なにこれー「富豪刑事」を思い出さざるを得ませんw

 おっとり同心卯之吉(中村隼人)は、実は大店両替商、三國屋の孫息子なんだとか。
更には、街を歩けば『あの剣豪の…』とひそひそされる話題の人ですが本当は武道はさっぱりw 荒事が始まると虚空を見つめて固まってしまうほどですが、その間に手練の取り巻きがさっさとやっつけて卯之吉の手柄になっている様ですね。いわば名探偵コナンの小五郎状態かなw
 3話からの視聴でいろいろ謎ながら、ナレーション解説も入り充分楽しめました。

 今回の事件は天狗の神隠し!
 跡取り息子七之助(込江海翔)が神隠しにあった、と噂の廣國屋は、古くからの奉公人を最近まとめて解雇したらしい。そもそも内儀も昔に神隠しにあって、その間に産まれたと戻った時に抱いていた赤子が七之助……。怪しすぎでしょうw
 そして蔵に隠れている女=おっかさん。寺参りから戻らないご内儀の代わりに七之助実母を家に入れるため、顔を知ってる奉公人を追い出したのでしたが……せめて次の奉公先ぐらい決めてあげれば騒がれなかったのにw いっそお伊勢参りにでも行かせて、その先でひきとらせるとか、遠くにねw で、内儀はどうしたかって、七之助を殺そうとして返り討ちにあったのでしたorz 女中が生んだ子を天狗のせいにしてひきとったくせに、今更女中の子風情に家を継がせたくないとか無茶ですし。

 もう現代ではあれもこれも無理、時代劇の醍醐味ですねw 母と思ってた人を殺しちゃった上に、いきなり実母登場。七之助もよく受けいれたなと思いましたが、可愛がられたことがなく『本当のお母さんが他にいる』と、ずっと思いながら大きくなったから、と言われちゃあ目頭を熱くして納得するしか。しかし実母は、ご内儀殺しで七之助の罪を背負って逮捕され、またも母子は別れてしまいます……。
 いろいろやるせない上に、『自分も天狗にさらわれた』という卯之吉どのが期待した天狗の手がかりはナッシングなのでした。

 さて期待のお大尽っぷりといえば、賄賂への対応ですねw
神隠しの聞き込みにきた卯之吉に、探られたくない廣國屋は袖の下を差し出しますが、お断り。単にお金もらう必要がないからなのに、断られた方は疑心暗鬼にw 料亭に席を設けて接待し、お土産の黄金色の菓子を取り出しますが……もちろんそれもお断り(賄賂の仕組みを知らないかもですが、金でも菓子でも要らないしw) それどころか、全員分の支払いを卯之吉が済ませ、仲居にたっぷり心づけまであげてますよ~。
 更には、夜の私服がいかにも高価。深川芸者菊野(稲森いずみ)をあげて呑んでる時なんてキンキラキンですよ。
 で、外の騒ぎにキンキラのまま飛び出せば、借金のかたにボコられている男がひとり。突然解雇された廣國屋奉公人だったわけですが、借金なら俺が払うよと卯之吉。これで、と小判をぽんw ゴロツキの不応答に『まだ足りないのかい?』と呆れ顔で一枚足しましたが、いやあれは、多すぎて吃驚していたのではw
 怪我の手当てに、と運び込んだ蘭方医はもと同期。え、学問はいけるのかな卯之吉さん。でも、本気で打ち込んでたら同心になんかされてませんよね。公式HPによれば、将来を心配した祖父の縁故で同心稼業デビューしたらしいです。

 そしてエンディングは、まさかの歌謡ショーw 登場人物たちが歌に合わせて踊ってくれます!さすが放蕩の限りを尽くした卯之吉さん、踊りがこなれてます。もとい、歌舞伎役者さんなのねー。卯之吉の太鼓持ちで、紙吹雪まきまくりの石井正則もいい味出してるでゲスよ。