麒麟:長すぎる。
ってのは違うかな。蛇でしたっけ?
とにかく、もこみち氏を観るたびに思い出すのはうっそりと佇む麒麟であって、鼻も首も手足胴も長すぎでスローモー。カッコイイと思ったことがありません。

 その彼が主役ってんで期待ゼロで見始めた「東京タワー」だったのですが、意外や引き込まれて観てしまいました。構成の妙かな。
 子供時代、高校時代、受験と上京。
その3つのパーツがしかも時間前後してパラパラと提示されるのに、不思議と混乱せずに観られます。
…その点では、視覚的に印象強烈な主人公は正解かも。服が替わっても、人混みでも麒麟、じゃなかったもこみちなら見間違えません。

 上京するんだ。まだ内緒なんだ。へぇこう育ったんだ。いつばれるんだろう。
そんな風に、ちょっとずつほぐれていく糸を辿るようにわくわくと見守るうちに家族にちょっと愛着が湧いたりして。倍賞さん演じるお母さん、可愛くってでも暑苦しくていいですねえ。泉谷しげる父さんも渋くていいんだ(……その子供がもこみち?? ^^;;;)

 貧しい筈なのに欠けた家族なのに、何故か満たされた暮らし。
そこから飛び出していく若い主人公。
自分も地方から上京している人ならばますます、当時の心細さなど思い出して主人公と自分を重ねられるでしょう。
 私も18才で寮で独り暮らし始めたときの、気負いとわくわく+ちょっと後悔と不安な気持ちを思い出しました。

 もうすぐ新タワーに道を譲る旧:東京タワーが、きらきらとそびえ立つ東京で、若者はどう暮らしていくんでしょう。
 恋愛話にならないほうが面白そうです。