ある日、世界がゾンビだらけに!
しかしそのゾンビ、ぶつぶつとラップを呟きレコードに惹かれ、ラップバトルを仕掛けられると足を止め声張ってラップ始めるんですよw 痛い、怖いよりうざいw

 ヒロインみのり(小芝風花)は、ラッパー化の激しい彼氏拓馬(佐藤寛太)に、ラップをやめなきゃ別れると宣言したばかり。でも音信不通ともなると彼に会いたくて、心配で、貯金100万円をはたいてまで護衛を雇ってゾンビだらけの中彼に会いに行くのですが……。護衛の警官(片山萌美)も父(ブラザートム)もラッパーになっちゃったところで前半終わり。

 噛まれて、次第にラップな独り言が漏れ始めた女警官が『ゾンビになりたくない!』と泣き叫ぶのは切なかったですが、いざ始まったラップが『彼氏欲しい』とかクソで二重に悲しくなりました。男が書いたんだろうなあ。父は、キャップのつばが後ろに回ってラッパー化&ゾンビ完成で『お父さ~ん』ってなるの、泣くより笑ってしまいましたw 10分ごとに章立てされた脚本、これも「アカリとクズ」みたいに配信をまとめて放映されているのでしょうか。

 後半、拓馬が助けに来たかと思いきや、イケメン(萩原利久)&元彼女(井本彩花)&現彼女(トリンドル玲奈)という面倒くさいトリオw もう世界は壊れたんだから欲望のままに生きると、生徒に手をつけたトリンドル先生、おう。
で、拓馬がいそうなライブ会場に4人で向かいます。途中、愛妻のゾンビ化を愛あるラップで治した!という男と出会い、必死でラップを書くみのり。 生き餌が欲しかった男の嘘だったのですが……いざ拓馬をみつけてぶつけてみれば。 愛ラップはワック(駄目ラップのこと?)扱い、ブチ切れて普通にまくし立てた言葉の方が刺さって、突然拓馬は元に戻りましたよっと。


 えーっと。制作側、ラップが好きなんだかディスってるんだかw ゾンビにはラップで対抗できると前半で聞いて、あれだけ『彼氏がラッパーだなんて無理』と嫌がられたラップを武器に颯爽と助けにくる拓馬を思い描いていたというのに、そこも裏切られたわー。ラップ会場はつぶやくゾンビだらけ、誰もバトルしてない。拓馬も誰よりもノリノリのゾンビになってただけで、特技のラップを誰も役立ててないじゃないですか。 原作がネット漫画だそうで、その辺思いつきだけで始めて練られていなかったのかな。
 それでも前後編2時間を、二日にわたって楽しく見ました。10分ごとの章立てで『どうなる?』と興味惹かれた分もあるでしょうね。中身薄い拡大版で釣ろうとする連ドラ製作陣は少し考えた方がいい。

 ……このあと続けて観た「潤一」、冒頭の足を引きずる潤一がゾンビに見えちゃいましたよw