なくて泣いて叫んで「伝説の男」に助けを求めて、ついに彼を揺り動かすんですから。
誕生日のデートに誘われて見た甘〜い映画w
ヒロインが蒼井優、伝説の男が江口洋介で、もしや恋仲になるのかと心配しましたがそんなことはなく楽しめました。
鹿児島から彼氏(尾上寛之)を追いかけて「コアンドル」に来て居着いたなつめ(蒼井優)は、店や「伝説のパティシエ」を引っかき回し、最後は「伝説」を立ち直らせて武者修行に旅立って行きます。
凄腕パティシエでありながら、愛娘の死後はケーキを作れなくなり評論家や講師に甘んじている十村(江口)。いつもガードレールに座って、メモを取る姿がカッコイイ……!!
娘さんを亡くす場面も泣かされましたが、何度も繰り返される最後の朝がまた泣けて泣けて(きちんと見送らなかったこと、きっと何度も悔いてますよね ううう)
そんな人に、またケーキを作れとか。まして
「私って娘さんに似てますか?」
と笑顔で訊けるだなんて、そりゃヒロインをがさつに描いて当然でした(彼氏にふられる場面でも、非道い女だった ><)
コアンドルの先輩パティシエ(江口のりこ)がスラッと格好良くて印象に残りました。イジワル扱いされてましたけど、あれはなつめが一方的に悪い!幼い!迷惑!!
終盤、移籍の誘いを受けていましたがどうしたんでしょう。雨の日に泣いていたのは、悩んだ末に断った描写だったのでしょうか?……それでないと、以後のコアンドルが回らないので断っていて欲しいようなチャンスを掴んで欲しい様な。
だって、腕のある人がきちんと仕事している横で、オーナー(戸田恵子)は常連さん(加賀まりこ)になつめのケーキばかり食べさせるんですよ!十村はなつめの留学の手配なんてしてるし(行きたいとも言ってないのに!)えこひいきなんだよね。
あと意外にケーキが脇役です。
なつめがこだわって作っていたカシスフロマージュ、別に最後の晩餐会で劇的に登場もせずにガクッ。十村は美しいマカロンをぐちゃぐちゃにして食べます、あれもどうにかならないのかなー。
コアンドル以外の有名店ケーキも登場しましたが1つ1つのケーキをじっくり映してくれないのでものたりず、思わずコラボレシピ本を買ってしまいました。……企画側の思うツボでしょうかw
とても作れると思えないけど、眺めてるだけで幸せな一冊です(^^)
追記>上のレシピ本、お菓子作りが趣味のお友達に貸したところ「スゴイ!違う!」と大感激でした。ちょっとしたひと手間がとっても勉強になるのだとかw 腕に覚えのある方、お試しください。そして私に食べさせてー!(そのお友達も持って来てくれたのに、あいにく留守にしていて私の口に入らず ><)