ザ・ベストオブ松山ケンイチ鑑賞映画フォーじゃすみん。
あんなに指が奇麗なのに、総合するとその辺にいそうな青年で可愛い〜。「ドルフィンブルー」に続いて、喧嘩の場面の彼が魅力的で嬉しくなります。大人しいだけじゃないところがまたいいのよね。ふふふ。

物語は、天才なのにピアノが嫌いな”うた”(成海璃子)と、技術はないのにピアノが大好きな”わお(松山ケンイチ)”の交歓。
もっとアマデウス的な展開もあるかと思っていたら、違いました。
”うた”は"わお"に「へたくそ」と言い放つし、”わお”も「うたはいいよなー」と言ってはばからない。そんな2人の関係には嫉妬や焦燥も、ついでにいうと中学生と音大生という年の差も感じられなくて、仲のいい兄妹のようでした。それでも同級生の恋人の前でも”うた”の事ばかり心配する様子は、真剣に三角関係かなっと。

そして不運にも難聴を発症する”うた”。
冬なのにこだまする蝉の声でその始まりが描かれるのですが……カナカナカナカナ(笑)
蝉は蝉でも、その音の選択は間違ってるらしいですよ。本当に突発性難聴から片方失聴している同居人が、もっとシャーシャーいう方の蝉の声なんだ、今もしてる(=本当にその音が映画で流れたら彼には聞こえない)と語りだし、しばらく難聴談義に。
この蝉=難聴っていう豆知識はそんなに一般的なものなんでしょうか?分かんなかった人もいるのかもね。

"うた"がどれだけ天才少女として世間に認知されていたのかは知りませんが、有名演奏家の代演まで勤めた挙げ句の失聴。
体育を休み手袋をして訓練の為に左手で食事までしてみる生活から、いきなりピアノが消えてしまう。日常への不安だけでなく、上手いと分かってた能力を(いくら嫌っていたとしても)無くすってどれだけか。
でもそこにはあまり尺が割かれず、わおに打ち明けるでもなく。
夢の世界に旅立って行く様な映画でしたけれども、なんかそこが逆に好きです。

えー、「ちりとてちん」にはまっているので、仏壇屋の菊江サン(わおの母役)や貫地谷しほり(声楽科の恋人役)の出演も嬉しかったのですが。歌う声のズレだけはありえない(><)

その他あちこちもったいないなーと思ったりもするのですが、息を詰めて全ての場面を見つめなくていい分、流しっぱなしで何度でも(いろんな表情のわおを)見たい映画かも。
もちろん、ヒロインの成海璃子ちゃんもハマってますよー。

うたの事故死した父親(やはりピアニスト)が西島さんで、映画ではわおに似て見えました。特に誰かがそう言う訳じゃないのですが、ピアノが嫌いだというくせに、ピアノがあるからとわおの部屋に入り浸るうたの描写には、父に似た青年を慕う気持ちが無意識にあるのかなーと思ったりもして。

作り込めていないぶん、妄想の余地があるのです。
例えばどこまでハッピーエンドなのか、も、それぞれに考えていいのかなって。