いや退学/解雇でしょあれは。
通報もせず、自分たちだけで納めようとして犯罪に飛び込むとは組織に不向きです。犯人検挙につながったからチャラ、じゃないですよ~。
また、警察学校のしごき訓練も旧態依然で不愉快なら、巻き込まれる犯罪も実在の猟奇犯罪を模していて不愉快です。ああやだやだ。
「ドロ刑」(弊レビューこちら)の無気力刑事とは違って、必死で真面目な中島健人は可愛いんですけどねえ。

 というわけで主人公は、警察学校の寮で同室になった新入生本間快(中島健人)と一ノ瀬次郎(平野紫耀)のふたり。生真面目な快と奔放な次郎は初めソリが合いませんが、次第に歩み寄っていきます。
ある日、寮から見える店内で美女(真木よう子)に襲いかかる男(東根作寿英)を見てしまったふたり。助ける!と二階の窓から飛び出した次郎に取り残された快は、ふと片野坂教官(伊勢谷友介)の教え
「被害者にみえても加害者かもしれない」
を思い出すも手遅れで、実は男は店主。侵入者の女を取り押さえかけたのに、駆けつけた次郎のせいで反撃されて次郎共々気絶orz 駆けつけた快もやはり捕縛されてしまいます。既に洗脳されていた店主妻はなんと、まず夫を拷問。耐えかねた店主は、ふたりの殺害を承諾してしまい、嗚呼、若者の運命は〜!?

 って、1話から主人公が死にませんw
店主の機転で気絶で済んだ2人は、山中で(裸でw)解放されるもわざわざ戻って美女と対決、再び殺されかけたところに教官たちが駆けつけて命拾い、一件落着なのでした。←書き置きのおかげで居場所は分かったとして、まずは普通に訪問して様子伺いでしょうに、はなから玄関破っちゃ駄目ですよ~w
 駄目と言えば、犯行目撃がのぞきの最中だったの、ダメダメです。湯上がり美女がいるぞ~って、夕飯も忘れて何時間も双眼鏡を片目ずつシェアして覗き続けるって理解出来ないし、だから通報しないとは性犯罪の自覚ありで尚更タチが悪いです。 例えば、猫好きが共通点の2人が窓辺の飼い猫を必死でウオッチ、等にならなかったものですかね(その場合、通報は単に忘れたってコトでw)

 一方で、元プロファイラ片野坂を訪ねてくる捜査一課の柳田刑事(原田泰造)パートもあり、年配視聴者はイケおじ同期の交流が楽しみどころかもしれません。
柳田の頼みで、生き残りの少女(鈴木梨央)に会いに通う片野坂。少女が片野坂に心を開いた結果、一家心中かと思われた家族がある女に洗脳され殺し合っていたことが判明。その女こそ快と次郎を殺しかけたヤツだったとは。うわあ奇遇、ドラマですからねorz 

 有能片野坂が一線を離れ教官に拘る理由は、何なのか。鬼教官と恐れられる及川(吉瀬美智子)も、足をくじいた快を背負った次郎が時間に遅れた時には、見捨ててゴールした大勢の方にペナルティを科すなど、理不尽な鬼ではなさそうです。主人公だって、前職を辞めてまで警官になりにきた快と、亡兄の遺志を継いだ次郎、それぞれの事情も興味を引かれるところで……。
つまらなくはないんですけどねえ。

 タイトルからして、この先もこの調子で、まだ警官ならぬ身で無謀に手柄をあげるのでしょう。でもそれって本当に格好いいのかな。訓練中は背伸びせず、おとなしく訓練しておいでと思ってしまいます。それが出来ないなら探偵でいるべき。