ハリウッド映画みたい!

 潜水士になるべく厳しい訓練を受ける、海上保安庁の若きエリート達。・・・と地元の女の子の恋っていったら、もう絶対「愛と青春の旅立ち」!
 主演:伊藤英明くんのスマイルもまぶしくって素敵!

 ところがエリートっていっても、ちょっとカルイのかな〜
 飲み屋の生け簀に裸で飛び込んで、どっちが長く潜っていられるか対決、だなんて子供かっちゅーの(^^;;;) 地元の評判も芳しくなく、呑んで騒いでヤリ逃げする『海猿』・・・すっごい命名(^^;;;)
 こりゃー、楽しいスポ根系?と思うじゃないですかぁ。

 ・・・いや、それでも。人命救助を志すんだしね。誰か脱落したり、誰か救えなくて悩んだりするかも、とは思い直しましたよ。でもまさか!
 主人公の全ッ然いないところで、取り返しのつかない、努力の仕様もないコトが起こるとは思いませんでしたよー。クライマックスでもないのにー(涙)
 
<今更ですが、一応この先ネタバレ>
 主人公のバディ(相棒)が事故死。
そういえば「トップガン」もそういう展開だし、一種ハリウッドセオリーでしょうか。
でも、主人公も現場に居合わせ、遺族に責められるなら話は重いにしろ逆に乗り越える問題がはっきりするでしょう?
 この映画の場合、主人公だけは本当に非がないもの。
 この後、「もう誰も死なせない」と言い出すわけですが、むしろトラウマなのは同じ時に海にいた他の12人じゃないかと。

 更に駄目押しが
「こいつの救助した人は?」
「ダメだった」
えええええええええええええええーーーーーーっ それはやりすぎ。

 同じ海保の潜水士を扱った漫画に「トッキュー!」ってありまして、そちらは見事に人を死なせずに盛り上げて盛り上げて話を作ってるんですよー。そういう方が好きだなぁ。

 さておき、グループのツートップは主人公仙崎ともう1人、極限状況ならバディを置き去りにすると明言するヤツ(言われたバディ茫然自失・笑)。それが仙崎と組まされ・・・・案の定2人がその『極限状況』に!!

 青い青い海が60M頭上に広がる景色を見せられて、TVの小さい画面なのに息苦しくなりました。それでちっぽけな人間2人、どうやってみつけるっていうんですかーっ!
 なのに、信じて待つって。
 そんなこと人間は出来るんでしょうか。また、海上の人間はその信頼に応えられるの??

 間に合うハズと分かっていても、助けが・・・・助けが・・・・どんなに嬉しかったことか(><)

 その後の展開も、まさしくハリウッド映画。
中盤の「死」にもっと仙崎がかかわるか、いっそ海とは縁なくただ”遺志を継ぐ”形にするか、はっきりしてくれていたら良かったのですが。細かいこと気にしすぎかなぁ。

 続きは連ドラで、その続きは更に映画で、だそうです。
無駄死にのダメージを引きずりつつ、観ます。人の死を、主人公成長の道具みたいに描かないで欲しいなぁ。